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乳児から学童へ!バイタルと臓器容量はどう変わる?

看護師国家試験 第115午前9 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

115午前9

乳児期と比べて学童期にみられる身体生理機能の変化はどれか。

  1. 1.血圧の上昇
  2. 2.胃容量の減少
  3. 3.膀胱容量の減少
  4. 4.腹式呼吸への移行

対話形式の解説

博士博士
今日は小児の成長による身体生理機能の変化について学んでいくぞ。乳児期と学童期を比べて、何が大きく変わると思う?
サクラサクラ
えーと…身長や体重が増える、というのは分かるんですけど、内臓とかバイタルサインの変化までは正直イメージが湧かないです。
博士博士
いい正直さじゃ。まずは基本ルールを押さえよう。小児では成長に伴って『回数(心拍・呼吸)は減って、容量(血圧・胃・膀胱)は増える』のが基本パターンじゃ。
サクラサクラ
あ、回数と容量で逆になるんですね。なんで心拍は減るのに血圧は上がるんですか?
博士博士
いい質問じゃ。乳児は心臓が小さいため一回拍出量が少なく、それを回数でカバーしておる。成長すると心臓が大きくなって一回に送り出す血液量が増えるから、回数が減っても血圧はむしろ上がるんじゃ。
サクラサクラ
なるほど!じゃあ具体的な数字で言うと、血圧はどれくらい変わるんですか?
博士博士
収縮期血圧で見ると、乳児期は80〜90mmHg前後、学童期になると100〜110mmHgくらいまで上がる。成人の120mmHgに少しずつ近づいていくイメージじゃな。
サクラサクラ
胃の大きさも変わるんですよね?母乳をちょこちょこ飲むのと関係ありそう…
博士博士
その通り。新生児の胃容量はわずか30〜60mL、ピンポン玉くらいしか入らん。だから頻回授乳が必要なんじゃ。乳児期で約200mL、学童期には1,000mL近くまで増える。
サクラサクラ
じゃあ膀胱も同じように大きくなるんですね。だから赤ちゃんはおむつをたくさん替えなきゃいけないんだ。
博士博士
ご名答。新生児の膀胱容量は40〜50mL程度、学童期には200〜300mLにまで増える。膀胱が大きくなるからこそ、夜尿が減っておねしょを卒業できるんじゃよ。
サクラサクラ
あ、選択肢4の腹式呼吸はどうですか?学童期に腹式呼吸に移行するって書いてあったんですけど…
博士博士
ここは逆じゃ。乳児はもともと横隔膜中心の腹式呼吸で、肋骨が水平に近く胸郭を広げにくいんじゃ。成長して胸郭が立体的になり肋間筋が発達すると、胸式呼吸の要素が加わって胸腹式呼吸へ移行する。
サクラサクラ
なるほど、赤ちゃんがお腹をペコペコ動かして呼吸しているのは、腹式呼吸だからなんですね。
博士博士
その通り。だから乳児の呼吸状態を観察するときは、お腹の動きと陥没呼吸の有無を見るのが大切なんじゃ。臨床でも役立つ知識じゃぞ。
サクラサクラ
整理すると、正解は1の血圧の上昇。胃容量・膀胱容量は『増加』だから誤り、腹式呼吸への移行は方向が逆、ということですね!
博士博士
完璧じゃ。バイタルサインの正常値と成長による変化はセットで覚えておくと、小児看護の問題に強くなれるぞ。

POINT

乳児期から学童期にかけての成長に伴う身体生理機能の変化(バイタルサインや臓器容量の方向性)を問う基本問題です。

解答・解説

正解は1です

問題文:乳児期と比べて学童期にみられる身体生理機能の変化はどれか。

解説:正解は1の「血圧の上昇」です。小児は成長に伴い心臓のポンプ機能(心拍出量)と血管系が発達し、末梢血管抵抗も増えるため、血圧は乳児期よりも学童期の方が高くなります。目安として、乳児期の収縮期血圧は80〜90mmHg前後ですが、学童期になると100〜110mmHg程度にまで上昇します。心拍数や呼吸数は逆に成長とともに減少していくため、「血圧は上がる/心拍・呼吸数は下がる」という方向性をセットで理解しておくと、小児のバイタルサインの問題に強くなります。

選択肢考察

  1. 1.  血圧の上昇

    正解。成長とともに心血管系が発達し、収縮期血圧は乳児期の80〜90mmHg前後から学童期には100〜110mmHg程度まで上昇します。

  2. ×2.  胃容量の減少

    誤り。胃容量は身体の成長に伴って増加します。新生児では約30〜60mL、乳児期で約200mL、学童期には1,000mL前後にまで増えます。減少ではありません。

  3. ×3.  膀胱容量の減少

    誤り。膀胱容量も成長に伴って増加し、新生児期の40〜50mL程度から学童期には200〜300mL程度まで拡大します。これに伴い排尿回数は減り、間隔も長くなります。

  4. ×4.  腹式呼吸への移行

    誤り。乳幼児はもともと横隔膜優位の腹式呼吸が中心で、成長とともに肋間筋や呼吸補助筋が発達し胸式呼吸の要素が加わって胸腹式呼吸へ移行します。学童期で腹式呼吸へ移行するわけではありません。

小児のバイタルサインは「年齢が上がるほど成人値に近づく」のが基本です。心拍数は新生児120〜140回/分→乳児110〜130→幼児90〜110→学童80〜90、呼吸数は新生児40〜50→乳児30〜40→幼児20〜30→学童18〜20と段階的に減少します。一方、血圧・胃容量・膀胱容量・肺活量・腎機能などの「容量・能力」を表す指標は基本的に増加します。覚え方は『回数(心拍・呼吸)は減る、容量(血圧・胃・膀胱)は増える』とセットで整理するのがおすすめです。

乳児期から学童期にかけての成長に伴う身体生理機能の変化(バイタルサインや臓器容量の方向性)を問う基本問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。