StudyNurse

ぐるぐる回って耳が聞こえない!メニエール病の4徴を完全攻略

看護師国家試験 第115午後52

国試問題にチャレンジ

115午後52

Ménière〈メニエール〉病で正しいのはどれか。

  1. 1.耳鳴を伴う。
  2. 2.70歳以上で好発する。
  3. 3.浮動性めまいが出現する。
  4. 4.蝸牛の機能は保たれている。

対話形式の解説

博士博士
今日はメニエール病について学ぶぞ。名前は有名じゃが、症状をきちんと整理できとる学生は意外と少ないんじゃ。
サクラサクラ
はい、めまいの病気というイメージはあるんですが、他にもいろいろ症状があるって聞きました。
博士博士
その通り。メニエール病の典型症状は4つあって『回転性めまい・難聴・耳鳴・耳閉感』。これを4徴と呼ぶんじゃ。
サクラサクラ
4つも一度に出るんですか?大変ですね…。なぜそんなにいろいろな症状が出るんでしょう?
博士博士
病態を理解すると納得じゃ。内耳には平衡感覚を司る『前庭・半規管』と、音を聴く『蝸牛』があるんじゃが、両方とも内リンパ液という液体で満たされとる。メニエール病ではこの内リンパ液が過剰に貯まって膨らんでしまう、これを『内リンパ水腫』と言うんじゃ。
サクラサクラ
なるほど!前庭も蝸牛も両方とも内リンパで繋がってるから、平衡感覚と聴覚の両方に症状が出るんですね。
博士博士
お見事じゃ。だから蝸牛機能が保たれるという選択肢は誤り。難聴や耳鳴がしっかり出るのが特徴じゃよ。
サクラサクラ
めまいは『浮動性』と『回転性』があるって習いましたけど、メニエール病はどちらですか?
博士博士
鋭い質問じゃ。メニエール病は典型的な『回転性めまい』で、天井が回ったり自分がぐるぐる回る感覚じゃ。浮動性めまいはフワフワした感じで、脳血管障害や起立性低血圧、中枢性のものを疑うんじゃ。
サクラサクラ
じゃあ、似たような病気との見分け方はどうすればいいんですか?
博士博士
良いところに気づいたな。突発性難聴は一回きりで反復しない、良性発作性頭位めまい症(BPPV)は頭を動かすと数十秒のめまいが出るが難聴はなし、前庭神経炎もめまいだけで難聴は出ない。メニエール病は『反復するめまい+蝸牛症状』が決め手じゃ。
サクラサクラ
好発年齢はどのくらいなんですか?高齢者に多そうなイメージですが…。
博士博士
そこも引っかけポイントじゃ。メニエール病の好発年齢は30〜50歳代、つまり働き盛りの世代じゃ。ストレス、過労、睡眠不足が誘因になりやすいから、現代社会の病とも言えるな。
サクラサクラ
治療はどうするんですか?
博士博士
急性期は安静と抗めまい薬、制吐薬、場合によってはステロイドを使う。間欠期には内リンパ水腫を軽減するためにイソソルビドという浸透圧利尿薬を使うのが基本じゃ。生活指導では減塩、ストレスマネジメント、十分な睡眠、カフェインやアルコールの制限が大切じゃよ。
サクラサクラ
看護師としても、患者さんの生活背景を聞いて指導することが大事なんですね。発作を繰り返すと聴力も落ちるなら、早期対応が重要そうです。
博士博士
その通り!発作を繰り返すと聴力低下が固定化することもあるからな。患者の不安に寄り添いながら、生活習慣の見直しを一緒に考えていく姿勢が看護師には求められるんじゃ。

POINT

メニエール病の典型症状『回転性めまい・難聴・耳鳴・耳閉感』の4徴と病態(内リンパ水腫)を理解しているかを問う問題。めまいの性状と蝸牛症状の有無が他疾患との鑑別ポイント。

解答・解説

正解は1です

問題文:Ménière〈メニエール〉病で正しいのはどれか。

解説:正解は 1 です。メニエール病は内耳の内リンパ水腫(内リンパ液が過剰に貯留した状態)を病態とする疾患で、典型的には『反復する回転性めまい発作』『感音難聴』『耳鳴』『耳閉感』の4症状が、片側性に同時に出現します。発作は数十分から数時間持続し、悪心・嘔吐や自律神経症状を伴うこともあります。再発を繰り返すうちに聴力障害が固定化することがあり、早期診断と適切な管理が重要となる疾患です。

選択肢考察

  1. 1.  耳鳴を伴う。

    正しい。メニエール病では、めまい発作に伴って耳鳴・難聴・耳閉感といった蝸牛症状が出現するのが特徴。発作の前や最中に「キーン」「ボー」といった耳鳴を自覚することが多く、4徴の一つに数えられる。

  2. ×2.  70歳以上で好発する。

    誤り。好発年齢は30〜50歳代の働き盛り世代で、ストレス・過労・睡眠不足が誘因となりやすい。70歳以上の高齢者で初発するケースは典型的ではない。

  3. ×3.  浮動性めまいが出現する。

    誤り。メニエール病のめまいは『天井がぐるぐる回る』『自分が回転する』と表現される回転性めまいが典型。浮動性(フワフワとした動揺感)めまいは、中枢性病変や脳血管障害、起立性低血圧などで生じやすい。

  4. ×4.  蝸牛の機能は保たれている。

    誤り。内リンパ水腫は前庭だけでなく蝸牛にも及ぶため、感音難聴(特に低音域)や耳鳴といった蝸牛症状が必発する。発作を繰り返すと聴力が段階的に低下し固定化することもある。

メニエール病の4徴は『回転性めまい・難聴・耳鳴・耳閉感』とまとめて覚える。治療は急性期には安静、抗めまい薬、制吐薬、ステロイドなどを用い、間欠期には内リンパ水腫の軽減を目的にイソソルビド(浸透圧利尿薬)が第一選択となる。生活指導では減塩、ストレス管理、十分な睡眠、カフェイン・アルコール制限が重要。鑑別疾患として、突発性難聴(一回性で反復しない)、良性発作性頭位めまい症〈BPPV〉(頭位変換で誘発される短時間のめまい、難聴なし)、前庭神経炎(難聴なし)などとの違いを整理しておきたい。

メニエール病の典型症状『回転性めまい・難聴・耳鳴・耳閉感』の4徴と病態(内リンパ水腫)を理解しているかを問う問題。めまいの性状と蝸牛症状の有無が他疾患との鑑別ポイント。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。