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START法トリアージ〜最初は歩行の確認〜

看護師国家試験 第111回 午前 第75問 / 看護の統合と実践 / 災害と看護

国試問題にチャレンジ

111回 午前 第75問

災害発生時に行うSTART法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。

  1. 1.意識
  2. 2.呼吸
  3. 3.循環
  4. 4.歩行

対話形式の解説

博士 博士

今日は災害看護のトリアージについてじゃ。多数傷病者発生時に、限られた医療資源をどう配分するかを判断する重要な技術じゃな。

サクラ サクラ

トリアージは赤・黄・緑・黒の4色に分類するんですよね。

博士 博士

そうじゃ。赤は最優先治療群、黄は待機治療群、緑は軽症群、黒は死亡群じゃ。日本では右手首にトリアージタッグを装着するのが原則じゃな。

サクラ サクラ

START法とは何の略ですか?

博士 博士

Simple Triage And Rapid Treatmentの略で、米国で開発された迅速トリアージ法じゃ。1人あたり30秒程度で判定できるのが特徴で、多数傷病者発生時の一次トリアージに使われる。

サクラ サクラ

問題では最初に判定する項目を問われています。

博士 博士

START法の評価順序は、歩行→呼吸→循環→意識じゃ。さて、最初は何かわかるかな?

サクラ サクラ

選択肢4の「歩行」ですね。

博士 博士

正解じゃ。なぜ最初に歩行を評価するかわかるか?

サクラ サクラ

歩ける人は比較的軽症だと判断できるから、先に分けられるんですね。

博士 博士

その通り。歩ける傷病者はまず緑(軽症)と判定して、より重症な傷病者の評価に集中できる。効率的な振り分けができるんじゃ。

サクラ サクラ

歩けない傷病者はどう評価するんですか?

博士 博士

次に2番目の呼吸を評価する。気道確保しても呼吸がなければ黒、呼吸数が30回/分以上または10回/分未満なら赤、その範囲内なら次の循環へ進む。

サクラ サクラ

3番目の循環はどう見るんですか?

博士 博士

末梢循環を爪床再充満時間(CRT)で評価する。CRTが2秒以上、または橈骨動脈が触れないなら赤じゃ。それ以外なら次の意識評価へ進む。

サクラ サクラ

最後の意識は?

博士 博士

4番目の意識は、簡単な指示(「手を握って」など)に従えるかで評価する。従えなければ赤、従えれば黄となる。

サクラ サクラ

選択肢1の意識、2の呼吸、3の循環はすべて後の段階なんですね。

博士 博士

そうじゃ。覚え方としては「ほ・こ・じゅん・い」で、歩行・呼吸・循環・意識の頭文字を並べるとよい。

サクラ サクラ

START法以外にトリアージ法はあるんですか?

博士 博士

PAT法(Physiological and Anatomical Triage)があっての、バイタルサインや解剖学的所見を評価する二次トリアージ法じゃ。医療機関到着後などに使われる。

サクラ サクラ

災害時に冷静に判断するには、手順が体に染みついていることが大事ですね。

博士 博士

その通り。国試でも現場でも、この順序を確実に覚えておくんじゃ。

POINT

START法は大規模災害時の迅速トリアージ法で、歩行→呼吸→循環→意識の順で評価します。最初に歩行可能か確認することで軽症者を迅速に緑に振り分け、重症者の評価に集中できる効率的な方式です。トリアージは赤・黄・緑・黒の4色で分類し、日本では右手首にトリアージタッグを装着します。2次トリアージとしてPAT法も併用されます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:災害発生時に行うSTART法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。

解説:正解は 4 です。START法(Simple Triage And Rapid Treatment)は、大規模災害時に1人あたり30秒程度で迅速に傷病者を振り分けるためのトリアージ法で、アメリカで開発されました。判定項目は歩行→呼吸→循環(末梢循環・脈拍)→意識の順で評価します。最初に「歩行可能か」を確認するのは、歩ける傷病者は緊急度が低い(緑・軽症)と判断できるため、多数の傷病者を効率的に分類できるからです。

選択肢考察

  1. × 1.  意識

    意識レベルの判定はSTART法の最終段階(4番目)で行います。簡単な指示に従えるかどうかを評価し、従えない場合は赤(最優先治療群)と判定されます。

  2. × 2.  呼吸

    呼吸は2番目の評価項目です。気道確保しても呼吸がなければ黒(死亡群)、呼吸が30回/分以上または10回/分未満で赤と判定します。

  3. × 3.  循環

    循環(末梢循環・脈拍)は3番目の評価項目です。爪床再充満時間(CRT)が2秒以上、橈骨動脈触知不能で赤と判定します。

  4. 4.  歩行

    歩行可能かを最初に確認することで、軽症者(緑)を迅速に振り分け、より重症な傷病者の評価に集中できるため、最初の判定項目として適切です。

トリアージの区分は4色に分類され、赤(I・最優先治療群)、黄(II・待機治療群)、緑(III・軽症群)、黒(0・死亡群)です。日本ではトリアージタッグを傷病者の右手首に装着するのが原則です。START法以外にPAT法(Physiological and Anatomical Triage)も使われ、生理学的・解剖学的異常を評価する二次トリアージ法として知られています。

START法の評価順序(歩行→呼吸→循環→意識)を正確に理解しているかを問う問題です。