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妊娠37週のCTGを読み解く!胎児心拍数110〜160 bpmが示す『元気な赤ちゃん』のサイン

看護師国家試験 第109回 午前 第61問 / 母性看護学 / 妊娠期の看護

国試問題にチャレンジ

109回 午前 第61問

妊娠 37 週の妊婦の胎児心拍数陣痛図の所見で正常なのはどれか。

  1. 1.胎児心拍数基線が 110 ~ 160 bpmである。
  2. 2.胎児心拍数基線細変動を認めない。
  3. 3.一過性頻脈を認めない。
  4. 4.一過性徐脈を認める。

対話形式の解説

博士 博士

今日は胎児心拍数陣痛図、いわゆるCTGの読み方を学ぶぞ。妊娠37週は正期産に入る大事な時期で、外来でも病棟でも頻繁にCTGを取る場面に遭遇するのじゃ。

サクラ サクラ

CTGって、胎児の心拍数と子宮の収縮を一緒に記録するやつですよね。何を見ればいいのか正直いつも混乱してしまいます。

博士 博士

大きく5つの項目を押さえればよい。胎児心拍数基線、基線細変動、一過性頻脈、一過性徐脈、そして子宮収縮じゃ。まず基線は1分あたりの平均心拍数で、正常範囲は110〜160 bpmと覚えておくのじゃ。

サクラ サクラ

大人の安静時心拍数より明らかに速いですね。

博士 博士

胎児は心拍数が速いのが普通で、160を超えれば頻脈、110を下回れば徐脈と判定する。発熱、貧血、感染、甲状腺機能亢進などがあれば頻脈に、低酸素が進行すれば徐脈に傾くのじゃ。

サクラ サクラ

じゃあ基線細変動って何ですか?よく聞くけどイメージがつかめなくて。

博士 博士

心拍のベースラインに乗っているギザギザの揺れのことじゃ。胎児の交感神経と副交感神経のバランスが取れていると6〜25 bpm程度の細かい変動が出る。これが消えると胎児の中枢神経が抑制されているサインで、非常に危険な所見なのじゃよ。

サクラ サクラ

細変動が消失 イコール 胎児の元気がない、と覚えればいいんですね。

博士 博士

その通り。そして一過性頻脈、いわゆるアクセラレーションは、胎動に伴って15 bpm以上かつ15秒以上の心拍上昇が起こるもの。これが認められるとreactive、つまり反応性良好と判断するのじゃ。

サクラ サクラ

逆に一過性徐脈は良くないサインですか?

博士 博士

そうじゃ。早発・遅発・変動・遷延の4種類があって、特に遅発一過性徐脈は胎盤機能不全を示し、緊急性が高い。変動一過性徐脈は臍帯圧迫で起こることが多いのじゃ。

サクラ サクラ

今回の問題では、選択肢1の『基線110〜160 bpm』が正常所見ですね。細変動なし、一過性頻脈なし、一過性徐脈ありはどれも悪いサインだから。

博士 博士

見事な整理じゃ。臨床ではNST、ノンストレステストとして外来でこのCTGを取り、reactive patternかどうかを評価する。看護師もこの判読ができると、胎児の変化にいち早く気づけるのじゃ。

サクラ サクラ

数値の根拠がわかると、急変時の対応もイメージしやすくなりますね。

POINT

妊娠37週の胎児心拍数陣痛図(CTG)では、胎児心拍数基線が110〜160 bpmであることが正常所見の基本です。基線細変動は6〜25 bpm、一過性頻脈は胎動に伴って出現することが望ましく、一過性徐脈(特に遅発性・遷延性)は胎児低酸素を示す異常所見となります。CTGは分娩監視装置として周産期医療の中核をなす検査であり、reassuring patternの4要素(基線正常・細変動正常・一過性頻脈あり・異常な徐脈なし)を覚えておくと現場で役立ちます。看護師は医師とともに異常所見を早期に察知し、体位変換・酸素投与・医師報告など迅速な対応につなげる役割を担います。妊産婦と胎児双方の安全を守るために、CTG判読は母性看護における必須スキルといえるでしょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:妊娠 37 週の妊婦の胎児心拍数陣痛図の所見で正常なのはどれか。

解説:正解は 1 です。胎児心拍数陣痛図(CTG:cardiotocogram)は、胎児心拍数と子宮収縮を時系列で同時に記録する検査で、胎児の健康状態(well-being)を評価する基本ツールである。判読では、胎児心拍数基線・基線細変動・一過性頻脈・一過性徐脈・子宮収縮の5項目を確認する。このうち胎児心拍数基線の正常範囲は110〜160 bpmであり、これを下回れば徐脈、上回れば頻脈と判定される。妊娠37週の正期産に入った時期では、CTGによる胎児評価は分娩管理の中心となるため、この数値は必須知識である。

選択肢考察

  1. 1.  胎児心拍数基線が 110 ~ 160 bpmである。

    胎児心拍数基線の正常範囲は110〜160 bpmとされている。160 bpmを超える状態が10分以上続けば頻脈、110 bpmを下回る状態が10分以上続けば徐脈と判定され、胎児機能不全を疑う。

  2. × 2.  胎児心拍数基線細変動を認めない。

    基線細変動は胎児の自律神経機能が正常に働いていることを示す所見で、通常6〜25 bpmの振幅で認められる。細変動が消失した状態は胎児の中枢神経抑制や低酸素状態を疑わせる異常所見である。

  3. × 3.  一過性頻脈を認めない。

    一過性頻脈は胎動に伴って15 bpm以上かつ15秒以上の心拍数上昇が起こるもので、胎児が元気に動いている健康の指標である。認められないことはリアクティブ(反応性)が乏しいことを示し、正常所見ではない。

  4. × 4.  一過性徐脈を認める。

    一過性徐脈には早発・遅発・変動・遷延などの種類があり、いずれも児頭圧迫や臍帯圧迫、胎盤機能不全による低酸素状態を反映する異常所見である。正常所見ではない。

CTG判読で使われる用語としてreassuring pattern(安心できる所見)とnon-reassuring pattern(胎児機能不全を疑う所見)がある。reassuringの条件は、基線110〜160 bpm、細変動6〜25 bpm、一過性頻脈あり、遅発・遷延一過性徐脈なしの4点。逆にlate deceleration(遅発一過性徐脈)は胎盤機能不全、variable deceleration(変動一過性徐脈)は臍帯圧迫、prolonged deceleration(遷延一過性徐脈)は急性低酸素を示唆する。分娩監視装置は妊娠34週以降に精度が高まり、ノンストレステスト(NST)として外来でも広く用いられる。

胎児心拍数陣痛図(CTG)における胎児心拍数基線の正常範囲を問う問題。110〜160 bpmという数値の暗記が鍵で、基線細変動・一過性頻脈・一過性徐脈の意味づけも合わせて整理しておきたい。