内臓痛は何で起こるのか
看護師国家試験 第108回 午前 第84問
国試問題にチャレンジ
内臓の痛みを引き起こすのはどれか。2つ選べ。
- 1.虚血
- 2.氷水の摂取
- 3.48°Cの白湯の摂取
- 4.平滑筋の過度の収縮
- 5.内視鏡によるポリープの切除
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
内臓痛の発生機序(虚血と平滑筋の過伸展・収縮)と、内臓では切開・温度刺激では痛みが出にくいという特殊性を問う問題です。
解答・解説
正解は1です
問題文:内臓の痛みを引き起こすのはどれか。2つ選べ。
解説:正解は 1 と 4 です。内臓痛は虚血による組織の酸素不足(乳酸やブラジキニン蓄積)と、管腔臓器の平滑筋の過度な収縮・伸展による機械的刺激で発生します。内臓には切開・灼熱・寒冷に反応する受容体が乏しく、これらでは痛みを感じにくいのが特徴です。
選択肢考察
- ○1. 虚血
虚血で組織が酸素不足になるとブラジキニンや乳酸、ATP、Kなどの発痛物質が蓄積し、内臓痛受容器を刺激します。狭心症や腸管虚血による腹痛が代表例です。
- ×2. 氷水の摂取
消化管粘膜には温度受容器が乏しく、冷刺激で内臓痛は生じにくいです。食道のけいれん性収縮で一時的に不快感が出ることはありますが、典型的な内臓痛の原因にはなりません。
- ×3. 48°Cの白湯の摂取
同様に消化管粘膜は温熱への痛覚受容が鈍く、48℃程度の白湯では内臓痛は起こりません。体表なら熱刺激で痛みが出ますが内臓では異なります。
- ○4. 平滑筋の過度の収縮
消化管・胆道・尿管・子宮などの平滑筋が過度に収縮・伸展すると壁内の機械受容器が刺激され内臓痛が生じます。疝痛発作(胆石・尿路結石)が典型例です。
- ×5. 内視鏡によるポリープの切除
消化管粘膜には切開・圧挫刺激に反応する受容器が乏しく、ポリープ切除(EMR・ポリペクトミー)では通常無麻酔で施行できるほど痛みを感じません。
内臓痛の特徴は局在不明瞭で鈍痛・疝痛様、自律神経症状(悪心・発汗・徐脈など)を伴いやすい点です。体性痛(体表や腹膜壁側の痛み)は鋭く局在明瞭で、腹膜炎に移行すると限局痛になります。関連痛は内臓の求心路と体性神経が同じ脊髄後角に収束することで起こり、心筋梗塞時の左肩放散痛や胆嚢炎時の右肩痛などが有名です。
内臓痛の発生機序(虚血と平滑筋の過伸展・収縮)と、内臓では切開・温度刺激では痛みが出にくいという特殊性を問う問題です。
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