StudyNurse

分娩所要時間の計算

看護師国家試験 第110回 午後 第108問 / 母性看護学 / 状況設定問題

国試問題にチャレンジ

110回 午後 第108問

Aさん( 30歳、初産婦)は妊娠39週3日で陣痛発来し、4時に入院した。その後、陣痛が増強して順調な分娩進行と診断されて、11時45分の診察で子宮口が8cm開大となった。看護師が12時に昼食を配膳にいくとAさんは額に汗をかいて、側臥位で「陣痛がつらくて何も飲んだり食べたりしたくありません」と言っている。陣痛発作時は強い産痛と努責感を訴え、目を硬く閉じて呼吸を止めて全身に力を入れている。 Aさんの分娩経過は以下のとおりであった。 2時00分 陣痛周期10分 4時00分 入院 15時00分 分娩室入室 15時30分 子宮口全開大 16時00分 自然破水 16時15分 児娩出 16時30分 胎盤娩出 Aさんの分娩所要時間はどれか。

  1. 1.12時間30分
  2. 2.14時間15分
  3. 3.14時間30分
  4. 4.16時間30分

対話形式の解説

博士 博士

さて、これは計算問題じゃ。分娩所要時間の定義を覚えておるかのう?

アユム アユム

陣痛周期が10分以内になった時点から胎盤娩出までの合計時間ですね。

博士 博士

その通り。分娩第1期から第3期までじゃ。

アユム アユム

第1期は陣痛周期10分〜子宮口全開大、第2期は全開大〜児娩出、第3期は児娩出〜胎盤娩出ですね。

博士 博士

完璧じゃ。ではAさんの経過を整理してみよう。

アユム アユム

2時00分に陣痛周期10分、16時30分に胎盤娩出です。

博士 博士

計算してみ。

アユム アユム

16時30分から2時00分を引いて…14時間30分です。

博士 博士

正解じゃ。選択肢3じゃな。

アユム アユム

他の選択肢はどうして違うのですか?

博士 博士

まず1の12時間30分は?

アユム アユム

入院時刻の4時00分からの計算ですね。でも起点は入院ではなく陣痛周期10分の時刻です。

博士 博士

その通り。2の14時間15分はどうじゃ?

アユム アユム

児娩出の16時15分までで止めた計算です。第3期の胎盤娩出まで含めないと分娩所要時間にはなりません。

博士 博士

そうじゃな。胎盤娩出までが分娩の終わりじゃぞ。4の16時間30分は?

アユム アユム

0時00分を起点にした誤りですね。

博士 博士

そう、時刻の起点をどこに置くかで大きく変わる。ここを間違える受験生が多いんじゃ。

アユム アユム

ちなみに14時間30分は正常範囲ですか?

博士 博士

初産婦は30時間以内、経産婦は15時間以内が正常範囲じゃ。Aさんは初産婦で14時間30分じゃから、むしろ比較的スムーズな経過じゃな。

アユム アユム

24時間以上かかると遷延分娩を疑うんでしたね。

博士 博士

正確には初産婦30時間超、経産婦15時間超で遷延分娩じゃ。覚えておくとよいぞ。

POINT

分娩所要時間は陣痛周期10分以内となった時点から胎盤娩出までの合計時間で、Aさんの場合2時00分から16時30分までの14時間30分となります。起点は入院時刻ではなく陣痛周期10分の時刻、終点は児娩出ではなく胎盤娩出である点が重要です。初産婦30時間以内、経産婦15時間以内が正常範囲で、これを超えると遷延分娩と診断されます。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:Aさん( 30歳、初産婦)は妊娠39週3日で陣痛発来し、4時に入院した。その後、陣痛が増強して順調な分娩進行と診断されて、11時45分の診察で子宮口が8cm開大となった。看護師が12時に昼食を配膳にいくとAさんは額に汗をかいて、側臥位で「陣痛がつらくて何も飲んだり食べたりしたくありません」と言っている。陣痛発作時は強い産痛と努責感を訴え、目を硬く閉じて呼吸を止めて全身に力を入れている。 Aさんの分娩経過は以下のとおりであった。 2時00分 陣痛周期10分 4時00分 入院 15時00分 分娩室入室 15時30分 子宮口全開大 16時00分 自然破水 16時15分 児娩出 16時30分 胎盤娩出 Aさんの分娩所要時間はどれか。

解説:正解は3です。分娩所要時間は「陣痛周期が10分以内になった時点」から「胎盤娩出までの時間」と定義されます。Aさんの場合、起点は2時00分、終点は16時30分なので、14時間30分が分娩所要時間です。

選択肢考察

  1. × 1.  12時間30分

    入院時刻4時00分を起点とした場合の時間ですが、分娩所要時間の起点は入院ではなく陣痛周期10分以内となった時刻です。

  2. × 2.  14時間15分

    児娩出時刻の16時15分を終点にした場合の値ですが、分娩第3期を含めるため胎盤娩出時刻までが正しい終点です。

  3. 3.  14時間30分

    陣痛周期10分となった2時00分から胎盤娩出の16時30分までで14時間30分となり、分娩所要時間の定義に一致します。

  4. × 4.  16時間30分

    0時00分を起点とした誤った計算で、陣痛周期10分以内となった時刻とは異なります。

分娩所要時間は分娩第1期(陣痛周期10分以内〜子宮口全開大)、第2期(全開大〜児娩出)、第3期(児娩出〜胎盤娩出)の合計時間です。正常範囲は初産婦で30時間以内、経産婦で15時間以内とされ、超えると遷延分娩と判断します。Aさんは初産婦14時間30分で、正常範囲内かつ比較的スムーズな分娩でした。

分娩所要時間の起点・終点の定義を正しく理解し、分娩経過から算出できるかを問う問題です。