医療現場の暴力は組織で防ぐ!看護師が知っておくべき基本
看護師国家試験 第106回 午後 第85問
国試問題にチャレンジ
医療現場における暴力について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1.精神科に特有のものである。
- 2.病室環境は誘因にならない。
- 3.目撃者は被害者に含まれない。
- 4.暴力予防プログラムに合わせて対処する。
- 5.発生を防止するためには組織的な体制の整備が重要である。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
医療現場の暴力は全診療科で起こり得る普遍的課題であり、個人ではなく組織で対応すべきという基本理念を問う問題。
解答・解説
正解は4です
問題文:医療現場における暴力について正しいのはどれか。2つ選べ。
解説:正解は 4(暴力予防プログラムに合わせて対処する)と 5(発生を防止するためには組織的な体制の整備が重要である)です。医療現場の暴力は精神科に限らずすべての診療科・施設で発生しうる問題で、個人の力量ではなく組織としての対策が不可欠です。包括的暴力防止プログラム(CVPPP:Comprehensive Violence Prevention and Protection Programme)などのガイドラインに沿って、予防・早期介入・事後対応を体系的に行い、施設全体でマニュアル整備・研修・報告体制を構築することが求められます。
選択肢考察
- ×1. 精神科に特有のものである。
院内暴力はかつて精神科や救急外来で特に注目されたが、現在は内科系・外科系・外来・介護施設を含めてあらゆる場で発生している。特定診療科の問題とするのは誤り。
- ×2. 病室環境は誘因にならない。
狭さ・閉鎖性・騒音・プライバシー不足などの病室環境はストレスとなり暴力の引き金になりうる。環境整備も暴力予防の重要な要素。
- ×3. 目撃者は被害者に含まれない。
暴力の目撃者も心理的外傷を受ける二次被害者とされる。WHOやILOのガイドラインでも目撃者へのケアが明記されている。
- ○4. 暴力予防プログラムに合わせて対処する。
CVPPPなどの包括的暴力防止プログラムは、予防・早期介入・身体介入・事後対応を体系化したもの。科学的根拠に基づいた対応が患者・スタッフ双方の安全につながる。
- ○5. 発生を防止するためには組織的な体制の整備が重要である。
暴力への対応は個人の力量に依存せず、マニュアル整備・研修・報告体制・警備連携・メンタルサポートなど組織的な体制構築が不可欠。
医療現場の暴力は身体的暴力だけでなく、言葉による暴力(暴言・脅迫)、セクシュアルハラスメント、精神的暴力も含まれる。日本看護協会の調査では看護師の過半数が患者や家族からの暴力・ハラスメントを経験しており、深刻な課題となっている。対策の柱は(1)リスクアセスメント(既往歴・行動観察)、(2)環境整備、(3)職員研修、(4)事前計画(de-escalation技術の習得)、(5)発生時の安全確保、(6)報告・記録、(7)被害者ケア(PTSD予防)。患者の権利を尊重しつつスタッフの安全も守るバランスが重要である。
医療現場の暴力は全診療科で起こり得る普遍的課題であり、個人ではなく組織で対応すべきという基本理念を問う問題。
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