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ジェンダーとは何か、4つの性の概念を整理しよう

看護師国家試験 第111回 午前 第61問 / 母性看護学 / 母性看護の対象と社会・環境

国試問題にチャレンジ

111回 午前 第61問

ジェンダーの定義について正しいのはどれか。

  1. 1.生物学的な性
  2. 2.社会的文化的な性
  3. 3.自己認識している性
  4. 4.性的指向の対象となる性

対話形式の解説

博士 博士

今日はジェンダーの定義について一緒に考えていこうかの。

サクラ サクラ

博士、ジェンダーってよく耳にしますが、生物学的な性と何が違うのでしょうか?

博士 博士

良い質問じゃ。ジェンダーは社会や文化の中で形成される「男らしさ」「女らしさ」という役割や期待のことを指すんじゃ。

サクラ サクラ

つまり生まれつきのものではないということですか?

博士 博士

その通り。生まれ持った身体的な性はsex(セックス)と呼ばれ、染色体や性腺で決まるものじゃ。一方ジェンダーは時代や文化によって変わる可変的な概念なんじゃよ。

サクラ サクラ

では選択肢を一つずつ確認したいです。選択肢1の「生物学的な性」はどうですか?

博士 博士

それはsexの説明で、ジェンダーではないのう。選択肢2の「社会的文化的な性」がまさにジェンダーの定義で、これが正解じゃ。

サクラ サクラ

選択肢3の「自己認識している性」は?

博士 博士

それは性自認(gender identity)のことで、自分自身をどの性と認識しているかという内面的な感覚じゃ。ジェンダーとは別概念なんじゃ。

サクラ サクラ

選択肢4の「性的指向の対象となる性」はどうでしょう?

博士 博士

それは性的指向(sexual orientation)で、恋愛や性愛の対象がどの性かという話じゃ。これもジェンダーの定義ではないのう。

サクラ サクラ

なるほど、性に関する概念はいくつもあって区別が大事なんですね。

博士 博士

そうじゃ。生物学的性、性自認、性的指向、ジェンダー表現の4軸で整理すると覚えやすいぞ。WHOも「社会的に構築された男女の特性・役割」と定義しておるんじゃ。

サクラ サクラ

SOGIという言葉もこの関連で聞きます。

博士 博士

うむ、Sexual Orientation and Gender Identityの略で、性的指向と性自認をまとめた概念じゃ。看護では多様な性のあり方を尊重する姿勢が大切なんじゃよ。

POINT

ジェンダーは社会的・文化的に形成される性役割・規範を指し、生物学的性(sex)とは明確に区別されます。性自認や性的指向も別概念であり、4つの軸を整理して理解することが重要です。北京女性会議以降国際的に定着した用語で、WHOも定義を示しています。看護現場では性の多様性を尊重した対応が求められ、SOGIの視点も欠かせません。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:ジェンダーの定義について正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)と区別され、社会や文化の中で形成される「男らしさ」「女らしさ」といった役割や規範、ふるまい、期待像を指す概念です。1995年の北京女性会議以降、国際的にも広く使われる用語で、WHOは「社会的に構築された男女の特性、役割、行動様式」と定義しています。生まれ持った身体的特徴であるセックスとは異なり、ジェンダーは時代・文化・地域によって変化する可変的なものです。

選択肢考察

  1. × 1.  生物学的な性

    生物学的な性はsex(セックス)と呼ばれ、染色体や性腺、外性器などによって規定される生まれ持った身体的な性です。ジェンダーとは区別されます。

  2. 2.  社会的文化的な性

    ジェンダーの定義そのものです。社会や文化の中で男女に期待される役割・規範・ふるまいを指し、教育・メディア・慣習などを通じて学習されます。

  3. × 3.  自己認識している性

    これは性自認(gender identity)の説明であり、自分がどの性であるかという内面的な認識を指します。ジェンダーとは別概念です。

  4. × 4.  性的指向の対象となる性

    これは性的指向(sexual orientation)であり、恋愛や性的に惹かれる対象がどの性かを示す概念です。ジェンダーの定義には含まれません。

性に関わる概念は「生物学的性(sex)」「性自認(gender identity)」「性的指向(sexual orientation)」「ジェンダー表現(gender expression)」の4軸で整理すると覚えやすいです。SOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)という概念も近年重視されており、LGBTQ+の理解にもつながります。母性看護学では性の多様性を尊重した看護が求められます。

ジェンダー(社会的文化的性)とセックス(生物学的性)、性自認、性的指向の4概念を正確に区別できるかを問う問題です。