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腎機能を示す血液検査項目は何?

看護師国家試験 第108回 午後 第25問 / 人体の構造・機能 / 泌尿器系

国試問題にチャレンジ

108回 午後 第25問

腎機能を示す血液検査項目はどれか。

  1. 1.中性脂肪
  2. 2.ビリルビン
  3. 3.AST<GOT>
  4. 4.クレアチニン
  5. 5.LDLコレステロール

対話形式の解説

博士 博士

今日は血液検査から腎機能を評価する方法じゃ。看護師国試の頻出ポイントで、臨床でも毎日目にする項目じゃよ。

サクラ サクラ

博士、正解はどれですか?

博士 博士

正解は4のクレアチニンじゃ。筋肉で作られる老廃物で、ほぼ全量が腎臓で濾過されて尿に捨てられるんじゃ。

サクラ サクラ

なぜ腎機能の指標になるんですか?

博士 博士

腎機能が落ちると濾過されず血中に溜まるからじゃ。血清クレアチニンの上昇=糸球体濾過量(GFR)の低下を意味する。

サクラ サクラ

基準値はどれくらいですか?

博士 博士

男性で0.6〜1.1mg/dL、女性で0.4〜0.8mg/dLくらいじゃ。女性のほうが筋肉量が少ないので低めになる。

サクラ サクラ

選択肢1の中性脂肪はどうですか?

博士 博士

中性脂肪は脂質代謝の指標で、高値は脂質異常症や動脈硬化のリスクと関連する。腎機能とは別物じゃな。

サクラ サクラ

選択肢2のビリルビンは?

博士 博士

ビリルビンは赤血球由来の代謝産物で、肝機能・胆道系疾患の指標じゃ。黄疸の原因を調べる時によく測定する。

サクラ サクラ

選択肢3のASTは?

博士 博士

ASTは肝臓だけでなく心筋や骨格筋にも多い酵素で、肝機能障害や心筋梗塞の指標になる。腎機能検査ではない。

サクラ サクラ

選択肢5のLDLコレステロールは?

博士 博士

LDLは悪玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化の進行と関係する。脂質異常症の評価項目じゃ。

サクラ サクラ

腎機能の指標は他にもありますか?

博士 博士

ある。尿素窒素(BUN)、シスタチンC、eGFR、クレアチニンクリアランスなどじゃ。ただしBUNは脱水や消化管出血でも上がるので、クレアチニンと組み合わせて判断する。

サクラ サクラ

eGFRとは何ですか?

博士 博士

血清クレアチニンと年齢・性別から計算する推算糸球体濾過量じゃ。CKDの重症度分類に使われ、60未満が続くと慢性腎臓病と診断される。

サクラ サクラ

尿検査も重要ですよね?

博士 博士

その通り。尿蛋白、尿潜血、尿中微量アルブミンなどは早期の腎障害を捉えるのに有用じゃ。血液と尿をセットで評価するのが基本じゃな。

POINT

腎機能を示す代表的な血液検査項目は血清クレアチニンで、糸球体濾過量(GFR)の低下を鋭敏に反映します。中性脂肪・LDLは脂質代謝、ビリルビン・ASTは肝機能の指標で、腎機能検査とは区別する必要があります。クレアチニンとBUN、eGFR、尿検査をセットで評価することでCKDなど腎疾患の診断・管理に役立ちます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:腎機能を示す血液検査項目はどれか。

解説:正解は 4 です。血清クレアチニンは筋肉内のクレアチンリン酸が代謝されて生じる老廃物で、ほぼ全量が糸球体で濾過され尿中に排泄されます。腎機能(糸球体濾過量:GFR)が低下すると排泄が減り血中濃度が上昇するため、腎機能評価の代表的指標となります。基準値はおおむね男性0.6〜1.1mg/dL、女性0.4〜0.8mg/dLで、性別・年齢・体格から推算GFR(eGFR)を算出し慢性腎臓病(CKD)の重症度判定にも用いられます。

選択肢考察

  1. × 1.  中性脂肪

    中性脂肪(トリグリセリド)は脂質代謝の指標で、脂質異常症や生活習慣病のリスク評価に使われます。腎機能の指標ではありません。

  2. × 2.  ビリルビン

    ビリルビンはヘモグロビン由来の代謝産物で、肝機能・胆道系疾患・溶血性疾患の指標です。黄疸の原因検索にも用いられます。

  3. × 3.  AST<GOT>

    ASTは肝細胞・心筋・骨格筋などに存在する酵素で、主に肝機能障害や心筋障害の指標です。腎機能とは直接関係しません。

  4. 4.  クレアチニン

    クレアチニンは筋肉由来の老廃物で糸球体濾過により排泄されるため、血中濃度は腎機能(GFR)を鋭敏に反映します。腎機能検査の中心的項目です。

  5. × 5.  LDLコレステロール

    LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化・脂質異常症の指標です。腎機能の評価には使いません。

腎機能の評価項目には、血清クレアチニン(Cr)・尿素窒素(BUN)・シスタチンC・eGFR・クレアチニンクリアランスなどがあります。BUNは脱水や消化管出血、高蛋白食で上昇するなど腎外因子の影響を受けやすいため、クレアチニンと併せて評価します。尿検査(尿蛋白・尿潜血・尿中微量アルブミン)も腎機能評価に重要です。

血液検査項目のうち、腎機能(糸球体濾過)を評価する代表的指標がクレアチニンであることを問うている。