脂質異常症の食事指導を病型別に整理
看護師国家試験 第110回 午後 第45問
国試問題にチャレンジ
脂質異常症( dyslipidemia )の成人患者に対する食事指導の内容で正しいのはどれか。
- 1.不飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する。
- 2.コレステロール摂取量は1日600mg未満とする。
- 3.高トリグリセリド血症( hypertriglyceridemia )では、アルコールを制限する。
- 4.高LDLコレステロール血症( high LDL cholesterol )では、トランス脂肪酸の摂取を促す。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
脂質異常症の病型別食事指導の基本を理解しているか、特に脂肪酸の種類とその影響を区別できるかを問う問題です。
解答・解説
正解は3です
問題文:脂質異常症( dyslipidemia )の成人患者に対する食事指導の内容で正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。アルコールは肝臓での中性脂肪(トリグリセリド)合成を促進し、摂取量に比例して血中トリグリセリド値を上昇させます。日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患予防ガイドラインでも、高トリグリセリド血症の治療として禁酒または節酒(25g/日以下)が推奨されています。
選択肢考察
- ×1. 不飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する。
青魚のEPA・DHAや植物油に含まれる不飽和脂肪酸はLDLコレステロールを下げる作用があり、脂質異常症ではむしろ推奨されます。摂取を控えるべきは動物性脂肪に多い飽和脂肪酸です。
- ×2. コレステロール摂取量は1日600mg未満とする。
動脈硬化性疾患予防ガイドラインでは、高LDLコレステロール血症でコレステロール摂取量は1日200mg未満に制限することが推奨されています。600mgは緩すぎる基準です。
- ○3. 高トリグリセリド血症( hypertriglyceridemia )では、アルコールを制限する。
アルコールは肝臓での中性脂肪合成を亢進させ、VLDLを介して血中トリグリセリドを上昇させるため、高トリグリセリド血症では禁酒または節酒が基本指導となります。
- ×4. 高LDLコレステロール血症( high LDL cholesterol )では、トランス脂肪酸の摂取を促す。
トランス脂肪酸はLDLを上昇させHDLを低下させ、動脈硬化を促進することが知られています。マーガリンや菓子・揚げ物に多く、脂質異常症では摂取を控えるべきです。
脂質異常症の食事療法の基本は、適正エネルギー、飽和脂肪酸・コレステロール・トランス脂肪酸の制限、不飽和脂肪酸(特にn-3系)・食物繊維・大豆製品の積極摂取、アルコール25g/日以下です。タイプ別に高LDLはコレステロール制限、高TGは糖質・アルコール制限、低HDLは運動と禁煙が鍵となります。
脂質異常症の病型別食事指導の基本を理解しているか、特に脂肪酸の種類とその影響を区別できるかを問う問題です。
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