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新生児の原始反射を見分けよう!モロー反射の特徴と意義

看護師国家試験 第109回 午後 第64問 / 小児看護学 / 子どもの成長・発達

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第64問

新生児の反応の図を示す。 Moro〈モロー〉反射はどれか。

  1. 1. 選択肢1
  2. 2. 選択肢2
  3. 3. 選択肢3
  4. 4. 選択肢4

対話形式の解説

博士 博士

今回は新生児の原始反射、特にモロー反射について学ぶぞ。この問題は画像で反射の種類を判別するものじゃ。

アユム アユム

原始反射って、どうして新生児にあるんですか?

博士 博士

新生児は大脳皮質がまだ未熟じゃから、脊髄や脳幹レベルで起こる「決まった動き」が出るのじゃ。生きていくために必要な反射が多いぞ。

アユム アユム

たとえばどんなものがありますか?

博士 博士

哺乳に関わる探索反射・吸啜反射、物をつかむ把握反射、そしてモロー反射、緊張性頸反射、自動歩行などじゃな。

アユム アユム

モロー反射の特徴を教えてください。

博士 博士

頭を少し起こして急に下げる、または大きな音がすると、両手をバッと広げて指を開き、そのあと抱きつくように腕を内転させる。左右対称の動きが鍵じゃ。

アユム アユム

抱きつくように、というのがポイントですね。

博士 博士

そう。元々は木の上で暮らしていた霊長類の赤ちゃんが、落ちそうになったときに母親にしがみつくための名残とも言われておる。

アユム アユム

いつ消えるんですか?

博士 博士

生後4〜6か月頃までじゃ。これより遅くまで残っていると、中枢神経系の異常、例えば脳性麻痺などを疑うのじゃ。

アユム アユム

他の選択肢の反射も気になります。

博士 博士

選択肢1は口唇探索反射で、口の周りに触れると刺激の方向に口を向けて開く、哺乳のための反射じゃ。

アユム アユム

選択肢2はフェンシング姿勢みたいなやつですよね。

博士 博士

よく知っておるな。非対称性緊張性頸反射じゃ。仰向けで頭を一方に向けると、顔を向けた側の手足が伸びて反対側が曲がる。生後5〜6か月で消える。

アユム アユム

選択肢4はまるで歩いているみたいに足を動かすやつですね。

博士 博士

自動歩行じゃ。両脇を支えて足を床に着けると、歩くように足を交互に出す。新生児期だけみられる可愛らしい反射じゃな。

アユム アユム

どの反射も、いつ出て、いつ消えるかが大事なんですね。

博士 博士

その通り。消失時期に残る、出るべきときに出ない、この両方が発達評価の重要な手がかりじゃ。国試でも定番の出題じゃから、代表的な反射とその時期は暗記しておくべし。

POINT

モロー反射は新生児期にみられる代表的な原始反射で、頭部位置の急な変化や大きな音などの刺激に対し、両上肢を大きく広げ指を開いたあと、抱きつくように内転・屈曲する左右対称の動作を示します。生後4〜6か月頃までに中枢神経系の発達に伴い消失し、消失時期を過ぎても残存する場合は脳性麻痺などの神経学的異常を疑います。原始反射には探索反射・吸啜反射・把握反射・緊張性頸反射・自動歩行・バビンスキー反射などがあり、それぞれ出現・消失時期が決まっており、発達評価の客観的指標として臨床で用いられます。看護師は新生児訪問や乳児健診で原始反射の有無と消失のタイミングを観察し、発達の異常を早期に発見する役割を担います。画像から反射を見分ける問題は国試頻出で、動作の特徴(対称性・関わる身体部位)を整理しておくことが重要です。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:新生児の反応の図を示す。 Moro〈モロー〉反射はどれか。

解説:正解は 3 です。モロー反射は新生児期にみられる代表的な原始反射で、頭を急に下げたり大きな音を聞かせたりすると、両上肢を大きく外転・伸展し指を広げたあと、抱きつくように内転・屈曲する左右対称の運動を示す。生後4〜6か月頃には中枢神経の発達とともに消失する。図の選択肢3がこの両手を広げる動作を示していると考えられる(視覚情報の確認が必要)。

選択肢考察

  1. × 1.  
    選択肢1

    口唇探索反射(rooting reflex)と考えられる。口の周りに触れると刺激の方向に顔を向けて口を開く反射で、哺乳に関わる。生後4〜6か月頃に消失する。

  2. × 2.  
    選択肢2

    非対称性緊張性頸反射(ATNR)と考えられる。仰臥位で頭を一方に向けると、顔を向けた側の上下肢が伸展、反対側が屈曲する「フェンシング姿勢」を示す。生後5〜6か月で消失する。

  3. 3.  
    選択肢3

    モロー反射。頭部位置の急な変化や大きな音で両上肢を広げて指を開き、抱きつくように内転する反射。生後4〜6か月で消失。残存すれば神経学的異常を疑う。

  4. × 4.  
    選択肢4

    自動歩行(step reflex)と考えられる。両脇を支えて足底を床に着けると、足を交互に動かし歩くような動作を示す。新生児期にみられ、生後2か月頃までに消失する。

原始反射は大脳皮質の発達が未熟な新生児・乳児期にみられる、脊髄・脳幹レベルで起こる無意識的な反射である。正常発達の目安として以下を押さえる。①探索反射:口周囲の刺激で顔を向ける(〜4〜6か月)、②吸啜反射:口内への刺激で吸う(〜4〜6か月)、③把握反射:掌への刺激で握る(〜4〜6か月)、④モロー反射:〜4〜6か月、⑤緊張性頸反射:〜5〜6か月、⑥自動歩行:〜2か月、⑦バビンスキー反射:足底外側を擦ると母趾が背屈(〜2歳)。原始反射が消失すべき時期に残存している、あるいは出現すべき時期に欠如している場合は、中枢神経系の異常(脳性麻痺など)を疑う重要な所見となる。

代表的な原始反射の種類とそれぞれの特徴・消失時期を問う画像問題。モロー反射の「両上肢を広げて抱きつく」左右対称の動きが最大の特徴。