臓器とホルモンの対応を整理しよう
看護師国家試験 第108回 午後 第77問 / 人体の構造・機能 / 内分泌系
国試問題にチャレンジ
臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
- 1.膵臓 ――――― グルカゴン
- 2.副腎 ――――― プロラクチン
- 3.腎臓 ――――― アルドステロン
- 4.脳下垂体 ――― インクレチン
- 5.視床下部 ――― テストステロン
対話形式の解説
博士
内分泌は国試頻出領域じゃ。臓器とホルモンの組合せ、整理できておるかの?
サクラ
苦手な分野です、お願いします。
博士
まず膵臓のランゲルハンス島。α細胞がグルカゴン、β細胞がインスリン、δ細胞がソマトスタチンじゃ。
サクラ
グルカゴンは血糖を上げるホルモンですよね。
博士
そう、肝臓でグリコーゲン分解と糖新生を促進して血糖を上げる。だから選択肢1が正解じゃ。
サクラ
選択肢2の副腎とプロラクチンは?
博士
プロラクチンは下垂体前葉の催乳ホルモンじゃ。副腎は皮質からアルドステロン・コルチゾール・アンドロゲン、髄質からカテコラミンが出る。
サクラ
選択肢3の腎臓とアルドステロン?
博士
アルドステロンは副腎皮質球状層から出る鉱質コルチコイドじゃ。腎臓自身はレニン、エリスロポエチン、活性型ビタミンDを産生する。
サクラ
腎臓もホルモン産生するんですね。
博士
そうじゃ、腎臓は内分泌臓器としても重要じゃよ。
サクラ
選択肢4の下垂体とインクレチンは?
博士
インクレチンはGIPやGLP-1で、小腸の腸管内分泌細胞から出る。食事刺激でインスリン分泌を増強するから、糖尿病治療薬の標的にもなっておる。
サクラ
選択肢5の視床下部とテストステロン?
博士
テストステロンは男性では精巣ライディッヒ細胞、女性では卵巣と副腎から出る性ホルモンじゃ。視床下部は下垂体を制御する放出・抑制ホルモンを産生するぞ。
サクラ
下垂体前葉ホルモンはどう覚えれば?
博士
成長ホルモン、TSH、ACTH、FSH、LH、プロラクチンの6つじゃ。
サクラ
後葉はADHとオキシトシンですよね。
博士
その通り。臓器ごとにホルモンを図で整理して覚えるのが近道じゃよ。
POINT
内分泌臓器と主要ホルモンの組合せは国試頻出です。膵α細胞=グルカゴン、副腎皮質=アルドステロン・コルチゾール、下垂体前葉=成長ホルモン・プロラクチンなど、臓器ごとに体系化して覚えましょう。本問の正解は選択肢1の膵臓―グルカゴンです。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。膵臓のランゲルハンス島α細胞はグルカゴンを、β細胞はインスリンを、δ細胞はソマトスタチンを分泌します。グルカゴンは肝臓のグリコーゲン分解や糖新生を促進して血糖を上昇させるホルモンで、インスリンと拮抗して血糖恒常性を維持します。
選択肢考察
-
○ 1. 膵臓 ――――― グルカゴン
膵ランゲルハンス島α細胞から分泌されるグルカゴンは、血糖上昇作用を持つ膵ホルモンです。組合せとして正しいです。
-
× 2. 副腎 ――――― プロラクチン
プロラクチンは下垂体前葉から分泌される催乳ホルモンです。副腎皮質はアルドステロン・コルチゾール・アンドロゲン、副腎髄質はカテコラミンを分泌します。
-
× 3. 腎臓 ――――― アルドステロン
アルドステロンは副腎皮質(球状層)から分泌される鉱質コルチコイドです。腎臓はレニン、エリスロポエチン、活性型ビタミンDなどを産生します。
-
× 4. 脳下垂体 ――― インクレチン
インクレチン(GIP・GLP-1)は小腸の腸管内分泌細胞から分泌される消化管ホルモンで、膵β細胞のインスリン分泌を促進します。下垂体からは出ません。
-
× 5. 視床下部 ――― テストステロン
テストステロンは男性では精巣ライディッヒ細胞、女性では卵巣と副腎皮質から分泌される性ホルモンです。視床下部は下垂体を制御する放出・抑制ホルモンを産生します。
内分泌臓器と主なホルモンを整理しましょう。視床下部=各種放出・抑制ホルモン、下垂体前葉=成長ホルモン・TSH・ACTH・FSH・LH・プロラクチン、下垂体後葉=ADH・オキシトシン、副腎皮質=アルドステロン・コルチゾール・アンドロゲン、副腎髄質=アドレナリン・ノルアドレナリン、膵α=グルカゴン・β=インスリン、腎臓=レニン・エリスロポエチン・活性型ビタミンD。この体系的整理が内分泌領域の基本です。
主要な内分泌臓器と産生ホルモンの組合せを正確に理解しているかを問う基本問題です。
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