ペックの老年期3つの危機と発達理論家の整理
看護師国家試験 第111回 午前 第52問
国試問題にチャレンジ
老年期の発達課題を引退の危機、身体的健康の危機および死の危機の3つの段階で示したのはどれか。
- 1.エリクソン(Erikson, E. H.)
- 2.レビンソン(Revinson, D. J.)
- 3.ペック(Peck, R.)
- 4.ユング(Jung, C. G.)
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
老年期を3段階の危機で説明した発達理論家は誰かを問う問題で、主要発達理論家の各学説を区別できるかが焦点です。
解答・解説
正解は3です
問題文:老年期の発達課題を引退の危機、身体的健康の危機および死の危機の3つの段階で示したのはどれか。
解説:正解は 3 です。ロバート・ペック(Robert Peck)はエリクソンの漸成的発達理論を発展させ、老年期に特有の心理社会的課題を3つの危機として整理しました。具体的には「引退の危機(自我の分化 対 仕事役割への固執)」「身体的健康の危機(身体の超越 対 身体への没入)」「死の危機(自我の超越 対 自我への没入)」の3段階で、高齢者が役割喪失、身体機能低下、死の自覚という発達危機をいかに乗り越え、より広い自己像や世代継承感を獲得するかを論じました。
選択肢考察
- ×1. エリクソン(Erikson, E. H.)
エリクソンは人生を8つの発達段階(乳児期〜老年期)に分けた漸成的発達理論の提唱者です。老年期の課題は「統合性 対 絶望」で、徳としては「英知」を獲得するとしました。3段階の危機モデルはペックのものです。
- ×2. レビンソン(Revinson, D. J.)
レビンソンは人生を四季になぞらえ、児童期・青年期、成人前期、中年期、老年期の4つの発達期と各間の過渡期からなる人生構造論を提唱しました。特に中年の過渡期(40〜45歳)の危機を重視した人物で、老年期を3段階に分けた理論ではありません。
- ○3. ペック(Peck, R.)
ペックは老年期を「引退の危機」「身体的健康の危機」「死の危機」の3つの心理社会的葛藤で整理し、それぞれに対する適応(自我の分化・身体の超越・自我の超越)を示しました。問題文の記述と完全に一致し、本選択肢が正解です。
- ×4. ユング(Jung, C. G.)
ユングは人生を太陽の運行にたとえ、40歳前後を「人生の正午」と呼び、午後は自己実現(個性化)に向かうとしました。老年期を3段階の危機で区分したわけではなく、該当しません。
老年期の発達課題は頻出テーマです。エリクソン「統合性対絶望」、ペック「3つの危機(引退・身体・死)」、レビンソン「四季・人生構造」、ユング「人生の正午・個性化」、ハヴィガースト「老年期の6課題(退職と収入減少への適応など)」、バルテス「選択最適化補償(SOC)理論」をセットで整理しておくと確実です。覚え方は「ペックは3つ、引退・身体・死で老年まっしぐら」。
老年期を3段階の危機で説明した発達理論家は誰かを問う問題で、主要発達理論家の各学説を区別できるかが焦点です。
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