副交感神経のはたらきを一気に整理!『休息と消化』で覚える自律神経
看護師国家試験 第112回 午後 第11問 / 必修問題 / 人体の構造と機能
国試問題にチャレンジ
副交感神経の作用で正しいのはどれか。
- 1.瞳孔散大
- 2.気管支拡張
- 3.心拍数の増加
- 4.消化液分泌の促進
対話形式の解説
博士
今日は副交感神経のはたらきを学ぶぞい。自律神経は交感と副交感が対になって臓器を動かしておる。
サクラ
学校で『闘争か逃走か』って習いました。あれが交感神経ですよね。
博士
その通り。反対に副交感神経は『休息と消化 rest and digest』じゃ。ごはんを食べてゴロンとしている時をイメージすると分かりやすい。
サクラ
なるほど。では瞳孔が大きくなるのは?
博士
瞳孔散大は交感神経じゃ。びっくりした時、目が見開くじゃろう?暗闇でより多くの光を取り込むために瞳孔を広げる瞳孔散大筋が交感神経支配なのじゃ。
サクラ
じゃあ気管支拡張も交感神経ですね。走る時にたくさん酸素を取り込む必要があるから。
博士
よく理解しておる。β2受容体を介して気管支平滑筋を弛緩させる。喘息発作時に使う吸入薬β刺激薬はこの仕組みを利用しておる。
サクラ
心拍数増加も同じイメージですね。逆に副交感神経が優位になると心臓はゆっくりに。
博士
そう、迷走神経が心臓を抑制する。食後にちょっと眠くなるのは副交感優位の証拠じゃな。
サクラ
そして今回の正解、消化液分泌の促進ですね。食事中は消化管が活発に動くから。
博士
正解。唾液、胃液、膵液、胆汁分泌が促され、蠕動運動も亢進する。食後にトイレに行きたくなるのも副交感の仕業じゃ。
サクラ
覚え方としては、交感=アクセル、副交感=ブレーキ、ですか?
博士
そう表現されることもあるが、消化管と排泄だけは副交感がアクセルになるから注意じゃ。
サクラ
『消化・排泄は副交感がアクセル』と例外で覚えます!
博士
うむ。国試では瞳孔・心拍・気管支・消化管・膀胱の5点セットがよく問われるから、表にまとめて暗記すると強いぞ。
POINT
副交感神経は休息・消化の場面で優位になる自律神経で、主にアセチルコリンを伝達物質として迷走神経などから各臓器に働きかけます。代表的な作用は、瞳孔括約筋収縮による縮瞳、心拍数低下、気管支平滑筋収縮、そして消化液分泌の促進と消化管蠕動亢進、排尿筋収縮による排尿促進です。本問では『消化液分泌の促進』が副交感神経の典型作用として正解となり、残り3つの選択肢(瞳孔散大・気管支拡張・心拍数増加)はすべて交感神経優位時の反応として区別する必要があります。自律神経の対比は国家試験・臨床双方で頻出するテーマであり、『交感はアクセル、副交感はブレーキ(ただし消化管と排泄だけは副交感がアクセル)』という例外を含めた整理が理解の鍵になります。看護場面でも、検査時の徐脈や排尿障害、散瞳薬・縮瞳薬の使用など、自律神経の知識が患者アセスメントに直結する場面は多数あります。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:副交感神経の作用で正しいのはどれか。
解説:正解は 4 です。自律神経系は交感神経と副交感神経が拮抗しながら内臓機能を調節しており、副交感神経は休息・消化・回復の局面で優位となります。副交感神経が興奮すると唾液・胃液・膵液などの消化液分泌が増え、消化管の蠕動運動も亢進するため、『消化液分泌の促進』が正しい選択肢となります。
選択肢考察
-
× 1. 瞳孔散大
瞳孔散大は交感神経(瞳孔散大筋の収縮)による作用。副交感神経が働くと瞳孔括約筋が収縮して瞳孔は縮小する(縮瞳)。
-
× 2. 気管支拡張
気管支拡張は交感神経(β2受容体刺激)の作用で、酸素を多く取り込むための反応。副交感神経優位では気管支は収縮する。
-
× 3. 心拍数の増加
心拍数増加は交感神経(β1受容体刺激)による作用。副交感神経(迷走神経)は心拍数を抑制する。
-
○ 4. 消化液分泌の促進
副交感神経の代表的作用。迷走神経を介して唾液・胃液・膵液の分泌が促され、消化管運動も活発になる。
自律神経の働きは『交感=戦うか逃げるか(闘争・逃走反応)』『副交感=休息と消化(rest and digest)』と対比して覚えると整理しやすい。交感神経の主な伝達物質はノルアドレナリン、副交感神経はアセチルコリン。消化管・膀胱・瞳孔など、どの臓器でどちらが促進/抑制になるのかを対にして押さえておきたい。
副交感神経優位時の身体反応を問う基本問題。休息・消化の場面で起こる変化(縮瞳、徐脈、気管支収縮、消化液分泌亢進)を区別できるかがポイント。
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