先天性風疹症候群—妊娠初期の風疹がもたらす3つの障害
看護師国家試験 第114回 午後 第7問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
妊娠初期の感染で児に難聴が生じる可能性が高いのはどれか。
- 1.水痘(varicella)
- 2.風疹(rubella)
- 3.麻疹(measles)
- 4.流行性耳下腺炎(mumps)
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
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サクラPOINT
風疹の妊娠初期感染と先天性風疹症候群の関連を問う問題。「白内障・難聴・心疾患」の3徴を覚えるのが核心。
解答・解説
正解は2です
問題文:妊娠初期の感染で児に難聴が生じる可能性が高いのはどれか。
解説:正解は 2 です。妊娠初期(特に妊娠20週未満、なかでも12週までのリスクが高い)に風疹ウイルスに感染すると、ウイルスが胎盤を経由して胎児に移行し、先天性風疹症候群(CRS:Congenital Rubella Syndrome)を引き起こすことがあります。CRSの三大症状は感音性難聴、白内障(および緑内障など眼症状)、先天性心疾患(特に動脈管開存症や肺動脈狭窄)であり、難聴は最も頻度の高い症状です。
選択肢考察
- ×1. 水痘(varicella)
妊娠中の水痘感染は胎児に先天性水痘症候群(皮膚瘢痕、四肢低形成、眼異常など)を起こすことがあるが、難聴は主症状ではない。
- ○2. 風疹(rubella)
妊娠初期感染で先天性風疹症候群を引き起こし、感音性難聴・白内障・先天性心疾患の3徴を生じる。難聴は最頻症状。
- ×3. 麻疹(measles)
妊娠中の麻疹は流産・早産・低出生体重児のリスクを高めるが、CRSのような特徴的な先天奇形症候群は引き起こさない。
- ×4. 流行性耳下腺炎(mumps)
ムンプスウイルス感染は妊娠初期に流産率を高めるが、児の難聴の原因にはならない。なお出生後のムンプス感染は片側性難聴の原因となりうる。
母子感染を起こす代表的な病原体は「TORCH症候群」としてまとめられる。T(Toxoplasma:トキソプラズマ)、O(Others:梅毒、B型肝炎、HIV、水痘、パルボウイルスB19など)、R(Rubella:風疹)、C(Cytomegalovirus:サイトメガロウイルス)、H(Herpes simplex virus:単純ヘルペス)。風疹は妊娠12週までのリスクが高く、20週以降の感染ではCRSはほぼ起こらない。CRS予防には妊娠前のMR(麻疹風疹混合)ワクチン接種が最も有効で、妊娠中はワクチン接種不可。
風疹の妊娠初期感染と先天性風疹症候群の関連を問う問題。「白内障・難聴・心疾患」の3徴を覚えるのが核心。
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