口腔ケアは誤嚥性肺炎予防の要
看護師国家試験 第105回 午前 第19問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
口腔ケアで適切なのはどれか。
- 1.歯肉出血がある場合は実施しない。
- 2.含嗽ができない患者には禁忌である。
- 3.経口摂取の有無に関係なく実施する。
- 4.総義歯の場合は義歯を入れた状態で実施する。
対話形式の解説
博士
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サクラPOINT
口腔ケアの正しい考え方と、誤嚥性肺炎予防のための適切な実施方法を理解しているかを問う問題です。
解答・解説
正解は3です
問題文:口腔ケアで適切なのはどれか。
解説:正解は 3 です。口腔ケアは食物残渣の除去だけでなく、口腔内細菌の減少による誤嚥性肺炎予防、唾液分泌促進による自浄作用維持、味覚刺激、コミュニケーション機能の維持、QOL向上と多面的な意義を持ちます。特に経口摂取をしていない患者では唾液分泌が減り自浄作用が低下し、口腔内細菌が増殖しやすいため、むしろ積極的な口腔ケアが必要です。したがって『経口摂取の有無に関係なく実施する』が正しい選択となります。
選択肢考察
- ×1. 歯肉出血がある場合は実施しない。
歯肉出血は歯肉炎やプラーク蓄積のサインであり、ケアを中止するとさらに悪化します。毛の柔らかい歯ブラシや低刺激性の洗口液を使い、丁寧にブラッシングを行うことで出血が改善していきます。
- ×2. 含嗽ができない患者には禁忌である。
含嗽困難な患者にも口腔ケアは必要です。吸引器を併用したブラッシング、ガーゼやスポンジブラシによる清拭、吸引機能付きブラシの使用など、誤嚥予防を工夫した方法で安全に実施できます。
- ○3. 経口摂取の有無に関係なく実施する。
経口摂取をしていない患者は唾液分泌低下で自浄作用が低下し、口腔内細菌が増殖して誤嚥性肺炎のリスクが高まります。経口摂取の有無にかかわらず、むしろ禁食中こそ重要なケアです。
- ×4. 総義歯の場合は義歯を入れた状態で実施する。
義歯は細菌の温床となりやすいため、必ず外して義歯用ブラシと義歯洗浄剤で清潔にします。外した状態で歯肉・口蓋・舌・頬粘膜を柔らかいブラシや口腔ケア用スポンジで清拭することが基本です。
口腔ケアの臨床的意義で最も重要なのは『誤嚥性肺炎の予防』です。奥田らの研究(1999)で示されたように、要介護高齢者への口腔ケア介入で肺炎発症率が約40%低下しました。不顕性誤嚥(気づかないうちに唾液が気道に入る)は高齢者で頻繁に起こり、口腔内細菌数を減らすことが予防の鍵です。禁食中の患者・経管栄養・気管挿管患者ではむしろ口腔ケアの重要性が増します。手順は、(1)体位調整(ファウラー位、頚部前屈)、(2)含嗽または吸引準備、(3)義歯除去・洗浄、(4)歯・歯肉のブラッシング、(5)舌苔清掃、(6)保湿剤塗布、という流れを押さえておきましょう。
口腔ケアの正しい考え方と、誤嚥性肺炎予防のための適切な実施方法を理解しているかを問う問題です。
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