子どもの遊びと発達段階を整理しよう
看護師国家試験 第110回 午前 第55問 / 小児看護学 / 子どもの成長・発達
国試問題にチャレンジ
子どもの遊びで正しいのはどれか。
- 1.身体機能の発達を促す。
- 2.1歳でごっこ遊びが多くみられる。
- 3.感覚遊びは8歳ころからみられるようになる。
- 4.テレビの長時間視聴は乳児の言語発達を促す。
対話形式の解説
博士
今日は子どもの遊びに関する正誤を見ていこう。
サクラ
はい、遊びは成長に欠かせないものですよね。
博士
選択肢1の通り、遊びは身体機能だけでなく認知・社会性・情緒の発達も促すのじゃ。
サクラ
走る跳ぶなどの運動で筋力や協調運動が育ちますね。
博士
そうじゃ。ではごっこ遊びはいつ頃から始まるかのう。
サクラ
想像力が育つ2〜3歳頃からで、4〜5歳でピークですね。
博士
1歳児にはまだ難しい遊びじゃ。その前段階として再現遊びや世話遊びがあるぞ。
サクラ
感覚遊びはいつ頃ですか。
博士
生後1〜2か月から2歳頃じゃな。五感を使う遊びでガラガラやいないいないばあが典型じゃ。
サクラ
選択肢3の8歳は全然違いますね、学童期の遊びになります。
博士
学童期は共同遊びやルールのあるゲームが中心になるのう。
サクラ
テレビの長時間視聴が言語発達を促すというのも違いますよね。
博士
むしろ2歳以下の長時間視聴は言語発達の遅延リスクとされておる。日本小児科学会も警告しておるぞ。
サクラ
言語発達には双方向のコミュニケーションが大切なのですね。
博士
その通り。パーテンの分類とビューラーの分類もセットで覚えておくと国試対策として強いぞ。
サクラ
ひとり遊びから協同遊びへの発達の流れも押さえます。
博士
発達段階と遊びの対応を整理すれば完璧じゃ。
POINT
遊びは子どもの身体・認知・社会性・情緒の発達を全面的に支える活動です。感覚遊びは生後すぐから2歳頃まで、ごっこ遊びは2〜3歳以降、構成遊びは幼児期以降に発達します。乳児期の一方的なテレビ視聴は言語発達を妨げる恐れがあり、双方向のやり取りが言語発達の鍵です。パーテンとビューラーの分類をあわせて理解すると応用力がつきます。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:子どもの遊びで正しいのはどれか。
解説:正解は1です。遊びは子どもにとって生活そのものであり、身体・運動機能の発達、認知・言語発達、情緒の安定、社会性の獲得など多面的な成長を促します。走る、跳ぶ、投げるといった運動遊びを通じて筋力・バランス能力・協調運動が培われ、心身の発達に欠かせない活動です。
選択肢考察
-
○ 1. 身体機能の発達を促す。
遊びは粗大運動・微細運動のいずれも刺激し、筋骨格系や神経系の発達に不可欠です。さらに仲間との遊びを通して社会性、ルール理解、言語、情緒が育まれるため、子どもの発達において中核的な役割を果たします。
-
× 2. 1歳でごっこ遊びが多くみられる。
ごっこ遊びは象徴機能やイメージ力が育つ2〜3歳頃から始まり、4〜5歳でピークを迎えます。1歳児では「再現遊び」や「世話遊び」の前段階的な模倣は見られますが、本格的なごっこ遊びは発達段階的に早すぎます。
-
× 3. 感覚遊びは8歳ころからみられるようになる。
感覚遊びは生後1〜2か月頃から始まり2歳頃まで盛んに見られる遊びで、ガラガラを振る、いないいないばあ、音の出るおもちゃなど五感を刺激する活動です。8歳は学童期でルール遊びや共同遊びの時期にあたります。
-
× 4. テレビの長時間視聴は乳児の言語発達を促す。
乳児期の言語発達は双方向的なやり取りを通じて促されるため、受動的なテレビ視聴は発達を促しません。日本小児科学会も2歳以下のメディア長時間視聴は言語発達遅延のリスクを高めると警告しています。
パーテンの遊びの分類(社会性の発達):何もしない行動→ひとり遊び(2歳前)→傍観遊び→平行遊び(2〜3歳)→連合遊び(3〜4歳)→協同遊び(4歳以降)。ビューラーの分類(心身の発達):感覚遊び→運動遊び→模倣遊び(ごっこ遊び)→受容遊び→構成遊び。発達段階と遊びの種類の対応は国試頻出です。
遊びが子どもの発達に果たす役割と、発達段階ごとの遊びの種類(感覚・運動・ごっこ・受容・構成)の対応を正しく理解しているかを問う問題です。
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