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JCSをスッキリ整理—「大声で開眼してすぐ閉眼」は何点?

看護師国家試験 第114午前97(状況設定問題)

国試問題にチャレンジ

114午前97

状況設定

Aさん(50歳、女性、会社員)は、職場で激しい頭痛を訴えて倒れ、意識を失って、救急搬送された。救命救急センター到着時のバイタルサインは、体温36.7℃、呼吸数20/分、脈拍88/分、血圧168/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO 2 >98%(room air)であった。閉眼していたので、大声で話しかけると開眼したが、すぐに閉眼して眠り込んでしまう。

Aさんの意識レベルは、ジャパン・コーマ・スケール<JCS>で評価するとどれか。

  1. 1.Ⅱ−10
  2. 2.Ⅱ−20
  3. 3.Ⅲ−100
  4. 4.Ⅲ−200

対話形式の解説

博士博士
今回は意識レベルの評価指標、JCSじゃ。Aさんは大声で開眼するがすぐ閉眼して眠り込んでしまう状態じゃな。
サクラサクラ
JCSって「3-3-9度方式」って習いましたが、ちょっと混乱しています。
博士博士
整理しよう。まず大きな枠組みは3つじゃ。Ⅰ桁=刺激しなくても覚醒、Ⅱ桁=刺激すると覚醒、Ⅲ桁=刺激しても覚醒しない。
サクラサクラ
Aさんは閉眼していて大声で開眼しているから、まずⅡ桁ですね。
博士博士
その通り。Ⅱ桁の中の数字を覚えよう。10は「普通の呼びかけで容易に開眼」、20は「大声または身体を揺さぶると開眼」、30は「痛み刺激と呼びかけでかろうじて開眼」じゃ。
サクラサクラ
Aさんは「大声」で開眼している…まさに20ですね。
博士博士
正解じゃ。Ⅱ-20が答えになる。
サクラサクラ
Ⅲ桁の100や200は具体的にどんな状態ですか。
博士博士
100は痛み刺激に対して払いのける動作、200は痛み刺激でわずかに手足を動かす、300は痛み刺激にまったく反応しない。Ⅲ桁は開眼しないことが大前提じゃ。
サクラサクラ
Aさんは一度でも開眼しているから、Ⅲ桁には絶対ならないんですね。
博士博士
その通り。判定の入口で「開眼の有無」を確認するクセをつけよう。
サクラサクラ
Ⅰ桁の0・1・2・3も覚えるべきですか。
博士博士
0は意識清明、1は意識清明とは言えない、2は見当識障害、3は名前や生年月日が言えない、じゃ。普段から軽度の混乱を見逃さないために覚えておくとよい。
サクラサクラ
GCSとの違いはなんですか。
博士博士
GCSは開眼E(4段階)、最良言語反応V(5段階)、最良運動反応M(6段階)の3要素を別々に評価し合計15点で表す。世界共通の評価指標じゃ。
サクラサクラ
JCSは数字が大きいほど重い、GCSは点数が低いほど重い、ですよね。
博士博士
その通り、混同しないように。救急ではJCSとGCSをセットで記録することも多い。
サクラサクラ
Aさんはくも膜下出血が疑われる頭痛と意識障害ですから、意識レベルの推移をきめ細かく評価することが命を左右しますね。
博士博士
さらにバイタルや瞳孔所見、麻痺の有無もセットで観察するのじゃ。意識レベルだけでは情報が足りないからな。
サクラサクラ
JCSをきっちり押さえると、現場でも迷わず判定できそうです。

POINT

JCSの3桁分類と各段階の判定基準を正確に理解し、症例の表現から該当レベルを選ぶ問題。

解答・解説

正解は2です

問題文:Aさんの意識レベルは、ジャパン・コーマ・スケール<JCS>で評価するとどれか。

解説:正解は 2 です。JCS(ジャパン・コーマ・スケール)は刺激に対する開眼反応で意識レベルを3段階に評価します。Aさんは「閉眼していたが大声で話しかけると開眼し、すぐに閉眼して眠り込んでしまう」状態です。これは「刺激すると覚醒する」Ⅱ桁にあたり、その中で「大きな声または身体を揺さぶることにより開眼する」レベルがⅡ-20に該当します。

選択肢考察

  1. ×1.  Ⅱ−10

    Ⅱ-10は「普通の呼びかけで容易に開眼する」レベル。Aさんは普通の呼びかけでなく「大声」で開眼しているため、これより重い段階に該当する。

  2. 2.  Ⅱ−20

    Ⅱ-20は「大きな声または身体を揺さぶることにより開眼する」レベル。Aさんは大声に反応して開眼しその後また閉眼しているため、まさにこの段階に合致する。

  3. ×3.  Ⅲ−100

    Ⅲ桁は刺激しても覚醒しない状態を指す。Aさんは大声で開眼しているため、Ⅲ桁には該当しない。

  4. ×4.  Ⅲ−200

    Ⅲ-200は痛み刺激でわずかに反応する重度意識障害。Aさんは開眼反応があるため該当しない。

JCSは「3-3-9度方式」とも呼ばれ、Ⅰ桁(覚醒している)・Ⅱ桁(刺激で覚醒)・Ⅲ桁(刺激でも覚醒しない)の3段階に、それぞれ3つの数字(1・2・3/10・20・30/100・200・300)を組み合わせた9段階で評価する。数値が大きいほど重度。簡便で素早く評価できるため救急現場や急変対応で広く使われる一方、開眼反応のみに依存し運動・言語反応を分けて評価しないため、世界共通のGCS(グラスゴー・コーマ・スケール、開眼E・最良言語反応V・最良運動反応Mの3要素で15点満点)と併用するとより詳細な評価が可能になる。

JCSの3桁分類と各段階の判定基準を正確に理解し、症例の表現から該当レベルを選ぶ問題。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。