判断能力を支える「成年後見制度」のしくみ
看護師国家試験 第114回 午前 第43問
国試問題にチャレンジ
成年後見制度で正しいのはどれか。
- 1.地域生活支援事業の1つとして位置付けられる。
- 2.後見の対象者は大体のことを自分で判断できる者である。
- 3.審判を受けるための申し立て先は社会福祉協議会である。
- 4.法定後見制度とは判断能力の低下に備えあらかじめ後見人を決めておくことである。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
成年後見制度における法定後見と任意後見の区別、申立て先(家庭裁判所)、地域生活支援事業との関係を正しく理解しているかを問う制度問題。
解答・解説
正解は1です
問題文:成年後見制度で正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害などにより判断能力が不十分な人の権利と財産を守る制度で、家庭裁判所が後見人を選任する「法定後見制度」と、本人が事前に契約を結ぶ「任意後見制度」の2種類があります。市町村が実施する地域生活支援事業のうち「成年後見制度利用支援事業」は、平成24年度の障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)改正により、市町村の必須事業として位置づけられています。これにより、低所得者でも申立て費用や後見人報酬の助成を受けられる体制が整っています。
選択肢考察
- ○1. 地域生活支援事業の1つとして位置付けられる。
成年後見制度利用支援事業は、平成24年度から市町村の地域生活支援事業の必須事業に位置付けられ、申立て費用や後見人等への報酬助成が行われている。
- ×2. 後見の対象者は大体のことを自分で判断できる者である。
「後見」は判断能力を欠く常況にある人が対象である。判断能力の程度に応じて重い順に後見・保佐・補助の3類型に分かれ、「大体のことを自分で判断できる」段階は補助に近い。
- ×3. 審判を受けるための申し立て先は社会福祉協議会である。
成年後見の開始審判は家庭裁判所への申立てが必要。社会福祉協議会は相談窓口となるが、審判機関ではない。申立てができるのは本人・配偶者・4親等内の親族・市町村長などである。
- ×4. 法定後見制度とは判断能力の低下に備えあらかじめ後見人を決めておくことである。
判断能力が十分なうちに将来に備えて後見人候補と契約しておく制度は「任意後見制度」である。法定後見制度は、すでに判断能力が低下した人について家庭裁判所が後見人を選任する仕組み。
法定後見の3類型は判断能力の程度で区分される。後見=判断能力を欠く常況、保佐=著しく不十分、補助=不十分、と段階的に支援内容が定められる。任意後見制度では公正証書による契約が必要で、本人の判断能力低下時に家庭裁判所が任意後見監督人を選任して効力が発生する。2022年4月の民法改正で成年年齢が18歳に引き下げられ、18歳以上であれば後見人になれることも押さえておきたい。市町村長申立ては、身寄りのない高齢者の権利擁護で重要な役割を果たす。
成年後見制度における法定後見と任意後見の区別、申立て先(家庭裁判所)、地域生活支援事業との関係を正しく理解しているかを問う制度問題。
「福祉法・人権関連法」の関連問題
精神保健福祉法の入院形態を完全整理!任意入院でも処遇改善請求はできる
精神保健福祉法に規定された5つの入院形態について、同意要件・指定医人数・期間制限・患者の権利(処遇改善請求)の知識を正確に区別できるかを問う問題。
115回
民生委員の法的位置づけを正確に押さえる—115回午後86問の徹底解説
民生委員制度の根拠法(民生委員法)、委嘱権者(厚生労働大臣)、任期(3年)、児童委員との兼務関係といった基本的な法的位置づけを正確に理解しているかが問われています。
115回
難病法を読み解く 医療費助成は誰が認定する?
難病法に基づく特定医療費の支給認定主体と、関連する制度全体を把握しているかを問う問題。市町村ではなく都道府県・指定都市である点が要。
114回
「訪問」だらけで紛らわしい!障害者総合支援法のサービスを見抜く
「訪問」と名がつくサービスのうち、介護保険・医療保険のサービス(訪問介護・訪問看護・訪問リハ)と、障害者総合支援法のサービス(重度訪問介護・療養介護)を区別する問題。
114回
生活保護の実務を担う機関
生活保護法の実施機関と各福祉関連機関の役割を区別できるかを問う、社会保障の基本問題です。
113回
