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プライマリナーシング 入院から退院まで担当する看護方式

看護師国家試験 第109回 午後 第46問 / 看護の統合と実践 / 看護におけるマネジメント

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第46問

医療施設において、患者の入院から退院までの看護を 1 人の看護師が継続して責任をもつことを重視した看護体制はどれか。

  1. 1.機能別看護方式
  2. 2.患者受け持ち方式
  3. 3.チームナーシングシステム
  4. 4.プライマリナーシングシステム

対話形式の解説

博士 博士

今日は病棟の看護体制、つまり看護提供方式について学ぶぞ。看護提供方式って何種類あるか知っておるか?

アユム アユム

主に4つ習いました。機能別看護、患者受け持ち、チームナーシング、プライマリナーシングですよね。

博士 博士

その通りじゃ。それぞれの違いをしっかり整理しておこう。まず機能別看護方式は?

アユム アユム

業務ごとに担当を分ける方式ですよね。与薬係、処置係、記録係みたいに。

博士 博士

その通り。効率は良いが、1人の患者を継続的に診る看護師がいないので個別性が低い。戦後の看護師不足期に広まった方式じゃ。

アユム アユム

患者受け持ち方式は、1人の看護師が1人の患者を受け持つ方式ですよね?

博士 博士

そう、ただし『その勤務帯の間』だけ担当する方式じゃ。夜勤は別の看護師に替わるから、入院から退院まで1人が責任を持つとは限らん。

アユム アユム

チームナーシングは?

博士 博士

看護師を2〜3のチームに分け、チームリーダーの下で患者群をケアする方式。情報共有はチーム内で行われるが、特定の1人が連続して責任を負うわけではない。

アユム アユム

じゃあ今回の問題にぴったり合うのはプライマリナーシングですね。

博士 博士

正解じゃ。プライマリナーシングは1970年代にアメリカのマンソンらが提唱した方式で、1人のプライマリナースが1人の患者の入院から退院までの看護計画、実施、評価に一貫して責任を持つ。

アユム アユム

24時間ずっと同じ看護師というわけにはいかないですよね?

博士 博士

良い点に気づいたのう。プライマリナースが不在の時間はアソシエートナースが代行する。ただしケアの方向性や計画はプライマリナースが決めるから、継続性が確保される。

アユム アユム

メリットは何ですか?

博士 博士

個別性の高い看護、患者‐看護師関係の深まり、看護師の責任感とモチベーション向上、退院調整の質向上などじゃ。

アユム アユム

逆にデメリットは?

博士 博士

プライマリナース個人の力量差が大きく反映される、経験の浅い看護師には負担が大きい、人員配置上の柔軟性が低い、といった点があるのう。

アユム アユム

最近はもっと新しい方式もあるって聞きました。

博士 博士

そうじゃ、パートナーシップ・ナーシング・システム、略してPNSが広まっておる。2人1組で患者を受け持ち、相互チェックで安全性と教育効果を両立させる方式じゃ。

アユム アユム

日本の病院ではPNSを採用するところが増えているんですね。

博士 博士

そう。ただ国試では4つの古典的方式の定義がまず問われる。プライマリナーシング=入院から退院まで1人が責任、と覚えるんじゃ。

アユム アユム

『継続して責任をもつ』『1人の看護師』のキーワードがプライマリのサインですね。

POINT

プライマリナーシングシステムは、1人のプライマリナースが1人の患者の入院から退院までの看護計画・実施・評価に一貫して責任を持つ看護提供方式です。1970年代にアメリカで提唱され、個別性の高いケアと患者‐看護師関係の継続性を重視する点が特徴で、機能別・受け持ち・チームナーシングといった他方式とは設計思想が異なります。近年はパートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)やモジュール型など複合的な方式も広まっていますが、国家試験では4方式の定義の違いを問う設問が頻出です。『入院から退院まで』『1人の看護師が継続して責任』というキーワードから即座にプライマリナーシングを選べるようにしておくことが重要です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:医療施設において、患者の入院から退院までの看護を 1 人の看護師が継続して責任をもつことを重視した看護体制はどれか。

解説:正解は 4 のプライマリナーシングシステムである。プライマリナーシングは1970年代にアメリカで提唱された看護方式で、1人の看護師(プライマリナース)が特定の患者の入院から退院までの看護計画立案・実施・評価に責任を持つ。個別性の高いケアと患者‐看護師関係の連続性を重視するのが特徴。

選択肢考察

  1. × 1.  機能別看護方式

    与薬係、処置係、記録係など業務(機能)ごとに担当を分けて複数の看護師が分業する方式。効率は高いが1人の患者を継続してみる看護師がいないため個別性は低い。

  2. × 2.  患者受け持ち方式

    1人の看護師が勤務帯ごとに特定の患者を受け持ち、その勤務中の看護を全面的に担う方式。勤務ごとに受け持ちが替わり得るため、入院から退院までの継続性は保証されない。

  3. × 3.  チームナーシングシステム

    看護師を複数のチームに分け、チームリーダーの統率下で患者群をケアする方式。チーム内での情報共有は進むが、特定の1人の看護師が入院〜退院まで責任を持つ設計ではない。

  4. 4.  プライマリナーシングシステム

    1人のプライマリナースが1人の患者の入院から退院まで一貫して看護計画・評価に責任を持つ方式。24時間対応は他の看護師(アソシエートナース)が補完しつつも、ケアの方向性はプライマリナースが決定する。

近年はこれらを組み合わせた『パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)』や『モジュール型看護方式』が主流。PNSは2人1組のパートナーで患者を受け持ち、安全性と教育効果を両立させる方式。看護方式の選択は、患者の特性、病棟の特性、人員配置、急性期/慢性期/在宅などの場面に応じて使い分けられる。

4つの看護提供方式の特徴を区別できるかを問う。『1人の看護師が入院から退院まで責任を持つ』というキーワードからプライマリナーシングを選ぶ。