StudyNurse

食品衛生法と食品安全基本法の違い

看護師国家試験 第105午後33

国試問題にチャレンジ

105午後33

食品衛生法に定められていないのはどれか。

  1. 1.残留農薬の規制
  2. 2.食品添加物の規制
  3. 3.食品安全委員会の設置
  4. 4.ポジティブリスト制度の導入

対話形式の解説

博士博士
今日は105回午後152問、食品衛生法に定められていないものを考えよう。
サクラサクラ
博士、食品に関する法律っていくつもあって混乱します。
博士博士
確かに紛らわしいのう。食品安全行政は『リスク評価』と『リスク管理』で役割分担されておる。リスク評価は食品安全委員会、リスク管理は厚生労働省や農林水産省、消費者庁じゃ。
サクラサクラ
選択肢を見ていきましょう。
博士博士
正解は3の『食品安全委員会の設置』じゃ。これは食品衛生法ではなく2003年の食品安全基本法に基づき内閣府に設置されておる。
サクラサクラ
なぜ食品安全基本法ができたんですか?
博士博士
2001年の国内BSE発生を契機に、リスク評価を科学的・中立的に行う独立機関が必要とされ、2003年に制定されたんじゃ。食品安全委員会はそこで誕生した。
サクラサクラ
選択肢1の残留農薬規制は?
博士博士
食品衛生法第11条で規定されておる。厚生労働省が基準を設定し、基準を超える食品の販売を禁止しておる。
サクラサクラ
選択肢2の食品添加物規制はどうですか。
博士博士
これも食品衛生法の中核的な規制じゃ。指定添加物制度により、厚生労働大臣が指定した添加物以外は原則使用・販売できん。
サクラサクラ
選択肢4のポジティブリスト制度は?
博士博士
これは2006年に食品衛生法改正で導入されたものじゃ。それまでは基準のない農薬は規制できなかったが、ポジティブリスト制により原則すべての農薬に基準を設け、基準未設定品は一律0.01ppmで規制するようになった。
サクラサクラ
リスク評価とリスク管理を分けた意味は大きいんですね。
博士博士
その通り。評価機関が管理機関から独立することで、科学的な中立性が担保されるんじゃ。
サクラサクラ
2018年の食品衛生法改正でHACCPも義務化されましたよね。
博士博士
よく知っておるな。国際基準との整合を図る大改正じゃった。看護師として集団給食や在宅栄養指導でも関係する知識じゃ。

POINT

食品衛生法と食品安全基本法の役割分担を理解しているかを問う問題で、特に食品安全委員会の設置根拠法を正しく把握できているかが鍵となります。

解答・解説

正解は3です

問題文:食品衛生法に定められていないのはどれか。

解説:正解は 3 です。食品衛生法は飲食に起因する衛生上の危害発生を防止し、国民の健康保護を図ることを目的とする法律で、食品・添加物・器具・容器包装の規格基準、販売・製造・輸入の規制、残留農薬規制、ポジティブリスト制度、営業許可、食品表示の一部などを定めています。一方、食品安全委員会は2003年に制定された食品安全基本法に基づき内閣府に設置された機関で、リスク評価(食品健康影響評価)を中立公正に行う役割を担い、リスク管理を担う厚生労働省・農林水産省・消費者庁とは役割分担されています。

選択肢考察

  1. ×1.  残留農薬の規制

    残留農薬の規制は食品衛生法第11条に基づき厚生労働省が基準を定めており、食品衛生法に定められています。

  2. ×2.  食品添加物の規制

    食品添加物の指定・規格基準・使用基準は食品衛生法に基づき定められ、無指定添加物の使用・販売は禁止されています。

  3. 3.  食品安全委員会の設置

    食品安全委員会は食品安全基本法(2003年施行)に基づき内閣府に設置される機関であり、食品衛生法ではなく食品安全基本法に規定されています。

  4. ×4.  ポジティブリスト制度の導入

    ポジティブリスト制度は2006年に食品衛生法の改正により導入された制度で、残留基準が設定されていない農薬等を一定量以上含む食品の流通を原則禁止する仕組みです。

食品安全行政は『リスク評価(食品安全委員会)』と『リスク管理(厚生労働省・農林水産省・消費者庁)』、『リスクコミュニケーション(3者連携)』の3要素で構成されます。BSE問題を契機に2003年の食品安全基本法でリスク評価機関として食品安全委員会が独立設置されました。食品衛生法はリスク管理側の中核法規で、2018年改正でHACCP義務化、営業届出制度創設などが盛り込まれています。

食品衛生法と食品安全基本法の役割分担を理解しているかを問う問題で、特に食品安全委員会の設置根拠法を正しく把握できているかが鍵となります。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。