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介護保険サービスの種類

地域・在宅看護論 / 介護保険・地域包括ケア・権利擁護

解説

今回は介護保険サービスの種類について解説します。

介護保険サービスの全体像

介護保険サービスとは、要介護認定または要支援認定を受けた被保険者が利用できる公的な介護サービスのことです。給付の対象者によって、要介護1から5の方に対する介護給付と、要支援1・2の方に対する予防給付に大別されます。さらに、サービスの提供形態によって居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスの三つに区分されており、それぞれ指定・監督権限を持つ行政機関が異なります。看護師には、利用者の状態に合ったサービスを多職種と連携しながら選択・調整する役割が求められます。

指定・監督権限による分類

介護保険サービスは、誰が事業者を指定し監督するかによって、都道府県知事が指定するものと市町村長が指定するものに分かれます。都道府県が指定・監督するのは、訪問介護、訪問看護、訪問入浴介護、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、福祉用具貸与、特定施設入居者生活介護などの居宅サービスと、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院の施設サービスです。一方、市町村が指定・監督するのは、地域密着型サービスと居宅介護支援であり、居宅介護支援は2018年から市町村指定に移行しました。市町村指定のサービスは、原則として事業所が所在する市町村の住民のみが利用できる仕組みになっています。

居宅介護支援とケアプランの作成

介護保険サービスを利用するためには、利用者の心身の状態や生活環境、本人・家族の希望を踏まえて作成される居宅サービス計画(ケアプラン)が必要となります。このケアプランの作成業務を担うのが介護支援専門員(ケアマネジャー)であり、居宅介護支援事業所に所属して利用者のアセスメント、サービス担当者会議の開催、サービス事業者との連絡調整、給付管理などを一貫して行います。なお、要支援1・2の方の介護予防サービス計画は、地域包括支援センターの保健師等が中心となって作成しますが、居宅介護支援事業所に委託される場合もあります。施設入所者については各施設の介護支援専門員が施設サービス計画を作成します。看護師は、利用者の医療的ニーズや健康状態に関する情報を介護支援専門員に的確に伝え、適切なケアプランの作成に協力することが求められます。

居宅サービスの主な種類

居宅サービスは、自宅で生活する要介護者・要支援者が在宅生活を維持するために利用するサービスです。代表例として、訪問入浴介護は看護師1名と介護職員2名の計3名が利用者宅を訪問し、組立式の浴槽を持ち込んで入浴介助を行うサービスです。サービス開始前にはバイタルサインを測定し、入浴の可否を判断することが看護師の重要な役割となります。要介護5の重度者で最も利用率が高いサービスとしても知られています。福祉用具については、車椅子、特殊寝台、床ずれ防止用具、歩行器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト本体などは福祉用具貸与となり、入浴や排泄に直接肌が触れる用具は特定福祉用具販売として年間10万円を上限に購入できます。販売対象は腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具部分の六種類です。住宅改修費は手すり設置や段差解消などについて20万円を上限に支給されます。

地域密着型サービス

地域密着型サービスは、認知症高齢者や中重度の要介護者が住み慣れた地域で生活を継続できるよう、2006年から創設された市町村指定のサービス群で、現在は九種類で構成されています。具体的には、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護です。

小規模多機能型居宅介護と看護小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護は、「通い」を中心に「訪問」と「泊まり」を一つの事業所で柔軟に組み合わせて提供するサービスです。事業所ごとの登録定員は29人以下、通いは1日18人以下、宿泊は1日9人以下と定められています。これに訪問看護機能を加えたものが**看護小規模多機能型居宅介護(看多機)**で、2012年に「複合型サービス」として創設され、2015年に現在の名称となりました。月額包括報酬制で、退院直後の方、医療処置が必要な方、看取り期の方など、医療ニーズの高い要介護者の在宅生活を支えます。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、2012年の介護保険法改正で創設された地域密着型サービスで、要介護1から5の方を対象とします。24時間365日体制で、計画的な定期巡回訪問と、利用者からの通報による随時対応(訪問・電話相談)を一体的に提供することで、訪問介護と訪問看護を一体型または連携型で組み合わせ、重度者の在宅生活を支援します。

まとめ

介護保険サービスは、給付区分、提供形態、指定権限の組み合わせで体系化されています。居宅・施設サービスは都道府県、地域密着型サービスと居宅介護支援は市町村が指定するという基本枠組みを押さえたうえで、居宅サービス計画(ケアプラン)の作成を担うのは介護支援専門員(ケアマネジャー)であること、訪問入浴介護や福祉用具貸与・販売の区別、小規模多機能型と看護小規模多機能型の違い、定期巡回・随時対応型の24時間体制といった国試頻出ポイントを正確に理解しておくことが重要です。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    要介護1から5の方が利用するのが介護給付、要支援1・2の方が利用するのがである。

  2. 2.

    訪問介護や訪問看護などの居宅サービス、および介護老人福祉施設などの施設サービスを指定・監督するのはである。

  3. 3.

    地域密着型サービスと居宅介護支援を指定・監督するのはである。

  4. 4.

    居宅サービス計画(ケアプラン)の作成業務を担うのは(ケアマネジャー)である。

  5. 5.

    看護師1名と介護職員2名の計3名が利用者宅を訪問し、組立式浴槽で入浴介助を行うサービスをという。

  6. 6.

    入浴補助用具や簡易浴槽など、肌が直接触れる福祉用具を年間10万円を上限に購入できる制度をという。

  7. 7.

    「通い」を中心に「訪問」「泊まり」を組み合わせて提供する地域密着型サービスをという。

  8. 8.

    小規模多機能型居宅介護に訪問看護機能を加えた、医療ニーズの高い利用者向けの地域密着型サービスを(看多機)という。

  9. 9.

    2012年の介護保険法改正で創設され、24時間365日体制で定期巡回と随時対応を一体的に提供する地域密着型サービスをという。

  10. 10.

    住宅改修費の支給限度額は1人あたり万円である。

介護保険サービスの種類」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。