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介護保険の福祉用具貸与

看護師国家試験 第108回 午前 第57問 / 老年看護学 / 高齢者の生活を支える看護

国試問題にチャレンジ

108回 午前 第57問

Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-1である。 Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。

  1. 1.車椅子
  2. 2.歩行器
  3. 3.電動ベッド
  4. 4.入浴用椅子

対話形式の解説

博士 博士

今日は要介護1のAさんが貸与を受けられる福祉用具を考えるぞ。

サクラ サクラ

博士、介護保険の福祉用具貸与にはルールがあるんですか?

博士 博士

あるぞ。要介護度によって貸与できる種目が決まっており、要介護2以上が原則必要なものもあるんじゃ。

サクラ サクラ

正解はどれですか?

博士 博士

正解は2の「歩行器」じゃ。要介護1でも貸与できる4種目の1つじゃな。

サクラ サクラ

4種目って何ですか?

博士 博士

①手すり(工事なし)②スロープ(工事なし)③歩行器④歩行補助つえの4つじゃ。要支援1から貸与可能じゃよ。

サクラ サクラ

選択肢1の車椅子は?

博士 博士

車椅子は原則要介護2以上が対象じゃ。Aさんは日常生活自立度A-1で屋内自立しているから例外給付にも該当せず貸与できんのじゃ。

サクラ サクラ

選択肢3の電動ベッドは?

博士 博士

特殊寝台も要介護2以上が原則じゃ。要介護1では寝返りや起き上がりが困難などの特別な条件がないと給付されん。

サクラ サクラ

選択肢4の入浴用椅子は?

博士 博士

これは貸与ではなく購入対象じゃ。特定福祉用具販売として年間10万円を限度に9割給付されるんじゃよ。

サクラ サクラ

購入対象の5種目は何ですか?

博士 博士

腰掛便座・入浴補助用具・移動用リフト吊り具・自動排泄処理装置交換部品・簡易浴槽じゃ。衛生上貸与になじまないものが購入対象になっておる。

サクラ サクラ

腰部脊柱管狭窄症って歩行器が効果的なんですか?

博士 博士

そうじゃ。前かがみ姿勢で症状が軽減する疾患で、シルバーカーや歩行器で前傾姿勢を保つと間欠性跛行が改善しやすいんじゃ。

サクラ サクラ

日常生活自立度A-1ってどんな状態ですか?

博士 博士

屋内生活はおおむね自立、介助があれば外出可能な状態じゃ。歩行器で自立歩行を支援するのは理にかなっておる。

サクラ サクラ

覚え方のコツは?

博士 博士

「要介護1は手・ス・歩・つえ(手すり・スロープ・歩行器・つえ)」と語呂で覚えるんじゃ。

サクラ サクラ

なるほど、介護度で区別するんですね。

博士 博士

その通り。国家試験頻出じゃから要介護2以上で追加される種目も押さえておくんじゃぞ。

POINT

介護保険の福祉用具貸与は要介護度に応じた給付制限があり、要介護1では手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4種目のみ貸与可能です。車椅子や特殊寝台は要介護2以上、入浴用椅子は貸与ではなく購入対象という区別が重要です。腰部脊柱管狭窄症のAさんには前傾歩行を支える歩行器が最適です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-1である。 Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。

解説:正解は 2 です。介護保険の福祉用具貸与には要介護度による給付制限があり、要介護2以上でないと原則貸与できない種目があります。要介護1で貸与可能なのは、手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4種目です。Aさんは要介護1のため、歩行器が該当します。

選択肢考察

  1. × 1.  車椅子

    車椅子は原則として要介護2以上が貸与対象です。要介護1のAさんは日常生活自立度A-1で屋内自立の状態であり、例外給付の対象にも該当しないため貸与を受けられません。

  2. 2.  歩行器

    歩行器は要支援1以上から貸与可能な13種目のうちの1つで、要介護1でも給付対象です。腰部脊柱管狭窄症で間欠性跛行のあるAさんの歩行安定に有用で適切な選択です。

  3. × 3.  電動ベッド

    特殊寝台(電動ベッド)は原則要介護2以上が貸与対象です。要介護1では寝返りや起き上がりが著しく困難などの例外条件がなければ給付されません。

  4. × 4.  入浴用椅子

    入浴用椅子(シャワーチェア)は特定福祉用具販売(購入)の対象で、貸与の対象ではありません。年間10万円を限度に購入費の9割が支給されます。

福祉用具貸与の13種目のうち、要支援1以上で貸与可能なのは①手すり(工事なし)②スロープ(工事なし)③歩行器④歩行補助つえの4種目。要介護2以上で貸与可能なのは⑤車椅子⑥車椅子付属品⑦特殊寝台⑧特殊寝台付属品⑨床ずれ防止用具⑩体位変換器⑪認知症老人徘徊感知機器⑫移動用リフト⑬自動排泄処理装置です。購入対象(特定福祉用具販売)は腰掛便座・入浴補助用具・移動用リフト吊り具・自動排泄処理装置交換部品・簡易浴槽の5種目です。

介護保険における要介護度別の福祉用具貸与範囲(特に要介護1の4種目)を問う問題です。