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口腔で測る体温の意味とは?基礎体温と測定部位の使い分けを完全整理

看護師国家試験 第115午後39

国試問題にチャレンジ

115午後39

口腔での体温測定が適しているのはどれか。

  1. 1.基礎体温
  2. 2.乳児の体温
  3. 3.手術中の体温
  4. 4.意識障害がある患者の体温

対話形式の解説

博士博士
今日は体温測定の部位選択について学ぶぞ。何気なくやっておるが、部位ごとに適応と禁忌があるのじゃ。
サクラサクラ
普段は腋窩で測ることが多いですよね。口腔で測るのはどんな時なんですか?
博士博士
口腔測定が最も活躍するのは「基礎体温」の計測じゃ。基礎体温というのは、早朝覚醒直後の安静時に測る体温のことで、月経周期に伴うわずかな変動を読み取る必要があるのじゃよ。
サクラサクラ
わずかな変動って、どれくらいですか?
博士博士
排卵を境に低温相から高温相へ移行するが、その差はわずか0.3〜0.5℃程度しかない。だからこそ、外気の影響を受けやすい腋窩より、深部温に近くて安定する舌下が選ばれるのじゃ。
サクラサクラ
なるほど、微妙な温度差を捉えるために部位を選ぶんですね。じゃあ他の選択肢、乳児はどうしてダメなんですか?
博士博士
乳児は口を閉じてじっとしておれぬ。体温計を噛んで割ってしまったり、誤飲する危険もある。安全のため腋窩や鼓膜、最近は皮膚センサーで測るのが基本じゃ。
サクラサクラ
手術中はどうですか?選択肢3ですけど。
博士博士
手術中は麻酔の影響で体温調節能力が落ち、低体温に陥りやすい。だから「持続的にモニタリングできる」方法、つまり食道温・膀胱温・直腸温・肺動脈温などが選ばれる。口腔測定は間欠的で、しかも気管挿管中は不可能じゃ。
サクラサクラ
意識障害の患者さんは?
博士博士
意識障害がある場合、患者が協力できぬので体温計を噛んで破損させたり、口腔内に唾液が貯留して誤嚥する危険がある。腋窩や鼓膜、必要なら直腸での測定が安全じゃ。
サクラサクラ
部位ごとに核温との差ってどれくらいあるんですか?
博士博士
おおまかには直腸温>口腔温>腋窩温の順で、各々0.3〜0.6℃ほど差が出る。だから比較するときは必ず「同じ部位」で測定することが重要じゃ。
サクラサクラ
知らずに違う部位で測ると、発熱があるかどうか判断を誤ってしまいますね。
博士博士
その通り。さらに口腔測定の注意点として、測定直前の飲食・喫煙・会話で温度が変動するため、30分は控えてもらう必要がある。舌下中央のやや奥に斜めに挿入し、口を閉じて鼻呼吸で安静を保つのがポイントじゃ。
サクラサクラ
鼓膜温の利点も教えてください。
博士博士
鼓膜は視床下部に近い動脈で温められておるから、核温を素早く反映する。短時間で測定でき、感染対策としてもプローブカバーを使うため衛生的じゃ。ただし、耳垢や挿入角度で誤差が出やすいから、左右両側で測ることが推奨されておる。
サクラサクラ
部位ごとの特徴と禁忌を覚えれば、臨床判断に役立ちますね。

POINT

体温測定の各部位の適応と禁忌を問う問題。口腔測定は「意識が清明で協力が得られ、深部温に近い安定した値が必要な場面」に適していることを判断できるかが鍵となる。

解答・解説

正解は1です

問題文:口腔での体温測定が適しているのはどれか。

解説:正解は 1 です。口腔(舌下)での体温測定は、舌下動脈の血流を反映するため核温(体の深部体温)に比較的近い値が得られ、安定した測定が可能です。基礎体温は月経周期に伴うわずかな温度変化(0.3〜0.5℃程度)を捉える必要があるため、外気の影響を受けにくく再現性が高い舌下測定が標準的な方法として用いられています。測定時は舌下中央のやや奥(舌小帯の左右)に体温計を斜めに挿入し、口を閉じて鼻呼吸で安静を保つことが正確な計測のポイントです。

選択肢考察

  1. 1.  基礎体温

    基礎体温は早朝覚醒直後・安静時に測定する深部体温の指標であり、わずかな温度変動を捉える必要があるため、外気の影響を受けにくく深部温に近い舌下測定が推奨される。婦人体温計を用いて毎日同条件で測定する。

  2. ×2.  乳児の体温

    乳児は口を閉じて測定を維持できず、体温計を噛んで破損させたり誤飲する危険がある。鼻呼吸での安静保持も困難なため、腋窩や直腸、近年は鼓膜・皮膚センサーでの測定が選択される。

  3. ×3.  手術中の体温

    手術中は麻酔による体温調節障害が起こりやすく、深部体温を連続的にモニタリングする必要がある。食道温・膀胱温・直腸温・肺動脈温などの持続測定が選ばれ、間欠的な口腔測定は適さない。

  4. ×4.  意識障害がある患者の体温

    意識障害がある患者は協力が得られず、体温計を噛んで破損させる、唾液が誤嚥されるといった危険がある。腋窩や直腸、鼓膜での測定が安全である。

体温測定部位ごとの特徴を整理しておくと国試対策に有用である。 ・腋窩温:日本で最も一般的、簡便だが核温よりやや低めに出る(10分以上の閉鎖が必要) ・口腔温(舌下):核温に近く再現性が高い。基礎体温計測の標準 ・鼓膜温:赤外線方式で短時間に測定でき、視床下部の温度を反映するため核温に近い ・直腸温:最も核温に近いが侵襲性とプライバシーの問題がある。乳児や手術中に用いられることがある ・膀胱温・食道温:手術中・集中治療下での持続モニタリングに使用 部位による平均的な温度差として、直腸温>口腔温>腋窩温(差は約0.3〜0.6℃ずつ)となる点も押さえておきたい。

体温測定の各部位の適応と禁忌を問う問題。口腔測定は「意識が清明で協力が得られ、深部温に近い安定した値が必要な場面」に適していることを判断できるかが鍵となる。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。