認知症高齢者へのノーマライゼーション
看護師国家試験 第105回 午後 第47問
国試問題にチャレンジ
認知症(dementia)の高齢者に対するノーマライゼーションで正しいのはどれか。
- 1.散歩を勧める。
- 2.決められた服を着るよう勧める。
- 3.重度の場合は精神科病棟に入院を勧める。
- 4.食べこぼしのあるときに箸を使用しないよう勧める。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
ノーマライゼーションの理念を認知症高齢者ケアに適用する問題です。本人の意思尊重と地域での普通の生活の維持という基本原則の理解が焦点です。
解答・解説
正解は1です
問題文:認知症(dementia)の高齢者に対するノーマライゼーションで正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。ノーマライゼーションは1950年代にデンマークのバンク=ミケルセンが提唱した理念で、障害者や高齢者などの社会的弱者が、障害のない人と同じように地域で普通の生活を送れる社会を目指す考え方です。認知症高齢者に対しても、本人の意思を尊重し、可能な限り従来の生活パターンや楽しみを維持することが基本です。散歩は健康増進・気分転換・社会との接点となり、ノーマライゼーションの実践に合致します。
選択肢考察
- ○1. 散歩を勧める。
散歩は心身の健康増進、生活リズムの維持、社会との交流機会となり、認知症があっても地域社会の一員として生活を送る上で有意義です。本人の意思を尊重しつつ、安全に配慮して外出を支援することはノーマライゼーションの具現化です。
- ×2. 決められた服を着るよう勧める。
服装は個人のアイデンティティや好みの表現です。画一的に決められた服を強要することは本人の意思や選択の自由を奪い、ノーマライゼーションの理念に反します。本人が選べるよう支援するのが望ましいです。
- ×3. 重度の場合は精神科病棟に入院を勧める。
入院は地域から切り離すことになり、ノーマライゼーションに逆行します。重度であってもまずはグループホーム・認知症対応型デイサービス・在宅介護サービスなど地域資源を活用し、普通の生活を維持する工夫が優先されます。
- ×4. 食べこぼしのあるときに箸を使用しないよう勧める。
箸は日本人にとって長年親しんだ食事道具であり、使用を一律に禁じるのはそれまでの生活様式を奪うことになります。食べやすい大きさに切る、滑り止めの食器を使うなど工夫して箸の使用を継続できるよう支援するのが適切です。
ノーマライゼーションの提唱者バンク=ミケルセンは『1959年法』でこの理念を法制化しました。その後スウェーデンのニィリエが8つの原理(1日・1週間・1年のノーマルなリズム、ライフサイクル、自己決定、異性との関係、経済水準、環境水準)にまとめました。日本では障害者基本法や介護保険制度の基本理念となっています。パーソンセンタードケア(トム・キットウッド)も関連概念で、認知症の人の人格を尊重するケアです。
ノーマライゼーションの理念を認知症高齢者ケアに適用する問題です。本人の意思尊重と地域での普通の生活の維持という基本原則の理解が焦点です。
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