StudyNurse

ストーマケアの基本を押さえよう

看護師国家試験 第108午後89

国試問題にチャレンジ

108午後89

人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.装具の交換は便が漏れない限り不要である。
  2. 2.装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。
  3. 3.洗浄後のストーマはドライヤーで乾かす。
  4. 4.装具の穴はストーマと同じ大きさにする。
  5. 5.装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。

対話形式の解説

博士博士
今日は人工肛門の患者へのストーマケア指導じゃ。
サクラサクラ
ストーマは消化管を体外に出して排泄経路にしたものですよね。
博士博士
そうじゃ。結腸ストーマのコロストミーと回腸ストーマのイレオストミーがある。回腸は水様便で皮膚障害を起こしやすいのじゃ。
サクラサクラ
装具交換の頻度はどれくらいですか?
博士博士
通常3〜5日ごとに計画的に交換する。漏れるまで放置すると皮膚炎や感染を招くから選択肢1は誤りじゃ。
サクラサクラ
交換時に観察するポイントは?
博士博士
剥がした装具の裏側を見て皮膚保護材の溶解範囲を確認する。1cm以上広がっていれば漏れ寸前で交換間隔を短縮する目安になる。選択肢2が正しい理由じゃ。
サクラサクラ
洗浄後はどうやって乾かすんですか?
博士博士
柔らかいタオルで押さえ拭きする。ドライヤーは熱で粘膜や皮膚を傷め、皮脂膜を奪うから選択肢3は誤り。
サクラサクラ
装具の穴のサイズは?
博士博士
ストーマ径より1〜2mm大きくカットするのが原則。同サイズだと装具縁でストーマ粘膜が擦れて出血や潰瘍を起こす。選択肢4も誤りじゃ。
サクラサクラ
5の腹壁のしわを伸ばすというのは?
博士博士
正しい。しわがあると隙間ができて便が漏れ、皮膚びらんを起こす。皮膚面を平坦にして密着させるのが鉄則じゃ。
サクラサクラ
装具交換はいつ行うのがよいですか?
博士博士
食後は排便が多いので避けて、空腹時かシャワー浴に合わせると便利じゃ。朝食前の早朝が多い。
サクラサクラ
ストーマ周囲の皮膚トラブルにはどんなものがありますか?
博士博士
便付着による接触皮膚炎、真菌感染、肉芽腫、ヘルニア、脱出などじゃ。発赤・びらん・浸軟が見られたら皮膚・排泄ケア認定看護師に相談するのじゃ。
サクラサクラ
患者さんのボディイメージも重要ですよね。
博士博士
そのとおり。造設直後は受容が難しいので、段階的に自己管理できるよう支援する。ピアサポート団体(オストミー協会)も有用じゃ。
サクラサクラ
セルフケアの確立が社会復帰の鍵ですね。

POINT

ストーマケアにおける装具管理と皮膚保護の基本知識を問う問題で、皮膚トラブル予防の原則を理解しているかがポイントです。

解答・解説

正解は2です

問題文:人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 2 と 5 です。ストーマケアでは皮膚トラブルの予防が最重要であり、装具を剥がした際に皮膚保護材の溶解範囲を観察することで装具交換間隔の適正化と皮膚障害の早期発見ができます。また装具貼付時は腹壁のしわを十分に伸ばし、皮膚面と装具を密着させて便漏れを防ぐことが基本です。

選択肢考察

  1. ×1.  装具の交換は便が漏れない限り不要である。

    漏れる前に計画的交換を行うのが原則で、通常3〜5日ごとに交換します。長時間放置は皮膚炎や感染の原因となります。

  2. 2.  装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。

    保護材の溶解範囲が1cm以上広がっていれば漏れ寸前の状態で、交換間隔を短縮する指標となります。

  3. ×3.  洗浄後のストーマはドライヤーで乾かす。

    ドライヤーの熱風は粘膜・皮膚を損傷し皮脂膜を奪います。柔らかいタオルで押さえるように水分を拭き取ります。

  4. ×4.  装具の穴はストーマと同じ大きさにする。

    同サイズではストーマ粘膜が装具縁で擦れ損傷するため、直径より1〜2mm大きくカットします。

  5. 5.  装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。

    しわがあると隙間ができて便が漏れ皮膚障害の原因となるため、しわを伸ばし皮膚面を平坦にして密着させます。

ストーマは永久造設と一時的造設があり、結腸ストーマ(コロストミー)は便性状が有形〜軟便、回腸ストーマ(イレオストミー)は水様で皮膚障害を起こしやすいです。装具交換はシャワー浴時に合わせると便利で、日中食後は排便が多いため避けます。ストーマ周囲皮膚の発赤・びらん・浸軟を観察し、皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナース)への相談も有効です。

ストーマケアにおける装具管理と皮膚保護の基本知識を問う問題で、皮膚トラブル予防の原則を理解しているかがポイントです。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。