瞳がぱっと開くまで30分?散瞳薬を使う眼底検査の事前指導
看護師国家試験 第114回 午後 第52問
国試問題にチャレンジ
散瞳薬を用いた眼底検査を受ける成人への説明で適切なのはどれか。
- 1.「角膜を観察します」
- 2.「検査後に抗菌薬を点眼します」
- 3.「眼を閉じた状態で検査室に誘導します」
- 4.「点眼後30分で散瞳薬の効果が現れます」
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
散瞳薬の作用発現時間と検査前指導の要点を問う問題。点眼後30〜60分で効果が現れること、効果が4〜6時間続くため運転を避けることが指導の中核となる。
解答・解説
正解は4です
問題文:散瞳薬を用いた眼底検査を受ける成人への説明で適切なのはどれか。
解説:正解は 4 です。散瞳薬(トロピカミドやフェニレフリンなど)は瞳孔散大筋を刺激し、毛様体筋を弛緩させて瞳孔を広げ、眼底(網膜・視神経乳頭・血管)を観察しやすくする薬剤である。点眼後すぐに瞳孔が開くわけではなく、効果発現までに概ね30〜60分を要するため、患者には「点眼後30分ほどで散瞳薬の効果が現れます」と伝えるのが適切である。効果は通常4〜6時間持続し、その間は羞明・近見障害(ピントが合わない)が生じるため、検査後の自動車・自転車の運転は避けるよう指導する。
選択肢考察
- ×1. 「角膜を観察します」
散瞳薬を用いる眼底検査の対象は瞳孔の奥にある網膜・視神経乳頭・網膜血管などであり、角膜の観察が目的ではない。角膜は細隙灯顕微鏡などで散瞳せずに観察できる。
- ×2. 「検査後に抗菌薬を点眼します」
眼底検査は非侵襲的な観察検査であり、検査後にルーチンで抗菌薬を点眼する必要はない。手術や角膜創傷時など感染リスクのある場面と混同しないよう注意する。
- ×3. 「眼を閉じた状態で検査室に誘導します」
散瞳によりまぶしさを感じやすくなるが、眼を閉じて誘導する必要はない。閉眼ではかえって周囲の状況把握ができず転倒リスクが増す。羞明や視界のぼやけに配慮し、声かけや手引きで安全に誘導する。
- ○4. 「点眼後30分で散瞳薬の効果が現れます」
散瞳薬は点眼後およそ30〜60分で最大効果に達する。患者にこの時間経過を事前に説明することで、待ち時間に対する不安を軽減し、検査がスムーズに進む。
散瞳後は4〜6時間ほど瞳孔が開いた状態が続き、まぶしさや手元のピントが合いにくい状態が持続する。そのため検査当日は本人による自動車・バイク・自転車の運転を控え、サングラスを準備するよう事前指導することが重要である。また、原発閉塞隅角緑内障の患者では散瞳により急性緑内障発作を誘発する危険があるため、緑内障の既往は必ず確認する。検査後の散瞳状態では転倒リスクも高まるため、特に高齢者では付き添いや誘導に十分な配慮が必要となる。
散瞳薬の作用発現時間と検査前指導の要点を問う問題。点眼後30〜60分で効果が現れること、効果が4〜6時間続くため運転を避けることが指導の中核となる。
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