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夜勤での優先順位判断を鍛える

看護師国家試験 第110回 午前 第68問 / 看護の統合と実践 / 看護におけるマネジメント

国試問題にチャレンジ

110回 午前 第68問

夜勤帯に、A看護師がスタッフステーションで抗菌薬の点滴静脈内注射を準備しているときに、発汗した患者から寝衣交換の依頼があり、別の患者から口渇で飲水したいという希望があった。直後に患者に装着されている人工呼吸器のアラームが鳴った。他の看護師は別の病室で重症者のケアをしている。 A看護師が最も優先すべきなのはどれか。

  1. 1.点滴静脈内注射の準備
  2. 2.発汗した患者の寝衣交換
  3. 3.飲水を希望する患者への対応
  4. 4.人工呼吸器を装着している患者の観察

対話形式の解説

博士 博士

夜勤帯に点滴準備、寝衣交換依頼、飲水希望、人工呼吸器アラームが重なった。最も優先すべきはどれじゃ

アユム アユム

緊急度の物差しとしてABC(気道・呼吸・循環)を使いますよね

博士 博士

うむ。人工呼吸器装着患者のアラームは気道・呼吸に直結する事象じゃ

アユム アユム

アラームの原因にはどんなものがありますか

博士 博士

回路外れ、接続部のリーク、回路閉塞、気道内圧上昇、換気量低下、無呼吸、自発呼吸消失などじゃ

アユム アユム

放置すれば低酸素が進行し、数分で脳障害につながりますね

博士 博士

そのとおり。だからアラームは最優先で駆けつけるのじゃ

アユム アユム

点滴準備はどうしますか

博士 博士

薬剤は安全な場所に置き、識別可能な状態で離れるのじゃ。再開時に誤投与しないためにな

アユム アユム

発汗の不快や口渇は命の問題ではないですが、患者さんへの声かけは大切ですよね

博士 博士

うむ。短く待ってもらう旨を伝え、可能なら自力で汗を拭いたり口をゆすいだりできるよう促すのじゃ

アユム アユム

他のスタッフは重症対応中ですが、応援要請はしますか

博士 博士

現場では可能な限り応援を呼ぶのが基本じゃ。人員不足でも声を出す癖をつけよ

アユム アユム

人工呼吸器患者のベッドサイドに着いたらまず何を確認しますか

博士 博士

胸郭の動き、呼吸数、SpO2、心拍、意識、回路の接続と折れ、加温加湿器、痰貯留の有無じゃ

アユム アユム

回路外れなら接続、痰なら吸引、自発呼吸消失ならアンビュー換気に切り替えですね

博士 博士

そのとおり。それでも改善しなければドクターコールと応援招集じゃ

アユム アユム

優先順位はABC→安全→苦痛→ニーズの順で整理すると分かりやすいです

博士 博士

うむ。夜勤ほどこの原則が命を守るのじゃ

POINT

人工呼吸器アラームは生命維持装置の異常を示す最優先事象で、ABCの観点から他の業務より先に対応します。点滴準備は安全な形で中断し、寝衣交換や飲水希望は声かけで一時待機をお願いします。アラームに対しては気道・呼吸・循環を素早く評価し、原因に応じて対処、必要なら応援要請とアンビュー換気へ切り替えることが看護師の役割です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:夜勤帯に、A看護師がスタッフステーションで抗菌薬の点滴静脈内注射を準備しているときに、発汗した患者から寝衣交換の依頼があり、別の患者から口渇で飲水したいという希望があった。直後に患者に装着されている人工呼吸器のアラームが鳴った。他の看護師は別の病室で重症者のケアをしている。 A看護師が最も優先すべきなのはどれか。

解説:正解は4「人工呼吸器を装着している患者の観察」です。人工呼吸器のアラームは生命維持装置の異常を示す最優先事象です。回路外れ、閉塞、自発呼吸の変化、分泌物貯留などが即換気停止と低酸素脳症につながるため、他のどの対応よりも優先して駆けつける必要があります。

選択肢考察

  1. × 1.  点滴静脈内注射の準備

    薬剤準備は中断時に誤投与リスクがあるため、薬品は安全な場所に置き識別可能な状態にしてから離れます。ただし命の危険がある患者対応より優先されることはありません。

  2. × 2.  発汗した患者の寝衣交換

    発汗の不快感はつらいですが生命に直接関わる緊急性は低く、声かけで待機を依頼できます。自力でできる部分があれば代替案も提示します。

  3. × 3.  飲水を希望する患者への対応

    口渇は苦痛ですが命に関わる状況ではなく、短時間の待機や口腔内の湿らせた綿棒などで一時対応できます。人工呼吸器のアラームには及びません。

  4. 4.  人工呼吸器を装着している患者の観察

    アラームは回路外れ、気道内圧上昇・低下、無呼吸、換気量異常など生命に直結する事象を示します。直ちに患者のもとへ行き気道・呼吸・循環・意識を確認し、原因に応じて対応、必要時応援要請やアンビュー換気へ切り替えます。

優先順位付けはABC(気道・呼吸・循環)を最上位に、次いで安全・苦痛・ニーズの順で考えます。夜勤帯は人員が限られるため、応援要請と業務の一時中断判断が重要です。点滴準備は他者が再開できるよう薬剤を識別できる形で残し、他患者には待機時間を伝え誠実に対応します。

複数ニーズが同時発生したときに生命に直結する事象を最優先する判断を問う問題です。