UNAIDS報告から見えるHIV感染の地域格差を学ぶのじゃ
看護師国家試験 第104回 午前 第76問 / 看護の統合と実践 / 国際化と看護
国試問題にチャレンジ
平成24年(2012年)の国連エイズ合同計画〈UNAIDS〉の報告において、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉陽性者が最も多い地域はどれか。
- 1.東アジア
- 2.北アメリカ
- 3.オセアニア
- 4.サハラ以南のアフリカ
対話形式の解説
博士
HIV感染が最も深刻な地域はどこか想像できるかね?
アユム
アフリカというイメージがあります。
博士
鋭いのう。具体的にはサハラ以南のアフリカが世界の約7割を占めておる。
アユム
なぜそんなに多いのですか?
博士
貧困、医療体制の不足、教育水準の低さ、女性の社会的立場の弱さなどが重なっておる。
アユム
選択肢1の東アジアは違いますね。
博士
そうじゃ。東アジアは陽性者数では中位に位置する。
アユム
選択肢2の北アメリカはどうでしょう。
博士
医療は進んでおるが絶対数ではアフリカに及ばない。生存率は高いがな。
アユム
選択肢3のオセアニアは人口自体が少ないですね。
博士
その通り。HIV陽性者数も世界的には少ない地域じゃ。
アユム
選択肢4のサハラ以南アフリカが正解ですね。
博士
世界の約70%を占める深刻な地域じゃ。
アユム
女性の感染が特に多いと聞きました。
博士
新規感染者の約6割が女性で、母子感染対策が重要課題となっておる。
アユム
国際保健の視点が大切ですね。
POINT
UNAIDSの報告ではサハラ以南のアフリカが世界のHIV陽性者の約7割を占めています。背景には貧困、医療体制の不足、教育格差、女性の社会的立場などの構造的問題があります。北アメリカや東アジア、オセアニアは陽性者数では及びません。看護職にもグローバルヘルスの視点が求められ、感染状況の地域差と背景要因の理解が国際看護の基本となります。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:平成24年(2012年)の国連エイズ合同計画〈UNAIDS〉の報告において、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉陽性者が最も多い地域はどれか。
解説:正解は4です。UNAIDSの報告ではサハラ以南のアフリカが世界のHIV陽性者の約7割を占め、長年にわたり最も感染が深刻な地域とされています。
選択肢考察
-
× 1. 東アジア
東アジアは陽性者数が比較的少ない地域に位置づけられます。
-
× 2. 北アメリカ
北アメリカは医療体制が整い、抗HIV療法によって陽性者の生存率は高いものの、絶対数ではサハラ以南アフリカに及びません。
-
× 3. オセアニア
オセアニアは人口規模が小さく、HIV陽性者数も世界的には少ない地域です。
-
○ 4. サハラ以南のアフリカ
貧困、医療体制の脆弱性、教育水準、女性の地位、伝統的婚姻制度などが背景にあり、世界のHIV陽性者の約70%がこの地域に集中しています。
UNAIDSは1996年に設立された国連の合同計画で、HIV/AIDS対策をグローバルに推進しています。サハラ以南アフリカでは女性が新規感染者の約6割を占め、母子感染対策と教育の強化が重要課題となっています。日本でも2010年代以降、新規HIV感染者は男性同性間接触が中心です。
国際的なHIV感染状況の地域差と、その背景要因を理解しているかが問われています。
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