肝臓は500の仕事を抱える人体の大工場!機能を1問で総ざらい
看護師国家試験 第107回 午前 第11問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
肝臓の機能で正しいのはどれか。
- 1.胆汁の貯蔵
- 2.脂肪の吸収
- 3.ホルモンの代謝
- 4.血漿蛋白質の分解
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
肝臓の主要な生理機能を問う基本問題。胆嚢・小腸との機能の違いを整理しておくことがポイント。
解答・解説
正解は3です
問題文:肝臓の機能で正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。肝臓は成人で約1,000〜1,500gにもなる人体最大の実質臓器であり、「代謝の中枢」として500以上の機能を担っている。その代表が、糖・脂質・蛋白質の三大栄養素代謝、アンモニアなどの解毒、胆汁の生成・分泌、そしてホルモンの代謝(不活化・分解)である。甲状腺ホルモン、性ホルモン(エストロゲン・アンドロゲン)、インスリン、アルドステロンなどは肝臓で代謝・分解されるため、肝硬変では女性化乳房や手掌紅斑といったホルモン代謝異常の症状がみられる。
選択肢考察
- ×1. 胆汁の貯蔵
胆汁を産生・分泌するのは肝臓だが、貯蔵し濃縮するのは胆嚢である。肝臓で作られた胆汁は胆管を通って胆嚢に入り、約5〜10倍に濃縮されたうえで、食事の刺激によりコレシストキニンが分泌されると十二指腸に放出される。
- ×2. 脂肪の吸収
脂肪の消化は胆汁酸とリパーゼによって行われるが、吸収は小腸(特に空腸)の腸上皮細胞で行われる。吸収された脂肪はカイロミクロンとしてリンパ管経由で全身に運ばれる。肝臓は脂肪酸のβ酸化や中性脂肪の合成・分解を担うが、吸収そのものは担当しない。
- ○3. ホルモンの代謝
正解。肝臓は酵素(チトクロームP450など)を介してステロイドホルモン、甲状腺ホルモン、インスリンなどを代謝・不活化する。肝機能が低下するとホルモンの分解が滞り、エストロゲン過剰によるクモ状血管腫や女性化乳房などが現れる。
- ×4. 血漿蛋白質の分解
肝臓はアルブミンやフィブリノゲン、凝固因子などの血漿蛋白質を合成する器官であり、分解はしない。血漿蛋白質の分解は主に組織や細胞内リソソームで行われる。
肝臓の三大機能は「代謝」「解毒」「胆汁生成」。代謝にはグリコーゲン合成・糖新生、アルブミン・凝固因子・尿素の合成、ビタミン(A・D・B12)の貯蔵、ホルモンの不活化などが含まれる。肝硬変では合成能低下で低アルブミン血症や出血傾向、解毒能低下で肝性脳症、胆汁うっ滞で黄疸が生じる。
肝臓の主要な生理機能を問う基本問題。胆嚢・小腸との機能の違いを整理しておくことがポイント。
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