StudyNurse

頭部CTで前頭葉を見つけよう

看護師国家試験 第107午前72

国試問題にチャレンジ

107午前72

頭部CTを下に示す。 論理的思考を制御する領域はどれか。

問題画像
  1. 1.A
  2. 2.B
  3. 3.C
  4. 4.D
  5. 5.E

対話形式の解説

博士博士
今回は頭部CTから論理的思考を担う領域を特定する問題じゃ。
サクラサクラ
CT画像を見るのは少し苦手です。どうやって向きを判断するんですか。
博士博士
基本ルールとして、頭部CTは仰向けに寝た患者を足側から見上げる向きで表示するのじゃ。
サクラサクラ
つまり画像の上が顔側で、下が後頭部側になるんですね。
博士博士
そうじゃ。そして画像の右側は患者の左側、画像の左側は患者の右側になるから注意が必要じゃ。
サクラサクラ
なるほど、鏡に映したような関係なんですね。するとAは画像の一番上ですから、患者の前頭部にあたりますか。
博士博士
その通り、Aは前頭葉じゃ。前頭葉には前頭前野という領域があって、思考・判断・計画・意欲など高度な精神活動を担っておる。
サクラサクラ
人間らしさを作る部分とも言えそうですね。
博士博士
よい表現じゃな。前頭前野が障害されると、判断力や社会性が失われたりするのじゃ。フィネアス・ゲージの症例が有名じゃぞ。
サクラサクラ
ゲージさんは鉄棒が前頭葉を貫通した後、人格が変わってしまったという事例ですね。
博士博士
そうじゃ。それほど前頭葉は高次機能に重要なのじゃ。ではBとDはどこになるかな。
サクラサクラ
左右の耳のあたりですから側頭葉ですね。聴覚や記憶、言語理解のウェルニッケ野がありました。
博士博士
正解。側頭葉内側には海馬もあり、記憶形成の要じゃ。次にCはどこじゃ。
サクラサクラ
脳の中心部にあるので間脳ですね。視床と視床下部があります。
博士博士
視床は嗅覚を除く感覚情報の中継所、視床下部は体温・血圧・食欲・飲水・内分泌などの自律神経や本能行動の中枢じゃ。
サクラサクラ
最後のEは画像の一番下、後頭葉ですね。視覚野があって、目から入った情報を処理します。
博士博士
その通り。後頭葉が障害されると、目は正常でも物が認識できない皮質盲などが起こるぞ。
サクラサクラ
CT画像の向きと脳の機能局在を整理しておけば解ける問題ですね。

POINT

CT画像の向きを理解した上で、大脳皮質の各領域(葉)の機能を問う問題。前頭葉=高次精神機能という基本を押さえます。

解答・解説

正解は1です

問題文:頭部CTを下に示す。 論理的思考を制御する領域はどれか。

解説:正解は1です。頭部CT画像は仰臥位の患者を足側から見上げる向きで表示されるため、画像の上側が前頭部(顔側)、下側が後頭部、画像の右側が患者の左側となります。Aは画像上部に位置するため前頭葉に該当します。前頭葉は大脳皮質の中で最も高次の機能を担う領域で、思考・判断・意欲・計画・実行機能などの論理的・理性的活動を司る連合野(前頭前野)を含みます。また一次運動野や運動性言語中枢(ブローカ野)も前頭葉に存在します。Bは右側頭葉、Cは脳の中心部で視床・視床下部を含む間脳、Dは左側頭葉、Eは後頭葉に相当します。

選択肢考察

  1. 1.  A

    画像の前方に位置する前頭葉で、前頭前野が思考・判断・意欲などの高次精神機能を司る論理的思考の中枢です。

  2. ×2.  B

    右側頭葉に相当し、聴覚野や感覚性言語野、海馬を含む記憶・聴覚の処理領域で、論理的思考の中枢ではありません。

  3. ×3.  C

    間脳(視床・視床下部)で、感覚情報の中継や自律神経・内分泌・本能行動の調節を担う領域です。

  4. ×4.  D

    左側頭葉で、ウェルニッケ野(言語理解)や聴覚野を含みますが、論理的思考そのものの中枢ではありません。

  5. ×5.  E

    後頭葉で、一次視覚野があり視覚情報の処理を担います。論理的思考は担当しません。

CT・MRIは原則として足側から見上げた向きで表示されるため、画像左側=患者右側、画像右側=患者左側となります。大脳の4つの葉の機能は、前頭葉=思考・運動、頭頂葉=体性感覚、側頭葉=聴覚・記憶、後頭葉=視覚と整理して覚えましょう。

CT画像の向きを理解した上で、大脳皮質の各領域(葉)の機能を問う問題。前頭葉=高次精神機能という基本を押さえます。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。