廃用症候群の全身的変化
看護師国家試験 第111回 午前 第84問
国試問題にチャレンジ
安静臥床による廃用症候群(disuse syndrome)で生じるのはどれか。
- 1.1回換気量の増加
- 2.循環血液量の増加
- 3.基礎代謝の上昇
- 4.骨吸収の亢進
- 5.食欲の増進
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
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博士
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サクラ
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サクラPOINT
廃用症候群で生じる全身的な機能低下の内容、特に骨・筋・呼吸・循環・代謝への影響を理解しているかを問う問題です。
解答・解説
正解は4です
問題文:安静臥床による廃用症候群(disuse syndrome)で生じるのはどれか。
解説:正解は 4 です。廃用症候群は長期の安静臥床や活動性低下により生じる心身の機能低下の総称で、筋萎縮・関節拘縮・骨粗鬆症・起立性低血圧・心肺機能低下・沈下性肺炎・褥瘡・認知機能低下など多岐にわたります。骨には機械的刺激(荷重や筋収縮)が加わることで骨形成が維持されていますが、臥床により刺激が失われると破骨細胞による骨吸収が骨芽細胞による骨形成を上回り、骨からカルシウムが溶出して骨粗鬆症や高カルシウム尿症を引き起こします。
選択肢考察
- ×1. 1回換気量の増加
臥床で横隔膜の可動制限や呼吸筋力低下が生じ、1回換気量は減少します。無気肺や沈下性肺炎のリスクも高まります。
- ×2. 循環血液量の増加
臥床により心臓への静脈還流増加から尿量増加(圧利尿)が起こり、循環血液量はむしろ減少します。起立性低血圧の一因にもなります。
- ×3. 基礎代謝の上昇
筋肉量の減少や甲状腺機能・自律神経活動の低下により基礎代謝は低下します。エネルギー消費量も減ります。
- ○4. 骨吸収の亢進
荷重刺激がなくなることで破骨細胞活性が骨形成を上回り、骨吸収が亢進して骨粗鬆症をきたします。正解です。
- ×5. 食欲の増進
活動量低下と消化管運動の低下、便秘、抑うつ傾向などから食欲は低下します。低栄養のリスクが高まります。
廃用症候群の進行は非常に速く、筋力は1週間で10〜15%、3〜5週間で約50%低下するとされます。予防には早期離床、関節可動域訓練、等尺性運動、体位変換、段階的リハビリテーションが有効です。安静臥床1日で回復に3日かかるとも言われ、「過度の安静は薬ではなく害」という意識が重要です。
廃用症候群で生じる全身的な機能低下の内容、特に骨・筋・呼吸・循環・代謝への影響を理解しているかを問う問題です。
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