高齢者虐待、どこに通報する?
看護師国家試験 第107回 午前 第60問
国試問題にチャレンジ
養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者が、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律< 高齢者虐待防止法 >に基づき通報する先として正しいのはどれか。
- 1.市町村
- 2.警察署
- 3.消防署
- 4.訪問看護事業所
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
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博士
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博士POINT
高齢者虐待防止法における通報先が『市町村』であることを、他の虐待関連法との対比で正確に押さえさせる問題です。
解答・解説
正解は1です
問題文:養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者が、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律< 高齢者虐待防止法 >に基づき通報する先として正しいのはどれか。
解説:正解は1の『市町村』です。高齢者虐待防止法(平成18年施行)では、養護者または養介護施設従事者等から虐待を受けたと思われる高齢者(65歳以上)を発見した者に対し、速やかに市町村に通報する義務を課しています。とくに生命身体に重大な危険が生じている場合は通報義務、それ以外でも通報努力義務があります。また専門職(医師、看護師、介護福祉士、保健師、社会福祉士、弁護士等)には守秘義務より通報義務が優先されることが明記されています。通報窓口は市町村(高齢者福祉担当課)または地域包括支援センターで、通報を受けた市町村は立入調査、老人福祉法に基づく措置、成年後見開始の審判請求などの対応を取ります。
選択肢考察
- ○1. 市町村
高齢者虐待防止法第7条・第21条に基づく通報先は市町村です。窓口は高齢者福祉担当課または地域包括支援センターが対応します。
- ×2. 警察署
警察署は本法の一次通報先ではありません。ただし立入調査に抵抗がある場合、市町村長は警察署長に援助を求めることができ、生命身体に明らかな危険がある緊急時は110番通報も当然必要です。
- ×3. 消防署
消防署は救急搬送や火災対応の機関であり、高齢者虐待防止法上の通報先ではありません。
- ×4. 訪問看護事業所
訪問看護事業所は専門職として通報の主体になることはあっても、法律上の通報先ではありません。サービス提供者として気づいた情報を市町村へ通報する側に位置づけられます。
高齢者虐待の5類型は『身体的虐待』『介護・世話の放棄放任(ネグレクト)』『心理的虐待』『性的虐待』『経済的虐待』です。同じ構造の虐待防止法シリーズは通報先を整理して覚えましょう:児童虐待→児童相談所または市町村(児童相談所全国共通ダイヤル189)、高齢者虐待→市町村、障害者虐待→市町村(養護者・使用者虐待)または都道府県(施設虐待)、DV→配偶者暴力相談支援センターまたは警察。高齢者虐待の通報者の個人情報は守られ、通報を理由に不利益を受けない旨も法律に明記されています。
高齢者虐待防止法における通報先が『市町村』であることを、他の虐待関連法との対比で正確に押さえさせる問題です。
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