看護師免許の欠格事由とは?
看護師国家試験 第110回 午前 第5問 / 必修問題 / 看護における倫理と法律
国試問題にチャレンジ
看護師免許の付与における欠格事由として保健師助産師看護師法に規定されているのはどれか。
- 1.20歳未満の者
- 2.海外に居住している者
- 3.罰金以上の刑に処せられた者
- 4.伝染性の疾病にかかっている者
対話形式の解説
博士
学生よ、看護師免許が与えられない可能性がある『欠格事由』を知っておるかのう?
サクラ
法律に書かれているのですよね。どのようなものがあるのでしょう?
博士
保健師助産師看護師法の第9条に4つ定められておる。今回の正解は3の『罰金以上の刑に処せられた者』じゃ。
サクラ
罰金以上となると、どの程度の刑罰が含まれますか?
博士
罰金、拘留、禁錮、懲役、そして死刑まで幅広く含まれるのじゃ。
サクラ
他の3項目は何でしょうか?
博士
『業務に関し犯罪または不正の行為があった者』『心身の障害により業務を適正に行えない者』『麻薬・大麻・あへんの中毒者』の3つじゃ。
サクラ
年齢制限はないのですか?
博士
ないのじゃ。国家試験に合格し、欠格事由に該当しなければ、年齢によらず免許申請できる。
サクラ
海外在住者はどうでしょう?
博士
居住地の制限もない。取得後に海外で活躍する看護師もおるぞい。
サクラ
伝染性の疾病も欠格事由ではないのですか?
博士
現行法では欠格事由から削除されておる。人権尊重の観点で改正されたのじゃ。
サクラ
『相対的欠格事由』とは何ですか?
博士
『絶対に免許を与えない』のではなく、『厚生労働大臣が事案に応じて判断する』という意味じゃ。
サクラ
申請時にはどのような書類が必要ですか?
博士
合格証、診断書、戸籍抄本、罰金以上の刑歴の有無を申告する書面などが必要なのじゃ。
サクラ
免許を取得してからも注意が必要ですね。
博士
そのとおりじゃ。取得後に欠格事由に該当する行為があれば、免許取消や業務停止などの処分対象となるぞい。
POINT
本問は保助看法第9条に定める相対的欠格事由を問う必修問題です。罰金以上の刑に処せられた者、業務関連の犯罪・不正行為、心身の障害、麻薬等の中毒の4項目が規定されています。年齢・居住地・伝染性の疾病は欠格事由に含まれない点が誤答選択肢との鑑別ポイントです。看護師として職業倫理と法令遵守の基盤となる知識であり、免許取得後も継続的に意識すべき内容です。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:看護師免許の付与における欠格事由として保健師助産師看護師法に規定されているのはどれか。
解説:正解は3の『罰金以上の刑に処せられた者』です。保健師助産師看護師法第9条では、免許を与えないことがある『相対的欠格事由』として次の4項目を定めています。すなわち、(1)罰金以上の刑に処せられた者、(2)保健師・助産師・看護師・准看護師の業務に関し犯罪または不正の行為があった者、(3)心身の障害により業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの、(4)麻薬・大麻・あへんの中毒者、です。これらは絶対に免許を与えないという『絶対的欠格事由』ではなく、厚生労働大臣が判断する『相対的欠格事由』である点がポイントです。
選択肢考察
-
× 1. 20歳未満の者
保助看法に年齢による欠格事由の規定はありません。国家試験受験資格を満たして合格すれば、年齢に関係なく免許申請が可能です。
-
× 2. 海外に居住している者
居住地による免許付与の制限はありません。日本国籍や住所は免許取得の要件ではなく、取得後に海外で活動することも可能です。
-
○ 3. 罰金以上の刑に処せられた者
保助看法第9条第1号に明記された相対的欠格事由です。罰金・禁錮・懲役などの刑罰は免許付与の判断で考慮されます。
-
× 4. 伝染性の疾病にかかっている者
感染症への罹患そのものは欠格事由とされていません。かつて規定されていた時代もありましたが、現行法では削除されています。
かつては伝染性の結核や精神疾患も欠格事由でしたが、人権尊重と科学的知見の進展により改正され、現在は相対的欠格事由のみが残っています。国家試験合格後、免許申請時には診断書や戸籍抄本に加え、罰金以上の刑歴の有無を申告する必要があります。
保助看法第9条の相対的欠格事由を正確に把握しているかを問う必修問題です。
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