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寝たきり度判定基準を完全整理!ランクJ・A・B・Cの境界線

看護師国家試験 第106午後89(状況設定問題)

国試問題にチャレンジ

106午後89

状況設定

Aさん(82歳、男性)は、介護付の有料老人ホームに入居している。10年前まで会社を経営していた。プロ野球や世界経済に興味があり、友人とインターネットを用いて交流するのを楽しみにしている。Parkinson〈パーキンソン〉病( Parkinsonʼs disease )で、現在Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類でステージⅡ。両側の上下肢の静止振戦や動作緩慢がみられる。食事は自分の居室に運んでもらって食べている。身の回りのことは1人でできる。1人での外出も可能だが、転倒に対する恐怖が強いため1日中室内で過ごしている。

Aさんの障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準のランクはどれか。

  1. 1.ランクA
  2. 2.ランクB
  3. 3.ランクC
  4. 4.ランクJ

対話形式の解説

博士博士
今日は障害高齢者の日常生活自立度、通称「寝たきり度判定基準」について学ぶぞ。
サクラサクラ
要介護認定でも使われる指標ですよね。4段階ありますよね?
博士博士
その通り。ランクJ(生活自立)、A(準寝たきり)、B(寝たきり/座位可)、C(寝たきり/臥床)の4段階じゃ。
サクラサクラ
それぞれの違いを整理してほしいです。
博士博士
よし。ランクJは「何らかの障害はあるが日常生活はほぼ自立し、独力で外出する」レベル。ランクAは「屋内生活は概ね自立だが、介助や付き添いがないと外出しない/外出頻度が少ない」レベル。
サクラサクラ
JとAは外出の可否で分けるんですね。
博士博士
うむ。そしてランクBは「屋内生活に何らかの介助を要し、日中もベッド上生活が主体だが座位は保てる」レベル、ランクCは「1日中ベッド上で排泄・食事・着替えに介助を要する」最重症レベルじゃ。
サクラサクラ
B・Cは寝たきりで、介助度の違いで分けるんですね。
博士博士
その通り。では問題のAさんに当てはめてみよう。身の回りのことは1人でできる、と書いてあるの。
サクラサクラ
屋内生活は自立ですね。
博士博士
うむ。1人での外出も可能だが、転倒恐怖のため1日中室内で過ごしているとある。
サクラサクラ
外出能力はあるけど実際はしていない…これはランクAですね?
博士博士
正解じゃ。ランクAは「外出頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活」のサブ分類A2に相当する。
サクラサクラ
Jではない理由は?
博士博士
Jは実際に独力で外出している場合じゃ。外出能力があっても実行していない場合はAとなる。
サクラサクラ
B・Cでないのは身の回りのことを自立して行えているからですね。
博士博士
その通り。
サクラサクラ
Aさんは身体機能的には動けるのに、転倒恐怖で活動が狭まっているんですね。
博士博士
よいところに気づいた。これを放置すると廃用症候群やフレイル、さらに本格的な寝たきりに進行してしまう危険がある。
サクラサクラ
心理面へのケアも重要ですね。
博士博士
うむ。段階的な屋外活動の再開、補助具の活用、リハビリ、家族や友人との交流促進などが必要じゃ。
サクラサクラ
ところで、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準も別にあるんですよね?
博士博士
よく知っておった。認知症のほうはⅠ、Ⅱa、Ⅱb、Ⅲa、Ⅲb、Ⅳ、Mの7段階じゃ。寝たきり度とは別指標じゃから混同しないように。
サクラサクラ
ホーエン・ヤール分類もステージ分類ですよね?
博士博士
うむ。パーキンソン病の重症度を1〜5度で評価する分類で、ステージⅡは両側性で姿勢保持障害なし、日常生活は自立可能なレベルじゃ。Aさんはその段階じゃな。
サクラサクラ
各種分類を区別して使えるようにしておきます!

POINT

障害高齢者の日常生活自立度判定基準の各ランクの判別を問う問題。外出の可否・頻度と屋内生活の自立度がキーポイント。

解答・解説

正解は1です

問題文:Aさんの障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準のランクはどれか。

解説:正解は 1(ランクA)です。障害高齢者の日常生活自立度判定基準は、「生活自立(J)」「準寝たきり(A)」「寝たきり(B・C)」の4段階に分類されます。Aさんは身の回りのことは自立しており、独力で外出も可能ですが、転倒恐怖のため1日中室内で過ごしている状況です。外出頻度が少なく日中も屋内中心の生活は「準寝たきり(ランクA)」に該当します。ランクJは独力で外出するレベル、B・Cは屋内生活にも介助を要するレベルで、いずれもAさんの状況とは一致しません。

選択肢考察

  1. 1.  ランクA

    準寝たきり。屋内生活は概ね自立だが、介助や付き添いがないと外出しない、あるいは外出頻度が少ない状態。Aさんは転倒恐怖から1日中室内で過ごしており、A2(外出頻度少なく日中も寝たり起きたり)相当。

  2. ×2.  ランクB

    寝たきり。屋内生活に何らかの介助を要し、日中もベッド上生活が主体で座位を保てる段階。Aさんは身の回りのことを自立して行えているため不該当。

  3. ×3.  ランクC

    寝たきり。一日中ベッド上で排泄・食事・着替えに介助を要する最重症段階。Aさんの自立度とは全く異なる。

  4. ×4.  ランクJ

    生活自立。何らかの障害を有するが日常生活はほぼ自立し、独力で外出する段階。Aさんは外出可能な能力はあるが転倒恐怖で実際には外出しないため不該当。

障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準は厚生労働省が定めた尺度で、要介護認定や在宅ケアプランに用いられる。ランクJ(生活自立)→A(準寝たきり)→B(寝たきり/座位可)→C(寝たきり/臥床)の4段階で、J1・J2、A1・A2、B1・B2、C1・C2のサブ分類がある。併せて「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準(Ⅰ〜M)」も国試頻出。ホーエン・ヤール分類は1〜5度、ステージⅡは両側性で姿勢保持障害なし、日常生活は自立可能なレベル。Aさんは身体機能的には活動可能だが、心理的要因(転倒恐怖)で活動範囲が狭まっており、廃用症候群やフレイル進行のリスクが高い。

障害高齢者の日常生活自立度判定基準の各ランクの判別を問う問題。外出の可否・頻度と屋内生活の自立度がキーポイント。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。