妊婦健診はいつ受ける?36週以降の『毎週受診』を支える厚労省の標準スケジュール
看護師国家試験 第109回 午前 第63問 / 母性看護学 / 妊娠期の看護
国試問題にチャレンジ
正常に経過している妊娠 36 週の妊婦が、次に妊婦健康診査を受診する時期として推奨されるのはどれか。
- 1.4 週後
- 2.3 週後
- 3.2 週後
- 4.1 週後
対話形式の解説
博士
今日は妊婦健康診査、略して妊婦健診の受診間隔について整理するぞ。国家試験頻出のテーマで、単純な数値問題じゃが意外と混同しやすいのじゃ。
サクラ
妊娠初期と後期で間隔が変わるってことは知っているのですが、具体的な数値があやふやで…。
博士
厚生労働省が示す標準的なスケジュールは3段階に分かれておる。妊娠初期から23週までは4週間に1回、24週から35週までは2週間に1回、36週から出産までは1週間に1回、これがキホンじゃ。
サクラ
妊娠が進むほど間隔が短くなるんですね。
博士
そうじゃ。なぜだか考えてみよ。妊娠後期になると何が起こりやすい?
サクラ
妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病の悪化、胎児発育不全、切迫早産などリスクが一気に増えますよね。
博士
その通り。だから妊娠週数が進むほど、異常の早期発見のために頻回な観察が必要になるのじゃ。36週以降は正期産に入るから、いつ陣痛が始まってもおかしくない状況で、週単位での評価が不可欠なのじゃよ。
サクラ
今回の問題は36週の妊婦さんなので、次は1週後ということですね。
博士
うむ。健診の標準回数は14回が目安で、市町村から公費助成券が発行されるのじゃ。
サクラ
健診で毎回チェックされる項目は何ですか?
博士
体重・血圧・浮腫・尿蛋白・尿糖・子宮底長・腹囲・胎児心拍など。初期には血液型や感染症のスクリーニング、中期にはHBsAgや膣内溶連菌検査、後期には超音波検査などが加わるのじゃ。
サクラ
浮腫や血圧を毎週測るのは、妊娠高血圧症候群を見逃さないためですね。
博士
その通り。妊娠高血圧症候群は母児ともに命に関わる病態じゃから、血圧140/90以上や尿蛋白陽性に注意する。特にHELLP症候群や子癇は急変につながるのじゃ。
サクラ
多胎妊娠やハイリスク妊娠だともっと頻回なんですか?
博士
ケースに応じて医師の判断で回数を増やす。双胎では胎盤機能や切迫早産のリスクから2週に1回を後期で維持することもあるのじゃ。
サクラ
単純な数値問題でも、背景を知るとより記憶に残りますね。
POINT
妊婦健康診査は妊娠初期から23週までは4週間に1回、24週から35週までは2週間に1回、36週以降から出産までは1週間に1回というのが厚生労働省の標準スケジュールです。妊娠36週は正期産が近い時期で、妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病・胎児発育不全などの合併症リスクが高まるため、週1回の受診が推奨されます。健診では血圧・体重・浮腫・尿検査・子宮底長・胎児心拍などを毎回評価し、異常の早期発見につなげます。全期間での標準回数は約14回で、市町村の公費助成により経済的負担が軽減される仕組みが整っています。妊婦と胎児の安全を守るための定期的な健診は、母性看護における基本的な支援の柱といえるでしょう。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:正常に経過している妊娠 36 週の妊婦が、次に妊婦健康診査を受診する時期として推奨されるのはどれか。
解説:正解は 4 です。厚生労働省が示す妊婦健康診査の標準的な受診スケジュールは、妊娠初期から23週までは4週間に1回、24週から35週までは2週間に1回、36週以降から出産までは1週間に1回とされている。妊娠36週は正期産が近づく時期であり、胎児の発育、胎位、母体の血圧、浮腫、尿蛋白・尿糖などを週単位で評価し、分娩時期の予測や異常の早期発見に備える必要がある。したがって次回受診は1週後が推奨される。
選択肢考察
-
× 1. 4 週後
4週間に1回の間隔は妊娠初期から23週までの受診間隔である。36週にはあまりに長く、異常の見落としリスクが高い。
-
× 2. 3 週後
厚生労働省の推奨スケジュールには3週間隔は存在しない。36週以降は毎週受診が基本となる。
-
× 3. 2 週後
2週間に1回は妊娠24〜35週の受診間隔である。36週以降は分娩が近いため、より頻回な受診が求められる。
-
○ 4. 1 週後
妊娠36週から出産までは1週間に1回の健診が標準とされている。胎児の発育と母体の状態を週単位で確認することで、妊娠高血圧症候群や胎児発育不全などの異常を早期に発見できる。
標準的な妊婦健康診査は全期間を通じて約14回が目安とされ、市町村から妊婦健康診査受診票(公費助成券)が交付される。各回の主な検査項目は、体重・血圧・浮腫・尿検査(蛋白・糖)・子宮底長・腹囲・胎児心拍などの基本項目に加え、初期の血液型・感染症スクリーニング(HIV・梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HTLV-1・風疹抗体・クラミジア等)、妊娠中期のHBsAgや膣内溶連菌(GBS)検査、後期の超音波検査などが組み込まれる。多胎妊娠・妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群などハイリスク妊娠では受診回数が増やされる。
妊婦健康診査の推奨受診間隔を問う問題。『初期〜23週は4週毎、24〜35週は2週毎、36週以降は1週毎』という3段階を数字で正確に覚えることが鍵となる。
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