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説明義務はどの法律?

看護師国家試験 第110回 午前 第29問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会保障制度の基本

国試問題にチャレンジ

110回 午前 第29問

医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するにあたり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないことを定めているのはどれか。

  1. 1.医療法
  2. 2.健康保険法
  3. 3.地域保健法
  4. 4.個人情報の保護に関する法律

対話形式の解説

博士 博士

今日はインフォームド・コンセントの法的根拠じゃ。

サクラ サクラ

医療者が患者さんに説明する義務ですよね。

博士 博士

そう、その根拠は医療法じゃよ。

サクラ サクラ

どの条文に書かれていますか?

博士 博士

医療法第1条の4第2項で、説明を行い理解を得るよう努めなければならない、と規定されておる。

サクラ サクラ

努力義務なのですね。

博士 博士

法律上は努力義務じゃが、臨床的には必ず行うべき基本姿勢じゃ。

サクラ サクラ

健康保険法との違いは?

博士 博士

健康保険法は医療費の給付や自己負担など経済面を扱う法律じゃ。

サクラ サクラ

地域保健法は?

博士 博士

保健所や市町村保健センターの設置を定める法律じゃ。

サクラ サクラ

個人情報保護法はどう関わりますか?

博士 博士

情報の取扱いを規律する法律で、説明義務そのものを定めるものではないのじゃ。

サクラ サクラ

医療法の他の規定も教えてください。

博士 博士

病院や診療所の定義、医療計画、医療安全管理などを定めておるぞ。

サクラ サクラ

看護師独自の義務は?

博士 博士

保助看法で守秘義務や業務範囲が規定されておる。

サクラ サクラ

法律ごとに担当領域を整理しておきたいです。

博士 博士

その視点が国試でも臨床でも役立つぞ。

POINT

医療者の説明義務は医療法第1条の4第2項に規定されており、インフォームド・コンセントの法的根拠となっています。健康保険法は保険給付、地域保健法は地域保健体制、個人情報保護法は情報の取扱いをそれぞれ規律する法律であり、対象領域が異なります。法律ごとの守備範囲を整理することで、国試の制度系問題に強くなれます。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するにあたり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないことを定めているのはどれか。

解説:正解は1です。医療者がインフォームド・コンセントに努める義務は医療法第1条の4第2項に規定されており、適切な説明と患者の理解を得るよう努めることが明文化されています。

選択肢考察

  1. 1.  医療法

    医療法は医療提供体制の基本を定める法律で、第1条の4第2項に「医師等は医療提供にあたり適切な説明を行い理解を得るよう努めなければならない」と規定されています。これがインフォームド・コンセントの法的根拠です。

  2. × 2.  健康保険法

    健康保険法は被用者とその被扶養者の業務外の疾病・負傷・死亡・出産に対する保険給付を定める法律で、医療費の自己負担割合や療養の給付の範囲など経済的側面を扱います。インフォームド・コンセントの規定はありません。

  3. × 3.  地域保健法

    地域保健法は地域保健対策の基本指針や保健所・市町村保健センターの設置について規定する法律です。住民への保健サービス提供体制に関するもので、医療者の説明義務を定めた条文はありません。

  4. × 4.  個人情報の保護に関する法律

    個人情報保護法は個人情報の適正な取扱いと本人の権利利益の保護を目的とする法律です。医療者の守秘や情報管理に関わりますが、医療提供時の説明義務そのものを定めた法律ではありません。

医療法は1948年制定で、病院・診療所・助産所の定義、医療提供体制の確保、医療計画、医療安全管理などを幅広く規定しています。インフォームド・コンセントの条文は1997年の第3次改正で追加されました。関連する医療職の義務としては、保健師助産師看護師法による守秘義務、医師法・保助看法による業務独占・名称独占などもセットで押さえましょう。

インフォームド・コンセントの法的根拠を問う問題です。医療提供の基本ルールは医療法に定められていることを覚えておくのがポイントです。