間欠性跛行を呈する疾患を見抜く
看護師国家試験 第103回 午前 第32問
国試問題にチャレンジ
間欠性跛行が出現するのはどれか。
- 1.動脈塞栓症(arterial embolism)
- 2.血栓性静脈炎(thrombophlebitis)
- 3.深部静脈血栓症(deep vein thrombosis)
- 4.閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans)
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
間欠性跛行が動脈の慢性虚血で生じる症状であることを理解し、急性動脈閉塞や静脈疾患と鑑別できるかを問う設問です。
解答・解説
正解は4です
問題文:間欠性跛行が出現するのはどれか。
解説:正解は 4 です。間欠性跛行とは、一定距離歩行すると下肢の疼痛・しびれ・脱力で歩行困難となり、数分立ち止まったり座って休むと再び歩けるようになる症状を指します。代表疾患は閉塞性動脈硬化症(ASO)で、動脈硬化により下肢動脈が狭窄・閉塞し、運動時に酸素需要が増えても血流が追いつかず、筋虚血と乳酸貯留により疼痛が生じます。Fontaine分類ではI度(冷感・しびれ)、II度(間欠性跛行)、III度(安静時痛)、IV度(潰瘍・壊死)と進行します。糖尿病・脂質異常症・喫煙が主要なリスク因子です。
選択肢考察
- ×1. 動脈塞栓症(arterial embolism)
心房細動などに伴って生じた血栓が末梢動脈を急性閉塞する病態で、5P徴候(疼痛、蒼白、脈拍消失、知覚異常、麻痺)を伴う突発的な症状が特徴であり、慢性経過で出現する間欠性跛行とは異なります。
- ×2. 血栓性静脈炎(thrombophlebitis)
表在静脈に血栓と炎症が生じる病態で、患部の発赤・索状硬結・圧痛・熱感がみられますが、動脈の虚血ではないため間欠性跛行は来しません。
- ×3. 深部静脈血栓症(deep vein thrombosis)
下肢深部静脈に血栓が生じ、片側性の腫脹・疼痛・色調変化を呈します。静脈還流障害が病態であり、肺血栓塞栓症のリスクとなりますが、運動時の動脈血流不足による間欠性跛行は起こしません。
- ○4. 閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans)
動脈硬化により下肢動脈が狭窄し、歩行で増えた筋酸素需要に血流が追いつかず筋虚血が生じるため、間欠性跛行が代表的症状として出現します。
ASOの診断にはABI(足関節上腕血圧比)が用いられ、0.9以下で末梢動脈疾患が疑われます。鑑別すべき疾患に腰部脊柱管狭窄症があり、こちらは前屈位で症状が軽快し、自転車こぎでは症状が出にくい点が動脈性間欠性跛行と異なります。看護では下肢の冷感・色調・足背動脈の触知を確認し、禁煙指導、フットケア(小さな傷からの感染予防)、運動療法の支援が重要です。
間欠性跛行が動脈の慢性虚血で生じる症状であることを理解し、急性動脈閉塞や静脈疾患と鑑別できるかを問う設問です。
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