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健康な皮膚の基礎、どこまで正しく言える?

看護師国家試験 第113回 午後 第38問 / 人体の構造・機能 / 感覚器系

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第38問

健康な成人の皮膚で正しいのはどれか。

  1. 1.垢として剝がれ落ちるのは基底層である。
  2. 2.外陰部にはアポクリン汗腺が存在する。
  3. 3.皮膚表面は弱アルカリ性である。
  4. 4.ケラチンは紫外線を吸収する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は皮膚の基本問題じゃ。構造、pH、汗腺、紫外線防御と盛りだくさんじゃぞ。

アユム アユム

表皮の層から復習したいです。

博士 博士

下から基底層、有棘層、顆粒層、そして角質層じゃ。垢として剥がれ落ちるのはどれか?

アユム アユム

最上層の角質層ですね。基底層は新しい細胞を作る場所なので、選択肢1は誤りです。

博士 博士

よしよし。次、皮膚表面のpHはいかに?

アユム アユム

弱酸性、pH4.5〜6.0くらいと習いました。酸性皮脂膜が感染を防ぐんですよね。

博士 博士

その通り、酸外套と呼ばれるバリアじゃ。選択肢3の弱アルカリ性は誤りになるな。

アユム アユム

ケラチンは紫外線を吸収しますか?

博士 博士

いや、紫外線を吸収するのはメラニンじゃ。ケラチンは角質や毛・爪を作る構造タンパクで、強度を担当する。

アユム アユム

では残る選択肢2、外陰部のアポクリン汗腺ですね。

博士 博士

アポクリン汗腺はどこに分布するか覚えておるか?

アユム アユム

腋窩、外陰部、乳輪、外耳道です。限られた場所ですね。

博士 博士

正解じゃ。思春期以降に活発化し、脂質やタンパクを含む分泌物を出す。

アユム アユム

それ自体は無臭なんですよね。

博士 博士

さよう、皮膚常在菌が分解することで特有の体臭になる。エクリン汗腺との違いも押さえておくこと。

アユム アユム

エクリン汗腺は全身にあって体温調節のためのサラサラ汗、ですね。

博士 博士

完璧じゃ。この問題は細かく見える知識も一つずつ整理すれば解ける。

POINT

皮膚の問題はパーツごとの知識整理が重要です。表皮は基底層から角質層へ向かって分化し、角質層として剥離します。皮膚表面は弱酸性に保たれバリアとして機能し、紫外線防御はメラニンが担います。アポクリン汗腺は腋窩・外陰部・乳輪・外耳道に限局して分布する大汗腺で、本問の正解は選択肢2です。構造と機能をセットで覚えておきましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:健康な成人の皮膚で正しいのはどれか。

解説:正解は2です。アポクリン汗腺は腋窩・外陰部・外耳道・乳輪などの限られた部位に分布する大汗腺で、外陰部にも存在します。

選択肢考察

  1. × 1.  垢として剝がれ落ちるのは基底層である。

    基底層は表皮の最下層でケラチノサイトを産生する場所であり、剥がれ落ちるのは表皮最上層の角質層です。基底層で生まれた細胞が有棘層・顆粒層を経て角化し、最終的に角質層として脱落するまでのターンオーバーは約28日とされます。

  2. 2.  外陰部にはアポクリン汗腺が存在する。

    アポクリン汗腺は腋窩、外陰部、乳輪、外耳道など限局した部位に分布する大汗腺で、思春期以降に機能が活発になります。脂質やタンパク質を含む粘稠な分泌物を毛包内に放出し、皮膚常在菌が分解することで特有の体臭を生じます。

  3. × 3.  皮膚表面は弱アルカリ性である。

    健康な皮膚表面はpH4.5〜6.0程度の弱酸性に保たれています。この酸性皮脂膜が病原菌の定着を妨げる『酸外套』として働き、感染防御に寄与しています。アルカリ性に傾くとバリア機能が低下します。

  4. × 4.  ケラチンは紫外線を吸収する。

    紫外線を吸収するのは基底層のメラノサイトが産生するメラニン色素です。ケラチンは角質細胞・毛・爪を構成する線維状タンパクで物理的強度を担いますが、紫外線吸収能は持ちません。

汗腺にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺があります。エクリン汗腺は全身に分布し体温調節のための水分の多い汗を分泌、手掌・足底・額に特に多く見られます。アポクリン汗腺は限局性で、分泌物自体は無臭ですが皮膚常在菌による分解で臭気が発生します。表皮の層は下から基底層・有棘層・顆粒層・(淡明層)・角質層の順で覚えましょう。

皮膚の構造(表皮の層)、汗腺の分布、皮膚pH、メラニンとケラチンの役割について正確な知識を問う問題です。