ホメオスタシスの司令塔・視床下部 ―小さな領域が体温・食欲・睡眠を支配する仕組み
看護師国家試験 第115回 午後 第11問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
摂食中枢が存在する部位はどれか。
- 1.延髄
- 2.小脳
- 3.下垂体
- 4.視床下部
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
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サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
脳の各部位が担う中枢機能を区別できるかを問う基礎問題。延髄(呼吸・循環)、小脳(協調運動)、下垂体(内分泌器官)と対比させ、視床下部が体温・摂食・睡眠・自律神経・内分泌を統合するホメオスタシスの司令塔であることを押さえる。
解答・解説
正解は4です
問題文:摂食中枢が存在する部位はどれか。
解説:正解は 4 です。視床下部(hypothalamus)は間脳に位置し、視床の下方・第三脳室の側壁および底部を形成する小さな領域ながら、自律神経系と内分泌系を統合する司令塔として機能する。体温調節中枢、摂食中枢・満腹中枢、飲水中枢、睡眠・覚醒中枢、性行動中枢などが集中しており、生命維持に不可欠なホメオスタシス(恒常性)の維持を一手に担う。さらに、下垂体前葉ホルモンの分泌を調節する放出ホルモン・抑制ホルモン(CRH、TRH、GnRH、GHRHなど)の産生や、下垂体後葉から放出されるオキシトシン・バソプレシン(ADH)の合成も行うため、自律機能と内分泌機能をつなぐ要として位置づけられる。
選択肢考察
- ×1. 延髄
延髄は脳幹の最下部に位置し、呼吸中枢、心臓血管運動中枢(循環中枢)、嚥下中枢、嘔吐中枢、咳・くしゃみの中枢など、生命維持に直結する反射中枢が集まる部位。体温・摂食・睡眠などの統合機能は担っていない。
- ×2. 小脳
小脳は後頭蓋窩に位置し、随意運動の協調、姿勢・平衡の維持、運動学習に関わる。体温調節や摂食・飲水・睡眠といった自律機能の統合中枢ではない。小脳障害では失調歩行や測定異常などの運動失調が現れる。
- ×3. 下垂体
下垂体は視床下部の直下にぶら下がる内分泌器官で、前葉から成長ホルモンやACTH・TSHなど、後葉からバソプレシンやオキシトシンを分泌する。ただし下垂体は「ホルモンを放出する場」であり、自律機能を統合する中枢機能は上位の視床下部にある。
- ○4. 視床下部
視床下部は体温・摂食・飲水・睡眠・性行動などの本能行動と、自律神経系・内分泌系を統合的に制御する高次中枢。下垂体ホルモンの分泌調節も行い、ホメオスタシス維持の中核を担う。
視床下部の機能を整理するキーワードとして「体温・水分・食欲・睡眠・性・情動・自律・内分泌」の8領域を覚えておくと臨床でも応用が利く。例えば、視床下部の前部障害では高体温(うつ熱)、後部障害では低体温が生じ、視床下部性肥満では満腹中枢の障害により過食が止まらなくなる。中枢性尿崩症はバソプレシン産生神経の障害で多尿・口渇をきたす。延髄=呼吸・循環、小脳=協調運動、下垂体=ホルモンの放出器官、視床下部=統合中枢、という対比でセットで覚えるとよい。
脳の各部位が担う中枢機能を区別できるかを問う基礎問題。延髄(呼吸・循環)、小脳(協調運動)、下垂体(内分泌器官)と対比させ、視床下部が体温・摂食・睡眠・自律神経・内分泌を統合するホメオスタシスの司令塔であることを押さえる。
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