慢性心不全の生活指導 心臓への負担を減らす工夫
看護師国家試験 第108回 午前 第47問
国試問題にチャレンジ
慢性心不全患(chronic heart failure)者の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。
- 1.肺炎球菌ワクチン接種の回避
- 2.蛋白質を制限した食事
- 3.食直後の散歩
- 4.排泄後の休息
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
慢性心不全患者の生活指導において、日常活動での心負荷軽減策を正しく選択できるかを問う問題です。
解答・解説
正解は4です
問題文:慢性心不全患(chronic heart failure)者の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。
解説:正解は 4 です。排泄時の努責は一時的に胸腔内圧と腹腔内圧を急激に上昇させ、血圧や心拍数を変動させるため、心不全患者では心臓への負荷が大きくなります。排便後に休息をとることで、変動した循環動態を整え、心筋酸素需要を抑えることができるため心臓への負担軽減につながります。慢性心不全の生活指導では塩分・水分制限、適切な運動、服薬遵守、感染予防、ストレス回避が柱となり、日常活動での循環負荷を最小限に抑える工夫が長期予後を改善します。
選択肢考察
- ×1. 肺炎球菌ワクチン接種の回避
慢性心不全患者は肺炎が心不全増悪の大きな誘因となるため、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンは積極的に推奨されます。回避すべきではありません。
- ×2. 蛋白質を制限した食事
心不全で重要なのは塩分制限(1日6g未満が目安)と過剰な水分制限であり、蛋白質制限は基本的に不要です。むしろ低栄養は予後を悪化させるため適切な蛋白摂取が推奨されます。
- ×3. 食直後の散歩
食直後は消化のため内臓血流が増加し心拍出量需要が増えます。そのまま運動すると心負荷が増大するため、食後は30分〜1時間休んでから軽い運動を行うのが原則です。
- ○4. 排泄後の休息
排便時の努責は血圧・心拍数を急変させ心負荷を高めます。排泄後に休息をとることで循環動態を整え、心筋酸素需要を抑えられるため心臓への負担軽減につながります。
慢性心不全の生活指導は『塩分6g未満、水分指示量遵守、体重毎日測定(2kg/週の急増注意)、禁煙・節酒、感染予防のためのワクチン接種、便秘予防と緩下薬活用、適度な有酸素運動』が基本です。心不全手帳やNYHA分類に応じた運動処方、急性増悪の早期発見のためのセルフモニタリング指導も重要となります。
慢性心不全患者の生活指導において、日常活動での心負荷軽減策を正しく選択できるかを問う問題です。
「循環器系」の関連問題
心房細動はなぜ怖い?左心耳の血栓が脳に飛ぶメカニズムを徹底解説
心房細動の病態生理(無秩序な心房興奮・P波消失・不規則RR間隔)と、それに伴う左心房内血栓形成リスクを理解しているかを問う問題。塞栓症予防としての抗凝固療法の必要性につながる基礎知識である。
115回
動かないと血が固まる?深部静脈血栓症(DVT)とウィルヒョウの三徴を完全マスター
深部静脈血栓症の危険因子を問う問題。Virchowの三徴(血流停滞・血管内皮障害・凝固能亢進)の枠組みで考え、選択肢のうち血流停滞をもたらす因子を選ぶことがポイント。
115回
肺血栓塞栓症の手がかりはDダイマー!血栓マーカーの読み方を完全マスター
肺血栓塞栓症(PTE)を疑った際に上昇し、補助診断・除外診断として最も用いられる血液検査項目はどれかを問う問題。血栓の形成と分解の過程で生じる「Dダイマー」がキーワードである。
115回
硝酸薬の使い方と退院指導のポイント
不安定狭心症患者に対する硝酸薬(舌下錠・スプレー)の退院指導における、保管方法・発現時間・服用方法・副作用予防の正しい知識を問う問題です。
115回
MRIとペースメーカーの危険な関係 ─ 検査前確認が命を守る
電磁波・磁場を利用する検査がペースメーカーに与える影響を理解しているかを問う問題。強磁場を発生させるMRIが代表的な要確認検査である。
115回
