避難所で高齢者を襲う「生活不活発病」とは?
看護師国家試験 第114回 午前 第77問
国試問題にチャレンジ
避難所生活において、身体活動が低下し続けている高齢者に最も起こりやすいのはどれか。
- 1.感染
- 2.脱水
- 3.せん妄
- 4.生活不活発病(disuse syndrome)
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
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サクラPOINT
「身体活動の低下が続く」という条件設定から導かれる帰結を選ぶ問題。各選択肢はいずれも避難所で起こりうるが、活動低下の直接結果が問われている。
解答・解説
正解は4です
問題文:避難所生活において、身体活動が低下し続けている高齢者に最も起こりやすいのはどれか。
解説:正解は 4 です。生活不活発病(廃用症候群)は、生活の不活発化により心身の機能が全般的に低下する状態で、高齢者では特に短期間で進行する。災害時の避難所生活では狭い空間、慣れない環境、することがない、遠慮などにより身体活動が著しく低下しやすく、生活不活発病の発症リスクが高い。設問は「身体活動が低下し続けている」という前提なので、その直接的帰結である生活不活発病が最も起こりやすい。
選択肢考察
- ×1. 感染
避難所では集団生活と衛生環境悪化により感染症リスクは高いが、これは身体活動低下の直接的帰結ではなく、密集・衛生環境・免疫低下などによる。
- ×2. 脱水
高齢者は口渇感が低下し脱水になりやすいが、これは飲水量不足、トイレ回数を減らすための水分制限、暑熱環境などが主因で、身体活動低下とは直接結びつかない。
- ×3. せん妄
環境変化、不眠、ストレスでせん妄リスクは高まるが、身体活動低下の直接的帰結ではなく、認知機能・環境要因・薬剤などが主な誘因となる。
- ○4. 生活不活発病(disuse syndrome)
身体活動低下が続くことで、筋力低下、関節拘縮、心肺機能低下、起立性低血圧、骨量減少、便秘、認知機能低下など全身の機能が低下する病態。災害時の避難所では発生頻度が極めて高い。
生活不活発病は廃用症候群(disuse syndrome)と同義で、提唱者の大川弥生医師により「生活が不活発なことが原因で起こる、心身の機能の全般的低下」と定義された。新潟県中越地震や東日本大震災で問題が顕在化し、災害時要配慮者支援の重要テーマとなった。予防策は「動かないことから動くことへ」で、毎日の散歩、避難所内での体操、役割をもつこと(炊き出し手伝いなど)、家族・地域とのつながりの維持などが挙げられる。看護師は離床促進と「することのある」生活設計を支援する。
「身体活動の低下が続く」という条件設定から導かれる帰結を選ぶ問題。各選択肢はいずれも避難所で起こりうるが、活動低下の直接結果が問われている。
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