膀胱の構造を見直そう
看護師国家試験 第104回 午後 第28問 / 人体の構造・機能 / 泌尿器系
国試問題にチャレンジ
膀胱で正しいのはどれか。
- 1.漿膜で覆われている。
- 2.直腸の後方に存在する。
- 3.粘膜は移行上皮である。
- 4.筋層は2層構造である。
対話形式の解説
博士
今日は膀胱の組織と位置関係を整理するぞい。
アユム
膀胱の壁ってどんな構造ですか?
博士
内側から粘膜、粘膜下層、筋層、外膜の順じゃ。粘膜の上皮は移行上皮、別名尿路上皮と呼ばれておるぞい。
アユム
移行上皮の特徴は何でしょう。
博士
空のときは数層に重なって厚く、尿が溜まって伸展すると薄く扁平に広がるんじゃ。膀胱、尿管、腎盂に分布しておる。
アユム
筋層は何層ですか?
博士
内縦走筋・中輪走筋・外縦走筋の3層で、まとめて排尿筋と呼ぶんじゃ。2層ではないぞ。
アユム
漿膜はどうですか?
博士
上面と後上部のみが腹膜に接して漿膜に覆われ、それ以外は外膜じゃから、全周漿膜ではないんじゃよ。
アユム
位置はどこにあるんですか?
博士
骨盤腔の最前方、恥骨結合のすぐ後ろじゃ。直腸はそのさらに後ろにあるから、膀胱は直腸の前方というのが正しいのう。
アユム
女性では子宮も近くにありますね。
博士
そう、女性は前から膀胱、子宮・腟、直腸という順で並ぶんじゃ。
アユム
膀胱の容量はどれくらいですか?
博士
成人で300〜500mlじゃ。150〜200mlで初発尿意、400ml前後で強い尿意が起こるのが目安じゃな。
アユム
位置と容量も合わせて覚えますね。
POINT
膀胱粘膜は移行上皮で伸展に応じて厚さが変化し、筋層は3層の排尿筋、漿膜は上面と後上部のみを覆います。位置は直腸の前方で、女性では子宮と腟も近接します。容量は300〜500mlで尿意の段階とあわせて押さえましょう。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:膀胱で正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。膀胱の粘膜上皮は移行上皮(尿路上皮)で、尿の貯留に応じて細胞の形を変えながら大きく伸縮できるのが特徴です。膀胱以外でも腎盂・尿管に分布する尿路特有の上皮です。
選択肢考察
-
× 1. 漿膜で覆われている。
膀胱は上面と後上部のみが腹膜に接して漿膜に覆われ、それ以外は外膜(疎性結合組織)で被われており、全周は漿膜ではありません。
-
× 2. 直腸の後方に存在する。
膀胱は骨盤腔の前方、恥骨結合のすぐ後ろに位置し、直腸の前方にあるため、直腸の後方という記述は誤りです。
-
○ 3. 粘膜は移行上皮である。
膀胱粘膜は移行上皮で、空虚時は数層に重なって厚く、伸展時には扁平に薄く広がり、尿量変化に柔軟に適応できます。
-
× 4. 筋層は2層構造である。
膀胱の筋層は内縦走筋・中輪走筋・外縦走筋からなる排尿筋(3層構造)であり、2層ではありません。
移行上皮は膀胱・尿管・腎盂など尿路に特有で、尿のpHや浸透圧変化から組織を守る役割も担います。膀胱は男性では直腸の前方、女性では子宮と腟の前方に位置します。容量は成人でおよそ300〜500mlです。
膀胱の組織学的特徴と解剖学的位置関係を理解しているかを問う問題で、特に移行上皮の特性が要点です。
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