StudyNurse

赤血球製剤は2〜6℃!血液製剤の温度管理まるわかり

看護師国家試験 第109回 午後 第22問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第22問

赤血球製剤の保存温度で適切なのはどれか。

  1. 1.− 6 ~ − 2 ℃
  2. 2.2 ~ 6 ℃
  3. 3.12 ~ 16 ℃
  4. 4.22 ~ 26 ℃

対話形式の解説

博士 博士

今日は血液製剤の保存温度じゃ。国試の頻出テーマじゃぞ。

アユム アユム

血液ってどうして冷蔵保存するんですか?

博士 博士

赤血球も生きた細胞じゃから代謝を行っておる。温度が高いと代謝が活発になり、ATPを消費して細胞が疲弊し、変形や溶血を起こしてしまうのじゃ。

アユム アユム

だから2〜6℃という低温で保存するんですね。

博士 博士

その通り。ただし凍らせてもダメじゃ。氷の結晶ができて細胞膜を破壊し、やはり溶血する。冷蔵だが凍らせないギリギリの温度が2〜6℃なのじゃ。

アユム アユム

有効期限はどれくらいですか?

博士 博士

採血後28日間じゃ。それを超えると品質が保証されん。使用する際は患者の血液型とクロスマッチを二重確認することも忘れずにの。

アユム アユム

血小板や血漿はどう保存するんですか?

博士 博士

血小板は20〜24℃で水平振盪、4日間。血漿は−20℃以下で凍結し1年間保存できる。用途に応じて温度も期限もバラバラじゃ。

アユム アユム

なぜ血小板は振盪しながら常温なんですか?

博士 博士

血小板は低温にすると形態変化を起こし、凝集機能が低下してしまうからじゃ。また静置すると凝集や酸素不足が起こるため、振盪しながら保存する必要があるのじゃな。

アユム アユム

血漿を使うときはどうするんですか?

博士 博士

30〜37℃の恒温槽で融解し、融解後3時間以内に輸血する決まりじゃ。電子レンジなどの急速加熱は絶対に禁忌じゃぞ。タンパクが変性してしまうからの。

アユム アユム

輸血中の観察ポイントも重要ですよね。

博士 博士

うむ、開始後5分は特に慎重に。アナフィラキシーや急性溶血反応が起これば即時中止し医師に報告する。15分後も再観察、終了時までバイタル確認を続けるのが鉄則じゃ。

アユム アユム

保存条件から投与手順まで、輸血は全工程が安全管理の連続なんですね。

POINT

赤血球製剤は2〜6℃の冷蔵下で保存し、採血後28日間が有効期間です。低温過ぎれば溶血、高温なら代謝亢進による変性が起こるため、専用血液保冷庫と温度監視が不可欠です。血小板製剤は20〜24℃で水平振盪し4日間、新鮮凍結血漿は−20℃以下で1年間とそれぞれ条件が異なり、用途と製剤特性に応じた管理が求められます。輸血は患者認証、血液型・交差適合試験の確認、開始後の観察という一連の安全手順が連鎖する医療行為であり、看護師はその全工程で安全の砦となる役割を担います。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:赤血球製剤の保存温度で適切なのはどれか。

解説:正解は 2 の 2〜6℃ です。赤血球製剤(赤血球液、RBC)は日本赤十字社の規定により、2〜6℃の冷蔵下で保存し、有効期間は採血後28日間です。この温度帯は赤血球の代謝を抑制してATPや2,3-DPGの消耗を最小限にし、溶血や形態変化を防ぎます。低温すぎると凍結による溶血が起こり、高温になると代謝亢進で赤血球が変性するため、厳密な温度管理が必要です。

選択肢考察

  1. × 1.  − 6 ~ − 2 ℃

    この温度帯で保存される血液製剤は存在しない。赤血球製剤をこの温度で保存すると氷晶形成により細胞膜が破壊され溶血する。凍結保存は特殊な凍結赤血球製剤でのみ−80℃以下のような極低温で行う。

  2. 2.  2 ~ 6 ℃

    日本赤十字社が定める赤血球製剤の保存温度。専用の血液保冷庫で2〜6℃を維持し、温度逸脱を防止する。搬送時も保冷容器で同温度帯を保つことが求められる。

  3. × 3.  12 ~ 16 ℃

    この温度帯で保存される血液製剤はない。中途半端な温度帯では赤血球の代謝が進み、溶血や機能低下の原因となるため不適切である。

  4. × 4.  22 ~ 26 ℃

    血小板製剤の保存温度である20〜24℃に近い室温帯。血小板製剤は振盪機で水平振盪しながら保存し、有効期間は採血後4日間と短い。赤血球製剤には不適切である。

血液製剤の保存条件はセットで覚えると得点源になる。(1)赤血球製剤:2〜6℃、28日間、冷蔵。(2)血小板製剤:20〜24℃、4日間、水平振盪。(3)新鮮凍結血漿:−20℃以下、1年間、使用時は30〜37℃で融解し3時間以内に輸血。輸血実施時は開始後5分間ベッドサイド観察、15分後再観察を行い、即時型副作用(アナフィラキシー、TRALI、溶血反応)を早期発見する。血液型とクロスマッチ確認、患者認証(ダブルチェック)も必須の安全手順である。

赤血球製剤の保存温度という基本事項。他の血液製剤(血小板・血漿)の保存条件と混同しないことが鍵。