StudyNurse

パーセンタイル値の意味と判定基準を攻略

看護師国家試験 第110回 午前 第53問 / 小児看護学 / 子どもの成長・発達

国試問題にチャレンジ

110回 午前 第53問

乳幼児身体発育調査による、身体発育曲線のパーセンタイル値で正しいのはどれか。

  1. 1.3パーセンタイル未満の児は、要精密検査となる。
  2. 2.50パーセンタイルは同年齢同性の児の平均値を示す。
  3. 3.10パーセンタイルは同年齢同性の児の平均より10%小さいことを示す。
  4. 4.75パーセンタイル以上90パーセンタイル未満の児は、要経過観察となる。

対話形式の解説

博士 博士

今日はパーセンタイル値の意味を正しく理解しようぞ。

サクラ サクラ

はい、身体発育曲線でよく出てくる数字ですね。

博士 博士

まずパーセンタイルとは何を表している値か説明できるか。

サクラ サクラ

同年齢同性の子どもを小さい順に並べたときの順位を%で表したものです。

博士 博士

その通りじゃ。50パーセンタイルは中央値、100人中50番目ということになる。

サクラ サクラ

平均値とはイコールではないのですね。

博士 博士

分布が左右対称でなければズレる。教科書では中央値と書かれているのが正確じゃ。

サクラ サクラ

では10パーセンタイルは平均より10%小さいのですか。

博士 博士

違うぞ、単に小さい順に10番目という順位じゃ。パーセントと%を混同せんように。

サクラ サクラ

要精密検査の基準はどこになるのですか。

博士 博士

3パーセンタイル未満と97パーセンタイル超じゃ。3〜97が正常範囲とされておる。

サクラ サクラ

75〜90パーセンタイルは問題ないのですね。

博士 博士

正常範囲内じゃから特別な指導は不要じゃ。経過観察の対象は10未満と90超になる。

サクラ サクラ

評価するときの注意点はありますか。

博士 博士

1回の計測値だけで判断せず、曲線のカーブの推移を見ることじゃ。

サクラ サクラ

急に基準線を跨いで下がったら疾患を疑うのですね。

博士 博士

その通りじゃ。慢性疾患や虐待なども念頭に置くのじゃよ。

POINT

パーセンタイル値は平均ではなく順位を表す統計指標で、身体発育曲線には3・10・25・50・75・90・97の基準線が引かれています。3パーセンタイル未満と97パーセンタイル超は要精密検査、10未満と90超は要経過観察の対象です。1回の計測でなくカーブの推移で評価することが重要で、基準線をまたぐような急激な変化があれば基礎疾患や養育環境の問題を考慮します。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:乳幼児身体発育調査による、身体発育曲線のパーセンタイル値で正しいのはどれか。

解説:正解は1です。乳幼児身体発育曲線は厚生労働省が10年ごとに行う乳幼児身体発育調査を基に作成され、3・10・25・50・75・90・97の7本の基準線が引かれています。3パーセンタイル未満または97パーセンタイル超の場合は正常範囲を逸脱したと判断され、基礎疾患の有無を調べるための精密検査の対象となります。

選択肢考察

  1. 1.  3パーセンタイル未満の児は、要精密検査となる。

    3〜97パーセンタイルが正常範囲とされ、3パーセンタイル未満あるいは97パーセンタイル超は発育の偏りを示唆します。内分泌疾患、先天性心疾患、染色体異常、虐待や不適切養育など背景疾患を鑑別する必要があるため、要精密検査の対象になります。

  2. × 2.  50パーセンタイルは同年齢同性の児の平均値を示す。

    50パーセンタイルは値を小さい順に並べたとき真ん中に位置する値、すなわち中央値を示します。分布が歪んでいれば平均値とは一致しないため、「平均値」と表現するのは誤りです。

  3. × 3.  10パーセンタイルは同年齢同性の児の平均より10%小さいことを示す。

    10パーセンタイルは、同年齢同性の集団を小さい順に100人並べたとき10番目に位置する値を指す分布上の順位であり、平均より10%小さいという意味ではありません。

  4. × 4.  75パーセンタイル以上90パーセンタイル未満の児は、要経過観察となる。

    経過観察の対象は10パーセンタイル未満から3パーセンタイル以上、または90パーセンタイル超から97パーセンタイル以下の児です。75〜90パーセンタイルは正常範囲内であり、特別な指導や経過観察の対象にはなりません。

乳幼児身体発育調査は2000年、2010年、2020年と10年毎に実施されています。評価では1回の計測値で判断せず、発育曲線上のカーブの推移を重視します。基準線をまたいで急激に上下する場合は、病的な体重減少や過剰増加を疑い、慢性疾患や虐待などの可能性を検討します。カウプ指数(乳幼児)、ローレル指数(学童)との違いもあわせて整理しておきましょう。

パーセンタイル値が順位を示す統計指標であること、3および97パーセンタイルが要精密検査の基準であることを理解しているかを問う問題です。