左心不全で咳が出るのはなぜ?
看護師国家試験 第105回 午後 第13問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
咳嗽が起こりやすいのはどれか。
- 1.右心不全(right heart failure)
- 2.左心不全(left heart failure)
- 3.心筋梗塞(myocardial infarction)
- 4.肺梗塞(pulmonary infarction)
対話形式の解説
博士
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サクラPOINT
心不全の左右の違いによる症状の出方、特に左心不全で咳嗽が起こる機序を問う必修問題。
解答・解説
正解は2です
問題文:咳嗽が起こりやすいのはどれか。
解説:正解は 2 です。左心不全では左室のポンプ機能低下により左房圧・肺静脈圧が上昇し、肺うっ血・肺水腫をきたします。その結果、肺胞や気管支粘膜が浮腫状となり、気道が刺激を受けるため咳嗽(特に夜間の発作性咳嗽や起坐呼吸)が出現します。泡沫状・ピンク色の喀痰が特徴的で、重症例ではチェーンストークス呼吸や湿性ラ音を聴取します。
選択肢考察
- ×1. 右心不全(right heart failure)
右心系のうっ血により体循環側に症状が出るため、頸静脈怒張・肝腫大・下腿浮腫・腹水などが主体で、咳嗽は主徴ではありません。
- ○2. 左心不全(left heart failure)
肺静脈うっ血・肺水腫により気道が刺激され、咳嗽・呼吸困難・起坐呼吸・泡沫状ピンク色痰がみられます。
- ×3. 心筋梗塞(myocardial infarction)
主症状は30分以上続く激しい前胸部痛・冷汗・悪心で、咳嗽は原則として主徴ではありません(左心不全を合併すれば出現しうる)。
- ×4. 肺梗塞(pulmonary infarction)
肺塞栓に伴う梗塞では突然の胸痛・呼吸困難・血痰が特徴で、咳嗽より呼吸困難とチアノーゼが前景に立ちます。
心不全の代表的分類にNYHA心機能分類(I〜IV度)があります。左心不全の身体所見では肺野のcoarse crackles、S3ギャロップ、起坐呼吸、夜間発作性呼吸困難(PND)が重要です。一方、右心不全ではクスマウル徴候・肝頸静脈逆流・下腿浮腫が見られ、左右どちらのうっ血かで症状の向く方向が違うと覚えると整理しやすいです。
心不全の左右の違いによる症状の出方、特に左心不全で咳嗽が起こる機序を問う必修問題。
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