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針刺し事故、HIVの感染率は本当に低い?

看護師国家試験 第113午後45

国試問題にチャレンジ

113午後45

ヒト免疫不全ウイルス<HIV>に汚染された注射針による針刺し事故の感染率で正しいのはどれか。

  1. 1.40%
  2. 2.10%
  3. 3.2%
  4. 4.0.3%

対話形式の解説

博士博士
113回午後45問、針刺し事故の感染率問題じゃ。
サクラサクラ
血液媒介感染症の感染率、確か語呂で覚えましたね。
博士博士
『30・3・0.3』じゃな。さて何のウイルスに対応しておるかな?
サクラサクラ
HBVが約30%、HCVが約3%、HIVが約0.3%です。
博士博士
完璧じゃ。HIVは意外にも最も低いのじゃ。
サクラサクラ
なぜHIVの感染率はこんなに低いのですか?
博士博士
HIVは体外では不安定で、感染成立には比較的高いウイルス量が必要だからじゃ。
サクラサクラ
選択肢4の0.3%が正解ですね。
博士博士
40%は無治療妊婦からの母子感染率に近い数字、10%や2%はHIV針刺しとしては過大じゃ。
サクラサクラ
針刺し事故が起きたらまず何をすべきですか?
博士博士
直ちに流水と石けんで洗浄し、施設の手順に従って報告するのじゃ。
サクラサクラ
抗HIV薬の予防内服、PEPというものもありますよね。
博士博士
曝露後予防(PEP)じゃな。2時間以内の開始が推奨されておる。
サクラサクラ
4週間継続するんですよね。
博士博士
さよう。ほぼ感染を防げるとされておる。
サクラサクラ
HBVへの曝露はどうしますか?
博士博士
抗体価に応じてHBIG投与やワクチン接種じゃ。HCVでは定期的な抗体・HCV-RNA検査で経過観察する。
サクラサクラ
感染率は低いとはいえ、標準予防策は徹底すべきですね。
博士博士
リキャップ禁止、針廃棄容器の適正使用、安全装置付き器材の活用が基本じゃ。
サクラサクラ
感染リスクを減らす行動を身につけます。

POINT

HIV・HBV・HCVの針刺し事故における感染率の比較と、標準予防策・曝露後対応の基本理解を問う問題です。

解答・解説

正解は4です

問題文:ヒト免疫不全ウイルス<HIV>に汚染された注射針による針刺し事故の感染率で正しいのはどれか。

解説:正解は4です。HIV汚染血液による経皮的針刺し事故の感染率は約0.3%(1000分の3)で、B型肝炎ウイルス(HBV)の約30%、C型肝炎ウイルス(HCV)の約3%と比較してかなり低いとされています。

選択肢考察

  1. ×1.  40%

    40%という数値は針刺し事故の感染率としては著しく過大です。無治療の妊婦からの母子感染率(約15〜45%)に近い数値ですが、針刺しにおけるHIV感染率を示すものではありません。

  2. ×2.  10%

    10%は針刺し事故のHIV感染率としては過大で、HBVの針刺し感染率にも及びません。HIVは体外では比較的弱いウイルスで、経皮的曝露での感染率はこれより大幅に低いとされています。

  3. ×3.  2%

    2%という数値はHCVの針刺し感染率(約1.8〜3%)に近い値です。HIVはHCVよりも感染力が低く、実際の針刺し事故による感染率は0.3%程度にとどまります。

  4. 4.  0.3%

    HIV汚染血液による経皮的曝露(針刺し・切創)の感染率は平均約0.3%(0.2〜0.5%)です。粘膜曝露では約0.09%とさらに低くなります。ただし深い刺創、中空針、目に見える血液付着、末期AIDS患者の針では感染リスクが上がるため、曝露後2時間以内に抗HIV薬による曝露後予防(PEP)を開始することが推奨されます。

主な血液媒介ウイルスの針刺し感染率は、HBV約30%(HBe抗原陽性例)、HCV約3%、HIV約0.3%で、『30・3・0.3』と覚えると便利です。針刺し事故発生時は直ちに流水と石けんで洗浄し、施設の手順に従って報告、曝露源の検査、必要に応じてHIV曝露後予防(PEP)を2時間以内に開始、HBV曝露では抗体価に応じてHBIGやワクチン、HCVでは定期的な抗体・HCV-RNA検査を行います。

HIV・HBV・HCVの針刺し事故における感染率の比較と、標準予防策・曝露後対応の基本理解を問う問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。