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点滴の血管外漏出、最初に現れるサインを見逃すな

看護師国家試験 第103回 午後 第21問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第21問

点滴静脈内注射の血管外漏出で注意すべき初期症状はどれか。

  1. 1.疼痛
  2. 2.水疱
  3. 3.潰瘍
  4. 4.皮膚壊死

対話形式の解説

博士 博士

点滴をしている患者さんが「ここ、痛い」と言ったら、君はまず何を疑うかね?

サクラ サクラ

もしかして、薬が血管の外に漏れているということでしょうか?

博士 博士

その通りじゃ。これを血管外漏出といって、薬液が皮下組織に漏れ出した状態を指すのじゃよ。

サクラ サクラ

初期症状は何が出るんですか?

博士 博士

正解は1の疼痛じゃ。漏れた薬液が組織を刺激し、発赤や腫脹とともに痛みが最初に出現するんじゃ。

サクラ サクラ

2の水疱はどうしてダメなんですか?

博士 博士

水疱は漏出が進行して組織障害が高度になってから形成されるもので、初期症状ではないのじゃ。

サクラ サクラ

3の潰瘍は?

博士 博士

潰瘍は水疱が破れた後にできるもの、つまりさらに進んだ段階の所見じゃな。

サクラ サクラ

4の皮膚壊死は最終段階ですか?

博士 博士

その通り、壊死まで至ると瘢痕化やケロイド化を残し、外科的処置が必要になることもあるんじゃ。

サクラ サクラ

だから初期の疼痛で気づくことが大事なんですね。

博士 博士

点滴中は刺入部の観察を頻回に行い、患者の訴えに敏感になることが看護のポイントじゃよ。特に抗がん剤では組織障害が強く出るから要注意じゃ。

サクラ サクラ

早期発見が組織を守るんですね、よく分かりました。

POINT

点滴静脈内注射の血管外漏出では、初期症状として疼痛、発赤、腫脹が現れます。進行すると水疱、潰瘍、皮膚壊死へと重症化するため、刺入部の観察と患者の訴えへの対応が重要です。特に抗がん剤など組織障害性の強い薬剤では、早期発見と即時の点滴中止が組織障害の進展防止につながります。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:点滴静脈内注射の血管外漏出で注意すべき初期症状はどれか。

解説:正解は1です。点滴静脈内注射では、何らかの原因で薬液が血管外の皮下組織へ漏出することがあり、これを血管外漏出(extravasation)といいます。漏出が起こると、薬液による組織への直接的な刺激や圧迫によってまず疼痛が生じ、続いて発赤や腫脹が観察されます。漏出が進行すると、水疱形成、潰瘍化、皮膚壊死へと段階的に重症化するため、初期症状を早期に捉えることが組織障害の進展防止に直結します。

選択肢考察

  1. 1.  疼痛

    血管外漏出が起こると、薬液の浸潤や組織圧の上昇により刺入部周辺に疼痛が生じます。発赤や腫脹とともに最も早期に出現する症状で、患者の訴えが発見の手がかりとなります。

  2. × 2.  水疱

    水疱は漏出が進行し組織障害が高度になった段階で形成される所見であり、初期症状ではありません。抗がん剤など組織障害性の高い薬剤の漏出で生じやすい症状です。

  3. × 3.  潰瘍

    潰瘍は水疱が破綻した後に形成される進行期の所見であり、初期症状には該当しません。この段階では既に皮下組織の損傷が広がっています。

  4. × 4.  皮膚壊死

    皮膚壊死は血管外漏出における最終段階の所見で、放置すれば瘢痕化やケロイド化、機能障害を残します。初期症状ではなく重症化の指標です。

血管外漏出の症状は疼痛・発赤・腫脹→水疱→潰瘍→壊死の順に進行します。点滴中は刺入部の観察と滴下状況の確認を頻回に行い、患者から痛みの訴えがあれば直ちに点滴を中止し、医師へ報告します。抗がん剤など起壊死性薬剤では特に注意が必要です。

点滴静脈内注射の血管外漏出における初期症状を理解しているかを問う問題です。観察項目としての優先度を押さえることが重要です。