誤嚥を防ぐ食事介助の黄金ルール
看護師国家試験 第109回 午前 第16問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
誤嚥しやすい患者の食事の援助で適切なのはどれか。
- 1.食材は細かく刻む。
- 2.水分の摂取を促す。
- 3.粘りの強い食品を選ぶ。
- 4.頸部を前屈した体位をとる。
対話形式の解説
博士
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サクラPOINT
誤嚥予防の基本姿勢(頸部前屈位)を問う必修問題。食形態・水分・姿勢それぞれの根拠を整理して理解したい。
解答・解説
正解は4です
問題文:誤嚥しやすい患者の食事の援助で適切なのはどれか。
解説:正解は 4 です。誤嚥を防ぐ基本姿勢は『頸部前屈位』であり、顎を軽く引いてうなずくような姿勢(顎と胸の間に握りこぶし1つ、または指3~4本分の空間ができる程度)をとることで、喉頭蓋が咽頭を適切に覆い、食塊が気管へ流入するのを防ぐ解剖学的メカニズムが働きます。逆に頸部伸展(顎を上げた姿勢)では咽頭と気管が一直線となり、誤嚥しやすくなります。その他、食事中は座位または30度以上のファウラー位を保ち、食後30分は座位を保持するなどの対応が重要です。
選択肢考察
- ×1. 食材は細かく刻む。
刻み食は口腔内でバラバラになり食塊形成が難しくなる。かえって咽頭に残留して誤嚥を誘発するため、現在は軟菜食やソフト食、嚥下調整食が推奨される。
- ×2. 水分の摂取を促す。
水のようなサラサラした液体は咽頭への流入速度が速く、嚥下反射が間に合わず誤嚥しやすい。摂取時にはとろみ剤で適切な粘度をつける必要がある。
- ×3. 粘りの強い食品を選ぶ。
餅や粘りの強い食品は咽頭に貼りついて窒息のリスクが高く、高齢者の誤嚥性肺炎・窒息事故の代表的原因である。嚥下障害患者には避けるべき食形態。
- ○4. 頸部を前屈した体位をとる。
頸部前屈位は喉頭蓋が咽頭を覆いやすくなり気道を保護する姿勢で、誤嚥予防の基本である。顎を引いたうなずき姿勢が理想。
嚥下障害患者に適した食形態は『密度が均一』『適度なまとまり』『口腔内や咽頭に付着しにくい』ことが条件で、ゼリー状・プリン状・ムース状・ポタージュ状などが推奨される。日本摂食嚥下リハビリテーション学会の『嚥下調整食分類2021』では、嚥下訓練食品(コード0j・0t)から常食(コード4)まで段階的に分類されている。食事介助では一口量を少なくし、スプーンは舌の中央に水平に入れ、嚥下の確認後に次の一口を提供する。食後30分は座位を保ち、口腔ケアを徹底することで誤嚥性肺炎を予防する。
誤嚥予防の基本姿勢(頸部前屈位)を問う必修問題。食形態・水分・姿勢それぞれの根拠を整理して理解したい。
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