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精神障害者のリカバリって何?

看護師国家試験 第107回 午後 第80問 / 精神看護学 / 精神看護の対象理解と支援

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第80問

精神障害者のリカバリ< 回復 >について正しいのはどれか。

  1. 1.ストレングスモデルが適用される。
  2. 2.目標に向かう直線的な過程である。
  3. 3.精神疾患が寛解した時点から始まる。
  4. 4.精神障害者が1人で達成を目指すものである。
  5. 5.精神障害者が病識を獲得するまでの過程である。

対話形式の解説

博士 博士

今日は精神看護学のリカバリ概念じゃ。

アユム アユム

リカバリは単なる症状の改善ではないと聞きました。

博士 博士

その通り。自分らしい生き方を主体的に追求していく過程全体を指すんじゃよ。

アユム アユム

ストレングスモデルとはどんな考え方ですか?

博士 博士

病理や欠点ではなく、本人の強みと地域の強みを活かす支援アプローチじゃ。

アユム アユム

選択肢1はその通りですね。

博士 博士

そうじゃ。リカバリとストレングスモデルは非常に相性がよいんじゃよ。

アユム アユム

リカバリは直線的なプロセスですか?

博士 博士

違うぞ。行きつ戻りつしながら進むのがリカバリの特徴じゃ。

アユム アユム

寛解してから始まるものでもないのですね。

博士 博士

症状があっても希望や役割を持つことがリカバリの実現じゃ。

アユム アユム

1人で達成するものですか?

博士 博士

違う。家族、支援者、ピア、地域とのつながりの中で実現していくんじゃ。

アユム アユム

病識を持つことだけが目標ではないのですね。

博士 博士

病識は要素の1つに過ぎん。希望・エンパワメント・つながり・意味ある人生など多面的じゃよ。

アユム アユム

看護師として何ができますか?

博士 博士

対象者の強みに目を向け、自己決定を尊重し、希望を支える関わりが大切じゃ。

アユム アユム

ピアサポートやWRAPも役立つのですよね。

博士 博士

そう、当事者同士の支え合いがリカバリを大きく促進するんじゃ。

POINT

精神障害者のリカバリとは症状の寛解だけでなく、希望を持ち主体的に自分らしい人生を歩むプロセスを指します。選択肢1のストレングスモデルは個人と環境の強みを活かす支援アプローチでリカバリと高い親和性を持ちます。リカバリは非直線的で、症状の有無にかかわらず始められ、他者とのつながりの中で実現されるもので、病識獲得だけに限定されません。看護ではエンパワメントと自己決定の尊重が鍵となります。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:精神障害者のリカバリ< 回復 >について正しいのはどれか。

解説:正解は1です。ストレングスモデルは個人の強み(興味・能力・夢・希望)と地域資源を活用して主体的な生活を支援する考え方であり、精神障害者のリカバリ概念と親和性が高く、実践に広く適用されています。

選択肢考察

  1. 1.  ストレングスモデルが適用される。

    ラップらが提唱したストレングスモデルは病理や欠点に焦点を当てず、個人と環境の強みを活かして希望の実現を支援するアプローチで、リカバリ志向の中核となる理論です。

  2. × 2.  目標に向かう直線的な過程である。

    リカバリは後戻りや停滞を含む非直線的な過程です。症状の再燃や挫折を経験しながらも自分らしい生き方を模索していく個別性の高いプロセスです。

  3. × 3.  精神疾患が寛解した時点から始まる。

    リカバリは症状の有無にかかわらず始められるものです。症状があっても希望や役割を持ち意味ある人生を歩むこと自体がリカバリの実現とされています。

  4. × 4.  精神障害者が1人で達成を目指すものである。

    家族・支援者・ピア・地域コミュニティとのつながりの中で実現されるもので、孤立せず他者との関係性の中で達成される概念です。

  5. × 5.  精神障害者が病識を獲得するまでの過程である。

    病識獲得はリカバリの一要素に過ぎません。希望、エンパワメント、社会的役割の獲得、人とのつながりなど多面的な要素を含む幅広い概念です。

リカバリには臨床的リカバリ(症状寛解・機能回復)とパーソナルリカバリ(希望・自己同一性・意味・エンパワメント)の2側面があり、看護はパーソナルリカバリを重視します。ピアサポートやWRAPもリカバリ実践の重要なツールです。

リカバリ=ストレングスモデルで主体性・希望・つながりを支える非直線的プロセスです。